見た目はどんどん変わっていくのに、性格は変えたくても変えられない──。
そんなときに「不変の」要素に好意を持てるかどうかが鍵となります。
顔はメイクや表情によって作ることができるし、原型をとどめないほど整形することも可能である一方、性格や趣味は容易に変更できません。
たとえば腹筋は食事や運動によって変わります。
しかし私の人間性や話し方はまったく変わっていないように思われます。
変えたければ変えられる外見と、変えたくても変えられない中身。
どんなに見た目が気に入られても、中身を敬遠されてしまってはそれ以上の進展はありません。
この原則を応用してみましょう。
人は初対面であっても髪型やファッションを褒められるのは喜びますが、いきなり中身に言及されるのは困惑します。
初対面なのに「あなた性格悪いね」あるいは「いい性格だね!」と言われても意味不明でしょう。
変えられる要素……つまり努力や工夫しだいで良くも悪くもなるところは褒める。
しかし変えられない要素については、しばしば強いコンプレックスとなっているため、仲良くなりたいと思っている相手には不用意に指摘してはいけません。
変えられない・変わらないところを注意したり、「直したほうがいいよ」などとは絶対に言わないことです。
「ああ…この人は許容してくれないんだ」と思われるだけです。
逆に相手から距離を取りたいときに有効なテクニックといえるかもしれませんが……
柔軟性や多様性があるといっても、人間にはやはり不変性というものが根底にあり、それが「個」を識別する重要なしるしになっています。
指紋やDNAを自由に変えられたらまずいでしょう。
人と人の不変性をくっつけることで新たな不変性が生まれます。
そうして世代交代によってさまざまな適応力や新規性をもたらすのです。
これは生命の基本的な仕組みであり、特別なことではないのですが………人間にとっては難しい課題のようです。
2022/01/23
相手の「変わらないところ」を好きになることが肝心
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