2022年10月5日水曜日

ゲーミングイヤホンは音場や奥行きより解像度で選ぶのがいいかもしれません

イヤホンの音質や外見には好みがあるので一概にはいえませんが、ドライバー(駆動方式)による特性の違いは選ぶポイントになると思います。
「音質のいいイヤホン」を定義することは難しいのです。

いいイヤホンというのは「音質がいい」というより「音質が悪くなりにくい」といったほうが正確です。
たとえばブルブルと震えるくらいの重低音と同時にボーカルを再生しても、いいイヤホンなら音が歪まず、ボーカルもきちんと聞くことができます。

お気に入りのイヤホンをすでに持っている人はあえて買う必要はありませんが、初めて購入しようとしている人や、今のイヤホンが気に入らない場合は参考になるはずです。


かつては高級路線だったBA(バランスド・アーマチュア)型のイヤホンは低価格化が著しく、数千円のエントリーモデルですらBA型やハイブリッド型のラインナップが増えてきました。
静電駆動ユニットのイヤホンも安くなってきています。

とにかく「試しに使ってみる」ことが容易になっているので、高価格帯ばかりに注目して尻込みするよりもだまされたと思って安いイヤホンを買うことをおすすめします。

安物を買わずに批判ばかりして、高級品を買うために1年も2年も待ち続けるのは本当に無駄ですよ。

慎重になりすぎるともっと大切なものを失ってしまうんです。
過ぎてしまった時間は取り返せません。


イヤホンやメーカーによって信じられないくらい値段が違いますが、さまざまな材質やコンセプトからいろいろな人に向けたチューニングがされているので、どのイヤホンが誰の好みに合うかはまったく予測できません。

イヤホンのチューニングは時代や流行によっても変化しています。


有名な老舗メーカーの作る音が必ずしも「いい」とは限らないのです。

みんなが同じものを買って満足するならメーカーは世界に1つだけ存在すればよく、多様性など不要だと思いませんか?

特定の商品や意見が無条件で正しいのならレビューなど必要ないし、改良したり努力したりする余地がなくなります。



さて……

ダイナミック型もBA型も今となってはほとんど価格差がありません。
BA型を買うのに万単位の出費というのは過去の話です。
逆にダイナミック型で高級路線を走るイヤホンが出てきているほどです。

今だからこそ安いものを選ぶというのはあながち間違いではないのです。

店頭で視聴せずに通販で安いイヤホンを買うと、実際に聞いた音を「あとから好きになる」という逆転現象が起こります。
とても経済的でいい買い物をしたことになるので満足度は高いでしょう。



FPSゲームというと音場や奥行きや立体的に聞こえることが重要だと思われがちですが、イヤホンに求められているのは「解像度」だと私は考えています。

いわゆる「定位」というのはイヤホンやオーディオデバイスではなくゲームエンジンによってレンダリングされているので、ことさら音場や立体感を追求したところでそのゲームの意図したサウンドを得られるわけではありません。

またゲームで的確な立ち回りをするにはプレイヤーの経験によるところが大きいです。

いくら物音に耳をすましていても棒立ちのままではやられてしまいます。

実際のゲームではプレイヤーが静止状態というのはありえません。
敵も味方もリアルタイムに移動し、戦況は刻一刻と変わっていくので、チートでも使わない限り「必勝法」というのは再現できないのです。



立体音響に関して技術的な話をすれば、左右の音量差だけでなく時間差と位相の変化をリアルタイムに追従できるイヤホンが最善であるといえます。
このとき1DD(ダイナミック型)のイヤホンは1つのドライバーですべての音域を伝えなければならないため、「低音を力強く鳴らす」ことは得意でも繊細で素早い音の変化にはあまり向いていません。

BA型はダイナミック型に比べてドライバーが小さく、精密で応答性に優れているという特徴があります。
多ドライバー型は各音域を担当するユニットが分かれている構造上、それぞれの再生周波数の重なり(クロスオーバー)を違和感なく処理するために高度な設計技術が要求されます。
位相や音量に影響するドライバーの物理的な配置、再生帯域を分割するネットワーク回路などダイナミック型にはない課題が多いのです。
BA型イヤホンがダイナミック型に比べて高価だったのはそのためです。

FPSゲームの3D空間を任意に移動する音源をリアルタイムに再生するためには、繊細な音の変化を適切に再生するイヤホンが重要であることがわかります。

マルチチャンネルサウンド(サラウンド)とは違います。
BA型の各ドライバーはチャンネルではなく周波数帯域を分割しているのです。


再生帯域の分割とクロスオーバーを認識できないほど自然にチューニングされていることが優秀なイヤホンであるといえます。

少し古いレビューでは、多ドライバー型のイヤホンには「周波数の不自然なつながりが気になる」といったものが目立っていましたが、メーカーがこぞって高品質なものを製造しようとする競争原理が働いた結果、今では驚くほど改良されています。


ダイナミック型とBA型のいいとこ取りをしたのがハイブリッド型イヤホンです。

低音を1DDが担当し、中高域を複数のBA型が担当する構造です。

BA型の高い解像度と、それのみでは不足しがちな低音をダイナミック型で補うことで両者の長所が生かされています。
しかし使用されているパーツが多いため故障率が高い欠点があります。



一聴するとダイナミック型でも解像度が高いイヤホンはあります。

FPSは足音や銃声の距離と方角を聞き分けることが重要です。

しかしゲームによってはBGMが流れていたり、雨や砂嵐など天候の音が妨害的に聞こえたりするものがあります。
設定で「余計な音」をオフにできるものはいいのですが、そうでない場合はイコライザーを使って対処することが多いですね。

必要な音域を強調し、不要な音域を小さくするのです。

とはいえどんなに調整しても基本性能の高いイヤホンのほうが有利です。
単純に解像度が高いものがいいとはいえないんですね。


さまざまな音が同時に再生されても、それぞれの音を聞き分けられるイヤホンが理想です。


ダイナミック型で解像度の高いイヤホンでもかなりよかったのですが、ハイブリッド型と比べるとやはり差があるように聞こえます。

「イヤモニ」や「ユニバーサルIEM」と呼ばれるイヤホンは遮音性が非常に高いだけでなく、その大ぶりのシェルやフェイスプレート(外見)も凝ったデザインのものが多いので、ただ聞くためというよりはアクセサリやコレクション向きの要素があります。

イヤホン本体はイヤリングやピアス、ケーブルはネックレスのような感覚です。

大きくても軽量な樹脂で形成されているものは長時間つけていても苦になりません。
樹脂だからといって安っぽいとは限りません。
むしろ金属のほうが傷が付きやすかったり、メッキがはがれたり、持ち運びの際にほかのものを傷つけたりしてしまうため、取り扱いに注意が必要です。


最近では音質だけでなく見た目を重視したイヤホンも増えていて、自撮りのアクセントにもなっています。

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メーカーから相手にされないようなレベルでも、サポートをたらい回しにされている人でも答えが見つかるかもしれません。
特にゲーミングオーディオ、ヘッドセットのトラブルが多いですね。