ゲームのサラウンドやステレオのサウンドデバイスに関する話題 ホワイトノイズ、イコライザー、遮音性、マイクの種類など

再生デバイスについて簡潔にまとめると…
現在のゲームのサウンドはOSの仕様上、ゲームエンジンで処理が完結し、『デバイスや環境に依存しない設計』で出力されている。

サウンドエンジンによってゲーム内の3D空間の任意の座標からリアルタイムに発せられる音声が処理され、OSのミキサーを介してそのデータを受け取った『サウンドデバイス』にはただ再生する働きしか要求されていない。

デバイス独自のアルゴリズムによる『バーチャルサラウンド』が適用されるのはゲームエンジンで演算された『生成済みのステレオないし5.1/7.1chの音源に対してのみ』で、オブジェクトベースのサウンドのパフォーマンスを向上させる構造にはなっていない。
7.1chを処理したところで『最終的にステレオ信号』で出力しなければならないのに、各チャンネルの角度や距離の調整機構が実装されていないものがほとんど。
『7.1ch』という言葉だけが独り歩きし、その実態を消費者に正しく理解されないままマーケティングとして機能しているのが現状。


人間の聴覚は『ステレオ』であり、LとRの物理スピーカーの振動板から発せられる『2つの波形』によってすべての音源を認識し、脳がそれぞれの音を聞き分けていることから、ステレオの基本的な再生能力の高いデバイスが望ましい。

デバイスのサラウンドを有効にするのではなく、ゲームエンジンのサウンドオプションを適用するのが最善である。

人間が2つの耳であらゆる方向からの音を認識できるのは、『時間差』『位相差』『頭部や耳たぶに吸収・回折される際の高音成分の減衰』によって左右の耳に微妙に異なった波形が到達していることを脳が聞き分ける、訓練や学習や文化によらない本能的な反応が備わっているため。
ゲームエンジンはそれに基づいて可能な限り適切にサウンドを生成しているので、デバイスによる処理を二重に適用するとかえって定位を損なってしまう。

バーチャルサラウンドのメカニズムは左右の音声に対し『遅延』『位相差』『音量差』を誇張する処理を行うことで心理的に『離れた位置』から聞こえるような音響を再現し、非常に広い空間で聴取していると錯覚させるものになっている。
本来のゲーム音声にはない遅延と位相の異なる成分が追加されることで定位の再現性と追従性が悪くなり、移動する音源や視点を移動させた際の聞こえ方が不自然になる。
サラウンドの不要なボイスチャットやナレーションにまで適用され、チームメイトの発言やオペレーターの指示が聞き取りづらくなるなどのデメリットが大きい。

録音デバイス(マイク)について簡潔にまとめると…
ゲーム用として手軽に導入できるのは『ブームマイク』つきのヘッドセット。呼気が当たらない位置で口元に近づけることのできる柔軟性のあるものが望ましい。
音の大きさは『距離の2乗に反比例して減衰する』ため、マイクが口から少し離れただけでも急激に音量が小さくなる点に注意が必要。

専用電源を要求するコンデンサーマイクやUSBマイクには高音質なものが多いが、『生活音』や『振動』によるノイズの混入を避けるための設置場所やゲインの調整が難しく、『部屋の防音』と『置き場』を考慮しなければならない。

音質や音量を満足させても『遅延』の大きい録音デバイスが少なくなく、歌、楽器演奏、リズムゲームなどでは使い物にならないものもある。
OSのミキサーを介さずに直接デバイスとやり取りする『ASIO』は低遅延であるが、ドライバーがサウンドを占有してしまうためゲームが無音になる問題がある。

ノイズについて簡潔にまとめると…
サーーーという『ホワイトノイズ』は『アンプの最終段』で乗っていることが多く、電源やUSBケーブルやファームウェア等のデジタル的な問題ではない。
ヘッドホンジャックに『インピーダンスケーブル』や可変抵抗器を接続することでほぼ解消することができる。
またヘッドセットによくある『サイドトーン』がホワイトノイズを増強させることがあるため、無効にすることで解消できる。

