大手ゲーミングデバイスメーカーは0.1mm単位をアピールするが、新興メーカーは0.001mmまで調整できることを強調している。
実はどちらを選んでもいい。
0.1mmのアクチュエーションポイントや調整幅のほうが額面通りに反応し、無難に設定することができる。
0.001mmは理論上は高速だが、「押してもいないキーが反応」したり、「そもそも人間側がボトルネック」になったりするので実用的ではない場合がある。
最小単位を小さくしたほうが理論上は高速入力できるのは事実だし、技術の進歩や向上のためには限界への挑戦が欠かせない。
しかし「現時点での」「実用性」という観点からは、いささか行き過ぎというか誇大広告なところがある。
0.001mmのキーボードを選び、0.1mm以上の余裕のある設定で運用するのが最適解かもしれない。
ファームウェアアップデートで動作が改善することもあるし、ホットスワップ対応のスイッチを自分で交換していくことも可能だ。
ともあれ「数字」だけを見て振り回されないようにされたい。
自分のお気に入りのキーボードを、お気に入りの設定で使うのが一番よい。
3万円のキーボードより3千円のキーボードのほうが使いやすいという人もいるからだ。
入力の最小単位が0.1mmと0.001mmのキーボードは優劣をつけられない。
実際に使ってみて自分に合っているものを選ぶべきである。
ポーリングレートを高く設定しても、非常に大きな遅延がキー押下から入力されるまでの時間で追加される。
そして人間の反応速度が最大のボトルネックとなっているため、本当に無意味か逆効果である可能性が高いのだ。
押してもいないキーが反応するような仕様では、そもそも入力メソッドとして適切に機能しているとはいえない。
入力か “ノイズ” かの判断に終始迷うようなキーボードがはたして役に立つのだろうか?
キーボードに搭載されているチップがわざわざキーの移動量を検出し、キャリブレーションまで行う。
コストアップの口実として部品点数を無駄に増やしたいだけのようである。
ゲーミングキーボードが何Hzだとか何msだとかアピールしていても、それが実際にタイピングやゲームの戦績にどれほど反映されるかのデータはほぼないし、ベンチマークテストすらろくに行われていない。
つまりこれは「スペックの高いものがよさそうに見える」という心理的な効果に過ぎず、性能や品質の裏付けとなるものではないと考えてよい。
高速!!低遅延!!という長所にばかり注目するのではなく、「何がボトルネックになっているのか」が重要だ。
そして実際のところポーリングレートも遅延も大して気にする必要がない。
なぜならキーボードにはもともとチャタリングによる多重入力を防ぐためのデバウンスタイムが設定されているからだ。
まさしく “チャタリングを防ぐために追加される意図的な遅延” であり、5msから20msほどの遅延がこれによってもたらされる。
もしキーデバウンスという仕組みがないか、非常に短くされている場合、ひどいチャタリングに悩まされることになる。
いたずらに感度を上げて遅延を短くしようとすればするほど、意図しない入力の繰り返されるダメなキーボードになってしまう。
2025/11/24
0.001mmのラピッドトリガー、ポーリングレート125Hz?8000Hz…磁気の誤作動やミスタイプはもちろん “人間側がボトルネック” になって無意味の可能性
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