どちらもHz(ヘルツ)という単位で表されるから勘違いしやすいんですね。
サンプリングレートは「音声の波形の1秒あたりの標本化頻度」。
理論上はサンプリングレートの半分の周波数を正しく復元することができる。
それでサンプリングレートを上げていけば無限に周波数を高くできるのかと思いきや、復元の際に「折り返しノイズ」が発生するために事前にローパスフィルターをかける必要があるということ。
しかもサンプリングレートを上げれば上げるほど「相互変調ひずみ」によって本来の音源にはない成分が現れてしまう。
この「もともとなかった音声成分」を「音がよくなった」と勘違いしているといっても過言ではありません。
音源の製作および編集の段階では高いサンプリングレートを用いることはフィルターの適用緩和に有効ですが、最終的に得られるのは生データではなく編集済みの音声であるということが重要です。
またオーディオファイルやオタクはフォーマットにはうるさいのに、DACのSN比やダイナミックレンジといった定量的な評価を無視する傾向があり、エンジニアとは根本的に話がかみ合わない問題があります。
MP3ガーとかロスレスガーなどという以前に、最終的な信号の出口であるアンプやヘッドホン、スピーカーの設計と、音の本質は「波」であるという科学的な見識に欠けており、主観や思い込みだけで良し悪しを判断している人のほうが多いから、必然的にオーディオ界隈はひずんでしまうのです。
2022/12/19
そもそもサンプリングレートは再生可能周波数と同一ではない
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