ビデオカードからHDMIでディスプレイやAVアンプに出力している場合も、最終的な音の出力端子に抵抗を加えればホワイトノイズを解消できる。
しかしデジタル信号(USB、光デジタル、Bluetooth)が『ヘッドホン内蔵のDAC』へ出力されている場合は基本的に対処のしようがなく、ヘッドホンを分解して内部に抵抗を追加するしかない。

ブーーーンという『ハムノイズ』は漏電の一種でコンセントから混入していることが多く、パソコンや電源タップに『アース』を施工すると解消する。
エアコンや冷蔵庫や観賞魚用のポンプなど断続的に動作している電化製品がある場合もノイズが発生しやすい。

マイクにホワイトノイズが盛大に乗るのは『マイクブースト』が原因であることが多く、音量が足りない場合はブーストをかけるのではなくマイクをできるだけ口に近づけることが重要である。
オンボードサウンドのマイク入力は依然として質が悪く、音量が十分に得られなかったり、デジタル処理で無理やりよくしようとしたりしている。
口元で集音するヘッドセットのブームマイクを使用することが前提のような仕様のため、ピンマイクや卓上マイクでは音量に対してノイズが大きくなりすぎる問題がある。

USB3.0のポートと相性の悪いデバイスがあり、ノイズが聞こえたり正常に動作しなかったりする場合はUSB2.0を使用するか、BIOSを変更し3.0を無効にしなければならないことがある。



サラウンドを要求していないゲームにマルチチャンネルのデバイスを対応させても音の定位は悪くなるだけです。
ステレオで設計されているゲームはステレオで再生することを前提とした音作りをしているためです。

デバイス側のバーチャルサラウンドや残響のエフェクトを有効にするより、
デバイスはステレオに設定し、ゲーム側のサウンドオプションを適用したほうが効果的です。

今後はVR(バーチャルリアリティー)の普及で新しい音響技術が話題になることが予想されますが、
それはゲーム側のサウンドエンジンによる処理の話であってデバイスの能力ではありません。
Vista以降のWindowsのサウンドには「ハードウェアアクセラレーター」が適用されず、
ゲームエンジンで処理された音声はOSのミキサーを通ってデバイスへ送られる仕様になっています。

動画のエンコードと違ってサウンドはソフトウェア上で処理が完結しています。
現在のシステムでは選択の余地がなく、すべてCPUの能力で処理されているのです。
ゲームのサウンドもデバイスに依存しない設計になっているということが重要です。


3Dゲームはオブジェクトベースのサウンドをリアルタイムに生成する仕様になっていて、
濫用される「5.1/7.1サラウンド」のもととなっているチャンネルベースの音源ではないはずです。
オブジェクトベースのサウンドを適切に処理して最終的にステレオで出力する設計になっています。

この「リアルタイムに生成されるサウンド」という部分が実は非常に重要で、
あらかじめ音源を適切なチャンネルに収録している映画のDVDやBlu-rayとは異なり、
サウンドイベントの発生位置およびタイミングがランダムであるゲームの音声は、
常にサウンドエンジンでレンダリングされる工程を含んでいるため、
チャンネルベースの音源とは挙動が本質的に違っています。
そこへデバイスによる余計な処理を挟むと、人間の聴覚では無視することのできない
「遅延」が発生し、定位の再現性に影響するであろう、というのが私の主張です。

立体音響に関する技術や拡張機能はデバイスではなくゲーム側で実装・運用されていなければなりません。
デバイスはゲームによって生成された音声を加工して再生することも可能になっている、というだけです。
デバイスは各音源ではなくチャンネルに対してしか処理を適用できないのです。
そしてそれはわずかに遅延しており、本来の定位を損なわせています。

有用な「立体音響」といえるのはデバイスによる処理ではなく、
もともと立体的に聞こえるように収録した音源を再生している(ASMRなど)
または
3Dゲームのサウンドエンジンによって生成された人間の聴覚に基づく音声
のいずれかです。

再生する時点でステレオや7.1chとして適切にミックスされている音源、
とりわけ3Dゲームのサウンドに対してデバイスで「サラウンド」を適用しても、誇張や遅延を感じるだけで、
元の音源に比べて定位はよくならない、ということです。

