ケーブルを正しく接続してもボリュームコントローラーによるトラブルが起こるかもしれません。
ケーブルの途中についていることから「中間ボリューム」とも呼ばれるボリュームコントローラー。
ダイヤルやスライドを動かすことでヘッドホンの音量を調整するための装置です。
ヘッドセットによってはケーブルではなく本体のイヤーカップについているものもあります。
これはアナログ接続のヘッドホンの左右のスピーカーにつながる配線の途中に「抵抗」を加えて音量を下げる「可変抵抗器」という回路の一種です。
あくまで抵抗、「電流を流れにくくする」ものなので音量を下げることはできても上げることはできません。
音量を上げたければ再生デバイス(パソコンやDACやゲーム機)の音量を上げる必要があります。
ワイヤレスやUSBケーブルがそのまま接続されているヘッドセットのボリュームコントローラーは、再生デバイスの音量を調整するため上げることが可能です。可変抵抗器のついたアナログ接続に対してデジタル接続と呼んで差し支えないでしょう。
ここでは「アナログ接続」のゲーミングヘッドセットについて書いています。
ステレオの音声信号を1つの可変抵抗器で調整するため、左右の音量バランスが崩れるギャングエラーという現象が起こるのです。
ステレオ、つまり左右2つの音声信号が流れる配線を1つのダイヤルやスライドによる可変抵抗器を通す都合上、ボリュームの位置によっては信号の減衰が均等にならなくなる場合があります。
そのため「左右の音量が違う」という致命的な問題に悩まされます。
可変抵抗器は接触不良を起こしやすく、ボリュームを調整していると「ガリガリ」「ザザザザ」といったノイズが聞こえることもあります。
私がほかの記事でも書いているように、アナログの可変抵抗器はおすすめしません。
「根本的な解決法」は「アナログの可変抵抗器を使用しない」ということしかないからです。
アナログヘッドセットのケーブルは4極、つまりステレオの再生とモノラルマイクの入力を兼ねています。
ケーブルの途中にマイクミュートボタンがついていても「物理的にミュート」できていないものもあります。
「ミュートしても小さな声で相手に聞こえてしまう」ことも珍しくありません。
これはクロストークというまた厄介な問題です。
簡単にいうと1本のケーブルをステレオとマイクの信号が双方向に流れる構造上、それらが1つにまとまる「端子」のところで音声が「混じる」現象のこと。
ゲームをしながらボイスチャットをしていると、相手に「自分の声とゲームのサウンドが混ざって送られてしまう」というトラブルがよくありますが、実はそれがクロストークなのです。
大音量でプレイしているとヘッドホンから出た音をマイクが拾ってしまうこともあります。
しかしそれとは別に、ケーブルの中でクロストークを起こした音がマイクに伝わっていることがあるのです。
クロストークは日本語で「漏話(ろうわ)」というように読んで字の如し。
さて…
私はどうすればこれらの問題を解決できるか考えていました。
結局ヘッドセットではなく高品質なDACとUSBコンデンサーマイクを使うことに落ち着きました。
ホワイトノイズもギャングエラーもクロストークもなく快適です。
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