2025/08/15

Bluetooth接続でも特に問題なくゲームができるRazer Joro追加レビュー 意外とNキーロールオーバーとアンチゴーストに対応している薄型キーボードは珍しい



薄型キーボードのシザーススイッチにはすぐに慣れることができ、操作に支障をきたすことはほとんどなく、Bluetooth接続だからといって気になる遅延や不安定さも感じられませんでした。

これまで薄型キーボードに抵抗のあった人にほどおすすめしたくなる製品です。

FPSゲームでも問題ないと判断します。
実際に使ってみて、フルハイトのキーボードと特に変わりませんでしたw
キーボードをすぐに片づけられるのでデスクの上を広く使える利点があります。
75%キーボードよりもさらに横幅がスリムなのでマウスの可動域が広がります。
ペンタブを取り出して絵を描いたり、食事をしたりするのがスムーズになりました。

またペンタブや液タブの運用に欠かせない「左手デバイス」としてもJoroはイラストレーターにはうってつけです。
普段は快適なキーボードとして。お絵描きには左手デバイスとしてそのまま活用できます。

フルサイズで実装されている矢印キーとバッククォートキー(`)はプログラマーにも使いやすいです。

薄くて軽いですが裏面の滑り止めでしっかりと固定され、ゲーム中にキーボードがずれ動くようなこともありません。
キーの交換はできませんが、これほど薄型であるのにもかかわらず「テープ補強したPCB」──いわゆるテープMODが施されていて打鍵感を向上させています。
テープMODがあればボトムケースは金属ではなくABS素材でもいい…ということかもしれません。

静音なのでボイスチャットやゲーム実況にも大変おすすめ。


よほどフレーム単位の応答速度が勝敗を分けるような状況でない限り、Bluetooth5.0の接続には何の不満もありません。

私はこれまでワイヤレスには偏見があり、正直もっと遅延が大きいと思って粗探しをしようとしていたし、途切れたり誤作動したりといったエラーがあることを想定していましたが、これほど安定しているのなら有線接続にこだわる必要はないと感じました。

ただ、Bluetoothの遅延があるかないかでいえば「ある」。

Razer DeathAdder V4 Proのサイドボタンに割り当てているキーと組み合わせてJoroのキーを押した場合、従来のタイミングでは入力できていた操作が外れることがあるからです。
これはDeathAdderの2.4GHzに比べてJoroのBluetoothがわずかに遅れていることを示しています。

とはいえ遅延が問題になるのはかなりシビアな状況に限られてくるはずです。

気になるならJoroをUSBケーブルで有線接続すれば解決します。
この柔軟性がポイントでしょう。

修飾キーが省略されておらず、矢印キーがフルサイズで実装されている点が重要。
プログラミングやコーディングでの使用頻度の高いバッククォート(`)が独立しているうえ、SYNAPSE4でCaps Lockと左Ctrlを入れ替えるなどの変更は、Joroのオンボードメモリにプロファイルとして保存できる。
アプリが立ち上がらなくてもJoro単体でプロファイルを切り替えられるので、キーバインドの各種をどんな環境でも使い分けることが可能。

惜しいというかどうしてこれができないのかという不満点は、RGBライティングはオンボードプロファイルには保存されず、SYNAPSE4の常駐しているPCとの有線接続時でなおかつChromaがロードされない限り一切反映されないこと。
Webブラウザベースの設定アプリではなくインストールタイプであること。
アルミニウム製なのは上面・前面・背面を覆う1枚のプレートのみで、側面と底面はABS樹脂。




1.6mmという浅いキーストロークがレスポンスのよさに貢献しているようです。
ほんのりとしたタクタイル感。
薄型かつ「超」がつくほどの静音性のため茶軸のような明瞭なキータッチではありませんが、気持ちのいい高速タイピングとFPSゲームの快適な操作性を両立しています。

心配していた「キーの底突き」と「跳ね返りの強さ」は杞憂でした。
むしろこの浅いキーストロークがリズミカルな運指を促進し、文章入力もキャラクター移動もサクサクと行えます。