ASMRは「録音」にダミーヘッドマイクという特別な装置を使用しているだけなので、
再生する環境は「ステレオ」以外に要求されるものはありません。

洞窟やダンジョンや下水道などのマップで効果音が通常より反響して聞こえるのは、
デバイスによる処理ではなく、ゲームがもともとそういうサウンドを出力しているからです。

もしサウンドデバイスがゲームのパフォーマンスを左右するものなら、
ビデオカードのように新製品の性能や価格の話題でもっと盛り上がっているはずです。
IntelとAMD、GeForceとRadeonのような競合する製品があってもおかしくないはずです。
しかし実際はサウンドの仕様も規格も昔からほとんど変化しておらず、
3Dグラフィックの描画技術に比べて特筆すべきところがないのが現実です。
高精度な立体音響に関してもゲームエンジンが処理しているので、
サウンドデバイスでどうこうできる問題ではありません。

今どき「LANカード」を要求するシステムやユーザーがいるでしょうか?
有線LANだけでなくWi-FiやBluetoothまでもがオンボードで実装され、
何の不自由もなくネットワークが機能しているはずです。

外付けや内蔵のLANカードを増設したからといって回線が速くなるのでしょうか?
CPUやオンボードの処理能力を十数年前の知識で過小評価していませんか?

3Dグラフィックの処理だけはハードウェアに強く依存しているため、
解像度と描画品質とフレームレートに関してはビデオカードの性能が顕著に表れます。
CPU内蔵グラフィックとは雲泥の差があります。

しかしサウンドは……
ことゲームサウンドの処理はハードウェアに依存しない仕様のため、
サウンドカードの重要性はほとんどないのが現状です。

「ノイズ」についても聴覚的に認識できないものに神経を尖らせる必要はないし、
聞こえるノイズの多くはPCに「アース」を施工すればほぼ解消されます。
「音質」は個人の好みであって絶対的な指標が存在しないし、
「遅延」はUSBオーディオのほうがゲームサウンドに関しては悪化することがあるため、
「一周回ってオンボードサウンドに落ち着く」でしょう……。
ALC1220にはノイズも遅延もないし音質もいいですよ。


最終的な出力がステレオであれば、どんなに多くの音源を同時に再生するとしても、
2つの振動板から発せられた2つの波形によってすべてのサウンドが再現されます。
それが2つの耳に入り、脳が適切に合成することで最適な定位を認識できるのです。
機材を知る前に音の仕組みと聴覚のメカニズムを理解することがとても重要です。

「最終的にステレオ」であり、「2つの波形が合成される」というのがポイントです。
「チコちゃんに叱られる!」でやっていたのはモノラルスピーカーでしたが、
ステレオの場合は波形が2つになるだけで本質的には同じことです。
(左右の耳に到達する)波形の時間差と位相差が定位を認識する重要な鍵となり、
そのすべてが2つの波形で再現されているということが肝心です。

波形の数、つまりチャンネルをどんなに増やしたところでゲーム自体がステレオであるのなら意味がないし、マルチチャンネルだとしても最終的な出力がステレオであるのなら「どのみち2つの波形で再現される」ということを忘れてはいけません。

独立しているのはステレオの左右の信号だけであり、どれほど多数の音源があっても合成された2つの波形が耳に到達し、脳がそれぞれの音を聞き分けているのです。
頭のいい人ならここまで読めばハッとすると思います。
続く長文も理解しやすくなるはずです。


ステレオかつ音声処理を無効にできる製品は問題ないのですが、強制的にマルチチャンネルと
エフェクトが有効化されるものはFPSゲームには使わないほうがいいですよ。
迫力や臨場感を求めるRPGなどには向いていますが。

デバイス側の機能を有効にすると、本来サラウンドの不要なBGMやナレーションにまで、
チャンネルの音声に一様に適用されるため、不利な音響になってしまいます。
「無理やりサラウンドにすると距離や方向がわかりにくくなる」のはこのためです。

Windows10に実装されている立体音響(Windows Sonic for Headphones)は、
「7.1chのソースをステレオで再生する」ものであるため、音源が対応していれば
有用かもしれません。ゲームタイトルが推奨しているなら試す価値はありそうです。
ステレオ音源には影響を与えないので、よくあるゲーミングオーディオとは異なり、
普段使いでも特に困ることはなさそうですね。

