物質的な商品にはお金を払うが、サービスには払わない──。
物を買うことはしても、設計・製造・広報・物流・販売・保守などに携わる「人」の存在が忘れられている……
つまり「物」のコストは「物」にだけかけられていて、人件費を含めた一連の工程に対しては無料であるかのようになってしまっているのです。
これが「技術者が軽視」される原因であり、最終的に世に出てくる「物」……成果物しか評価されない理由でしょう。
未知の分野における研究・開発・教育に十分な投資をせず、結果の分かっている儲かりそうなものだけを優遇するから、頭が固くなってしまうんですね。
それで既存の分野では優れているのかといえば、劣化コピーに成り下がっているのが現実。
いいものを作って維持するには大胆な投資が必要なのです。
ケチって生まれた穴を埋めるために増えた余計な仕事もタダ働きを強いられています。
かといって多額の予算を組んでも現場の人に行き渡らず、上流の人の懐に入ってしまっているのが現実です。
もう「儲かる仕組み」が確立されているので、それ以外の努力や工夫が無駄になってきました。
それでも努力し続けるのは努力家ではなく「狂人」とみなされてしまうほどです。
たとえばプロゲーマー、ユーチューバー、インターネットお絵描きマンがそれぞれの分野で絶え間ない努力をしているのをどう思われますか?
おそらく否定的な意見が多数でしょう。
動画や静止画の成果物をもたらしていても、そういう認識になってしまうのです。
それでこの話題はふりだしに戻る……ということです。
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