いま使っているキーボードに不満があるとして、そもそもその「不満」がどこから来ているのかを突き止める必要があります。
まず「壊れていない」のなら買い替えを検討する必要もないかもしれません。
サイズに不満がある?
フルキーボードでは横幅が長すぎてマウス操作がしづらい?あるいはコンパクトすぎてタイピングしづらい?
ショートカットキーが足りない?
スイッチが気に入らない?
薄型やロープロファイルが好み?カチャカチャ音の出るのがいい? あるいは静音?
ラピッドトリガーに対応した光学式や磁気式でないとだめ?
よほどの初期不良や中古屋を転々とした商品でない限り、キーボードで実用上の問題が生じることなどほとんどありません。
オーディオ系と同じでエントリーモデルでも十分なのに、何かと理由をつけて高級品を買わせようとしたり、欲しくなったりするのがキーボード沼なのです。
店頭で実際に試用し、選びに選び抜いて「きみに決めた!」と買ってきたにもかかわらず、すぐまた別のキーボードが欲しくなるようでは困るでしょう。
それはもはや「好み」などではなく単に「欲しいだけ」の人です。
自分の持ち物をナンバーワンだと思えない人というのは、こうした沼から永遠に脱出することができません。
いろいろ買って比較できるのは経済的な余裕を示しているのではなく、心の不安定さの表れです。
なかなか病気や精神疾患とは認識されないので軽視されがちですが、そのうち生活に支障をきたすレベルで散財したり置き場に困ったりするようになる恐れがあるため、注意が必要です。
不満がないのに次から次へと欲しくなるのは、もう立派な病気だと思ったほうがいいですよ。
Razer Huntsman V3 Proは特に不満を訴える人の多いキーボードなのですが、その打鍵音が「唯一無二」であるためにかえってお気に入りになっている人がいるということを忘れないでください。
「痘痕(あばた)も靨(えくぼ)」とか「枯れ木も山のにぎわい」ということわざがあるように、欠点と思えるものも魅力的なことがあるんですよ。
ABS樹脂の筐体は「見るからに安っぽい」し実際に安いのですが、金属製よりも軽量でマウスやスマホをぶつけても傷をつけにくい(キーボード側は傷ついたとしても)のは利点かもしれません。
Happy Hacking KeyboardはABS樹脂なのに高価格で、筐体の加工精度の低さとゴム足の不均一な設計からガタツキを指摘されるほどの品質でありながら根強い人気があります。
そろいもそろって「同じ打鍵音」を目指したらみんな同じキーボードになってしまうため、「ほかとは違うもの」にアドバンテージが出てくるのは当然です。
「いい」「わるい」の二択で考えるのではなく、自分の好みを信じましょう。
しかしSNS依存の人は、自分の好みを全面的にアピールすることは避けたほうがいいです。
好みばかり主張して流行やフォロワーに配慮しないでいると、反感を買って孤立する可能性が高くなるからです。
むしろSNSがなければ他人と比較したり共有したりすることもなく、自分の好きなことに没頭できるので、この際SNSから離れてみることもいいかもしれません。
他者からの評価がないと熱意が冷めることがわかったなら、それはその程度の趣味だったといえるのです。
ほかにもっと充実した過ごし方を検討してください。
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