すべてのキーがぐらぐらせずタイトに収まっており、どの位置を押してもまっすぐ上下に動きます。
スペースキーも完全にフラットでどこを押しても確実に入力されます。
斜めになったり引っかかったりすることが一切ありません。

Joroの絶妙な薄さとわずかな傾斜が本当に快適です。
薄いのにアルミニウム製の筐体が堅牢なため歪みやしなりがなく、確実な打鍵と反復動作を可能にしています。

バックライト輝度を「2%」にしていれば暗闇では十分に見えます。1%では消灯してしまいますwバグ?
半日使ってもバッテリーは数パーセントしか消耗しません。
意外とRazerのテーマカラー(緑色)で光らせるのが視認性が高くて低輝度でも見やすいですよ。緑一色ですがおすすめです。

これはすごいな…
この調子だと「最後に充電したのいつだっけ?」となるくらいバッテリーの持ちがいいことになる。

パワーセーブ状態からの復帰も迅速でほとんどタイムラグを感じないのも素晴らしい。

Razer(レイザー) Razer Joro ポータブル ワイヤレス ゲーミングキーボード Chroma RGB SNAP TAP 超薄型スイッチ Bluetooth 5.0 WIN MAC 両対応 英語配列 [RZ03-02360100-R3M1] 【日本正規代理店保証品】

“ゲーミングキーボード” の予想に反してJoroのRGBは単色でしか光りません。全キーが同じ色で光ります。
キーを個別に好きな色で光らせることはできず、リアクティブ(押したキーを明滅)やリップル(押したキーを中心に波紋のように光が拡散する)のキーごとの発光パターン設定はできない仕様です。

今後ファームウェアのアップデートで対応できる可能性はありますが、現状ではRGBライティングの制約がとても大きいような……

他メーカー(特に新興メーカー)の「Webブラウザベースのアプリで設定できるキーボード」に比べて思いのほか自由度が低いのが欠点。

PCとJoroをUSB接続したうえでRazer Chromaアプリから設定しなければなりません。
ワイヤレスで接続している場合はChromaにはJoroが表示されないため、SYNAPSE4でJoroの「ライティング」から設定します。非常に限定的なパターンでの発色となります。

SYNAPSEとChromaのアプリのデザインというか連動に統一感がなく、全体的に未完成なところは改善が待たれます。





Joroはファームウェアを更新することによって2.4GHz接続が可能になりますが、Razer BlackWidow V4 Pro 75%付属の「HyperPolling Wireless Dongle」ではペアリング不可能です。

Basilisk Mobile付属のマルチデバイスをサポートする「HyperSpeed Wireless Dongle」が必要になってきますが、まだマウスもドングルも所有していないため検証できません。。。


Snap Tap機能を使うにはSYNAPSEが必要で、Huntsman V3 Proのようにキーボードショートカット(Fn + 左Shift)で切り替えることはできません。
このあたりの機能はすべてのキーボードで統一してほしいのですが、Razerはキーボード自体がeスポーツ用、ゲーミング/カジュアル用、仕事用などと区別していることから、ガチめのFPSゲーマーにはHuntsmanを推したいのでしょうね。

光学式ラピッドトリガーのHuntsman V3 Proもかなりよくて興味をそそられるキーボードなのですが、打鍵感が私の好みではなく、ガシャガシャと大きな音を立てるのが気に入りません。

そうした一方でBlackWidow V4 Pro 75%は “いまふう” のガスケットマウントや吸音フォームなどで内部構造をアップグレードしていて、高性能というよりは高品質、エレガントで所有欲を満たす設計になっています。
磁気式や光学式ではない伝統的なメカニカルスイッチではありますが、第3世代と進化を重ねており、歴史と定評のあるキーボードなので安心感は強いです。
基板に特別な白色の素材を採用しており、RGBライティングがもっとも美しいモデルであることも見逃せないポイントです。だから買ったんですw


単純な性能、機能の多さ、真新しい技術、そして価格という観点では中華の新興メーカーに一歩譲るところがあるのですが、そういう製品は「安かろう悪かろう」というか、品質や保証の疑わしいものも多くて、結局のところ散財に終わってしまうことが少なくないのです。

