私が理屈っぽいのは仕様です。
十分な理論があって初めて実践できます。
非常にバランスが悪く、偏りがあります。
半々であることが一番いいのでしょう。
別に理論が完全でなくても、十分でなくても、実践によって補えるというか、
実践と理論が兼ねられていて、全体として完全になればいいわけです。
しかし私にはそれができない………
完全でないものを実践に移せないか、
完全になるまで理論を追究するしかないのです。
では完全な理論があれば完全に実践できるのかというと、そうでもない………
私に実行力が欠けているために、今まで何一つモノになったものがありません。
まるで熱帯雨林に氷の彫刻を飾ろうとしているようなものです。
どんなに見事な氷の彫刻を作っても、それを公開する場所が熱帯雨林では、あっという間に溶けてしまいます。
このとき、「見事な」という事実は残りません。
残っているのは溶けた水だけなので、誰も彫刻を見ることができないからです。
「そんな彫刻を本当に作ったかどうかさえ怪しい」です。
そこにあるのは水たまり──。
氷の彫刻など存在しないからです。
次に私がするのは、そう、存在しないものを存在すると主張することです。
私はずっと、この報われない理論を実践してきました。
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