どんなに資力のあることを示したり、
知識を持っていることを表明したりしても、
最後に頼るのは信仰心。
理論が不完全というわけでもないし、調査が不十分というわけでもないのに、
それを判断する人間が不完全であるために、最終的に信仰の問題となってしまう…。
たとえで説明しましょう。
6面のサイコロを1回振ったときに1が出る確率は1/6であることがわかっています。
ためしに1回振ってみてください。
1が出る確率は1/6です。
1が出た人も出なかった人もいるでしょう。
サイコロを1回振ったときに出る確率はどの目も1/6です。
「いや、だから1/6っていうのは…」
サイコロには重量の偏りがなく、どの面も一様で、振るときには細工をしないとします。
このようなサイコロであれば、1の出る確率は間違いなく1/6なのです。
「どの目が出るのかを当てるんじゃないの?」
いいえ。そういうわけにはいかないのです。
細工をしない限り、どの面も出る確率は1/6だからです。
「1/6……」
もう少しわかりやすい説明をしましょう。
このサイコロを振って7の目が出る確率は?
はい。0%ですね。
1から6までしかないので、7は絶対に出ないようになっています。
細工をしない限り、7の出る確率は0%なのです。
これは容易に理解できるでしょう。
でも1/6の理解が難しいのはなぜでしょうか?
「サイコロを1回振ったときに“どの目が出るか”」を問題にしているのに、1/6なんて…。
このとき、「どの目が出るか」を「正確に」答えられないのは、理論が不完全だからだ、と思うかもしれません。
違うんです!
サイコロの目が出る確率は1/6であると完全に決まっています。
「1回振ったときに“どの目が出るか”を正確に答えられない」のは、理論が不完全だからではなく、サイコロを振る人間が不完全だからなのです。
( ゚д゚ )
え?
え?
え~?
それはおかしいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwと思うでしょう。
でも、そのおかしいことが現実なのです。
たとえばエンチャントの成功率が90%だとします。
9/10ということです。
ためしに1回エンチャントしてみてください。
……
結果はどうなりましたか?
「90%なら“まず成功する”」というのが経験からわかることだと思います。
でも「絶対に成功する」わけではないですよね。
どのくらい成功するのですか?
90%です。
( ゚д゚ )
そう。
ゲームの世界さえ「確率」に支配されていて、そこで遊ぶプレイヤー(人間)は確率を完全に理解したり、制御したりすることができないようになっているのです。
もちろんシステムを変更し、成功率を100%にしてしまえば100%成功するようになるので、「ほら、やっぱりそれは違う」と思うかもしれません。
しかし問題はそこではないのです。
システムをいじることができるかどうかは問題ではありません。
そのシステムをいじることができる人さえ、90%の成功率に関しては90%であるとしかいえない、というところが問題なのです。
「…あれっ?」
と思いましたか?
「つまり、どういうこと?」
成功率のシステムそのものは完全なのです。
( ゚д゚ )
え?
え?
え?
こんなもののどこが完全なのwwwwwwwwwwwwwwwと思うでしょう。
「90%なわけがないwwwwwウソだwwww70%くらいだよwww実際www」
はい。
本当にそうでしょうか?
90%の成功率で、1回やって1回失敗したとしましょう。
あれ?
これでは0%ということになってしまいますね。
2回やって1回成功したらどうですか?
あれ?
これは50%ですね。
「ほらwwwwwwwwwぜんぜん90%じゃないじゃないかwwwwwww」と思いますか?
100回やって87回成功したらどうですか?
これは87%となり、90%に非常に近いですね。
1000回やって912回成功したらどうですか?
これは91.2%となり、もっと近いですね。
もっともっと回数を多くすれば、90%に限りなく近い数字になっていきます。
ん?
この、「回数」というのは何を表しているのでしょうか?
1回エンチャントしたときに成功する確率が90%なら、
10000回エンチャントしたときにはどうなりますか?
もちろん90%のままです。
100000回やって90102回成功しました。
これは90.102%です。
うーん。厳密には90%ではありませんね。
このことについて、90%という成功率を設定したシステムが不完全なのか、実際にエンチャントをする人が不完全なのかが問題なのですよ。
サイコロについてもまったく同じことがいえます。
…
…
どうですか?
どんなに信用していても、世の中には「確率」によって信用を裏切られることがたくさんあります。
でも、それをどうすることもできないのが私たち人間です。
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