正規販売店、輸入代理店、できれば日本法人のあるメーカーから買うことをおすすめしますよ。

レイザーやロジクールなどの大手が強いのはそういうことなんです。
見方を変えれば「殿様商売」というのが目につくかもしれませんが、日常使いのデバイスとして選ぶのには最優先課題といえます。

磁気式ラピッドトリガーにも魅力を感じたのですが、試用した限り光学式のHuntsman V3 Proのほうが安定していたし、「フルキー」が選べるのはちょっとほかの新興メーカーではほとんどない(テンキーレスや60%サイズが主流)ので、よく考えて決めるようにしましょう。



っていうかRazer、20周年だからといってこの夏に新製品を出しすぎなのでは?www

ロープロファイルのワイヤレス薄型メカニカルキーボードBlackWidow V4(無印だがPBTキートップ)まで発売されるw
しかもHuntsmanと同じようにFn + ShiftでSnap Tapを有効化できる。Proとも差別化を図っているとは。

勢いがあっていいね!!
ぜひお気に入りのRazerのゲーミングデバイスを選び、夏休みを満喫してください!!休みがあればの話だが!


Joroのレビューの移り変わり


Razer Joro、海外だとなかなか辛辣なレビューのようだ

Razer Joroが試用の結果とてもよかった。これが何を意味するのかというと…

TSUKUMO名古屋モバイル館でJoroの実機が展示
↑店舗奥のRazerコーナー真ん中付近のデスクトップ上にBlackWidow V4 Pro 75%(一番高いキーボード)も実機があります。

Joroのレビューはまだまだ日本国内では少ないですが、これはJoroが高価であること(22,480円)、日本語配列が存在しないこと、薄型でワイヤレスなのがゲーミングキーボードとしてはあまり期待されず過小評価される傾向にあることが原因と考えられます。

使ってもいないのに低評価と決めつける……残念ながらそういう状況にあると思います。

とりわけ薄型キーボードを嫌っていた私がこう言うのだから間違いないですよ…w
使ってもいないのに判断してはいけないw

そう。使ってもいないのに判断してはいけない。
目に見えるスペック、先入観、自分の経験だけで判断し、未使用のままでいるのはよくない。

ほかの薄型キーボード。アイソレーションタイプや一般的なノートパソコン、SurfaceやMacBookなどの定評のあるキーボードも試してみましたが、どれもこれも打ちにくくてミスタイプが多発、ちょっと無理だと感じていたんです。
作りも安っぽいものがほとんどで、プラスチックの寄せ集めというのが本当に嫌でした。

でもJoroはなぜかスムーズにタイピングできる……
シザーススイッチの中でも上手く設計されているからでしょうか。
キーを押下する角度やキーに指先の触れる位置といった運指にかかわるすべての動作が最適化されていなければ、このような感覚にはならないと思います。

打鍵音も静かで滑らかだし、これはちょっと今までのメカニカルキーボードとは一線を画す製品ですよ。
1億回のキーストローク寿命というのも必見でしょう。
耐久性にいくらかマージンを割いているのかもしれないですね。

ステルス戦闘機を彷彿させるマットブラックのキートップとアルミニウムのフェイスプレート、それにキーの隙間から見えるシルバーに鈍く輝く基板がかっこよすぎるJoro。実は私が第一印象でもっとも感心した部分がこのチラ見えする基板www

キーボードのボトムケース(側面・底面)はABSですがアルミニウム部分と表面の仕上げが統一されているので完全に一体となっているように見えます。
どこから見ても安っぽさがなく、2万円の価値があると感じますね……💚

詳細はわかりませんが、汎用品ではなく「Razer™超薄型スイッチ」とされているので独自に設計開発された優秀なシザーススイッチなんでしょうね。

「じょろ」という名前も親しみやすく、細かい説明などしなくても「このキーボード」であることが相手に伝わりやすいです。マーケティングとしては大成功なのでは。
「リアルフォース」とか「マジェスタッチ」とか「エーペックスプロ」よりも、「じょろ」のインパクトのほうが強いw

じょろの右端の1列のキーが余分で誤爆するというレビューが散見されますが、、、、
正しいホームポジションを保ってタイピングしていれば決してそのようなことはありません。
今一度タッチタイピングを見直す機会になるかもしれませんね。


あすぴりんといえば麻婆豆腐とJoroだと言われそうだwww
麻Joro腐……


この先Joro V2とかJoro Proとか出てくるかもしれないけどねwww
無印で22,480円だからProは5万円を超えてくるかもしれない。フルカーボン製とかw

まぁJoroはプロトタイプ……薄型モバイルゲーミングキーボードの試金石みたいなものでしょう。
値段の高さはブランド料はもちろん、バッテリーや基板などの目に見えない部分の品質や安全性を担保しているものと信じたい。
そうそう、バッテリーに関しては新興メーカーは少々リスクが大きい。小型化や大容量化にとらわれて安全性を犠牲にしている製品が少なくない。

これから使い込んで、バッテリーがどうなるかとかキートップがテカってくるかなど検証していきますよ。
平成初期の携帯ゲーム機並みの耐久性があったらいいのですが……


またコレクターやマニアになると見えなくなることもあるでしょう。

キーボードを何百台と所有しているオタクのレビューを盲目的に信用したり、条件反射的に疑ったりしてはいけません。

バランスの取れた見方が大切です。


プロモーションにも力が入っているねw

どこでもゲイム、どこでも制圧🔥



Joroは「RGBライティングこそゲーミングデバイスの真髄」という人には物足りないキーボードですが、超薄型、超静音、バッテリー寿命、耐久性、携帯性を求めている人には最適でしょう。
「他のデバイスのついでにRazer」でそろえたい人にも向いています。

ここまで薄型にもかかわらずフルサイズのキーピッチ、矢印キーもフルサイズで実装されているものは意外と選択肢が少ないです。
たいていは矢印キーが小さかったり省かれていたり、別のキーと兼用するレイアウトになっていたりするので、「モバイルキーボードはモバイルキーボードとして慣れなければならない」といったわずらわしさがほとんどなく、本当にスムーズに移行・併用することができます。

Joroは特徴のない静音なのでASMRとしてはあまり魅力的ではないかもしれませんw



ツクモではJoroが安定して取り扱いされてそう。
定期的に𝕏で投稿されているので在庫はあるんだと思う。


耐久性については、「壊すつもりで扱えば」どんな製品でも壊れます。
「シザーススイッチなんかゲーミングには論外」などという意見のほうが論外です。

程度の差はあれ「壊れたら買い替える」という認識を持たないと、一つの製品が無限に使えることになります。

常識的な扱い方でどのくらいの耐久性があるのか。

これを判断するには長い時間が必要です。

バッテリーはバックライト輝度2%だとほとんど減らないし、充電すればPDでもない普通のPCのUSB端子からでも気がつけば80%くらいまで回復しているので、残量を気にすることなく安心してワイヤレス運用ができると思います。



高価なゲーミングデバイスばかり扱っていると気づきにくいのですが、意外と「Nキーロールオーバー」や「アンチゴースト」をサポートしていない薄型のキーボードが多いもよう。
当たり前のように複数キーの同時押し高速入力に対応していると思ったら大間違い。

(修飾キーを除く)3つの同時押しに対応していないキーボードは、特にFPSやアクションゲームに求められがちな操作が成功しないことがあります。

また打鍵の早い人が入力すると、3つ目以降のキーが無視されてミスタイプを連発することもあります。

JoroはNキーロールオーバーとアンチゴーストに対応している。これも重要なポイントです。


ひどい製品になると、「仕様書にNキーロールオーバー対応と “書いていない” のだから非対応です」と開き直っているものすらあります。

いや、ひどい製品というのは言い過ぎか。

そもそも対応している前提でキーボードを選ぶのが間違い。


しかし対応しているという先入観を持ってキーボードを購入している人がけっこういて、「まさかの非対応!」と低評価をつけるのは決して珍しくない光景です。

対応が当たり前だと思い始める時期にまさかの非対応品がラインナップされるのは、ある意味トラップでしょう。

もっと上位のキーボードを買わせるための…………

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