とはいえ基本的にはゲームに包含されているサウンドオプションで最適に動作するため、
無理に適用する必要もないと思います。

「ステレオのソースを7.1chで再生する」のがだめなのです。


肝心のサウンドに関する能力の以前に、
遮音性、音漏れ、装着感、接触、ギャングエラー、マイク音量などの基本的な設計が悪く、
まともにゲームをプレイした経験のないメーカーが開発しているとしか思えないような製品があります。
消費者がそれを学習しないために業者が味をしめて、売れそうなキーワードを盛り、
類似品が次々と販売されているのです。

「買ってよかった」よりも「買わなきゃよかった」という後悔の念のほうが大きいです。

だから私は商品をただ買わせる目的のレビューではなく、
買うのを思いとどまらせるために必要なことも書いています。
自分が使ってみて「いい」と思えない商品を他人に薦めることができますか?
私はできません。

誰かが「いい」といえば「いい」、「悪い」といえば「悪い」と判断するのですか?

ネット上に信用できないレビューがあふれているのは、自分の考えを持たずに忖度してしまう人が多いからです。

商品を買わせるための“人をあざむくレビュー”など業者のさじ加減ひとつでどうにでもなります。

問題は内容に妥当性があるかどうかです。



生成済みのステレオの音声信号に対して独自のアルゴリズムによる加工を施すのがデバイス。
3D空間の任意の方向や距離から発せられる音声を適切に処理して、
一人称視点で正確に聞き取ることができるようにしているのが今日のゲームです。

ほぼすべてのゲームが立体音響を生成するサウンドエンジンで動作していて、
3D空間の任意の座標から音を発生させられる仕様になっているということが重要です。

立体音響に関する「反射」「回折」「ローパスフィルター」の挙動について
私の言いたいことが読者になんとなくわかってもらえそうな動画。

「移動する複数の音源」の処理の難しさがよくわかる動画。

いずれもサウンドエンジンの相違であって再生するデバイスの問題ではないことに留意してください。
どれほど複雑な音響でも最終的にステレオで聴取できる仕様になっているのです。


ゲームが5.1chや7.1chのマルチチャンネルサウンドに対応しているとしても、
「対応している」というだけであって、ヘッドホンで聴取する場合に必ず有利になるわけではありません
サウンドに凝ったゲームにはマルチチャンネルだけでなく「ヘッドホンに最適なオプション」があり、
デバイスに合わせるよりもそちらの設定を選択したほうが無難であることが多いです。

多くの人がゲーム側の事情を無視してサウンドデバイスにこだわり、
メーカーの思惑通りに新商品に飛びつき、バーチャルサラウンドの仕組みも人間の聴覚の構造も、
ゲームのサウンドはハードに依存せずソフトウェアで処理が完結しているという重要な事実すらも
何一つ理解せずに間違った認識が広まってしまっていると私は分析しています。

ゲーム会社には優秀なエンジニアがいるのに、デバイスメーカーには経営者や営業・広報ばかりで
まともな技術者がおらず、奇妙な製品を販売しているという印象を受けます。

どうしてバーチャル7.1サラウンドのサウンドカードやUSBヘッドセットが多いのかというと、
「単に消費者がそれを求めているから」に過ぎません。
「ステレオより7.1サラウンドの商品を買う人が多い」のです。

「ステレオで完璧な定位を得られるデバイス」
というキャッチコピーと、
「バーチャル7.1サラウンドでまだ見ぬ敵を討て」
のどちらがゲーマーの心に響くでしょうか。

実のところ商品の中身など関係なく、メーカーはただ売れるものを作っているだけです。
これをマーケティングといいます。

利用者の多寡は製品の良し悪しよりもマーケティングによるところが大きいので、
「多くのプロゲーマーから支持されている」などといわれても、それがマーケティングの成果なのか、
本当に優れた製品であるのかを判断することはできません。
同調圧力や権威主義に惑わされないでください。
世界で一番売れているハンバーガーが世界で一番おいしいとは限らないのと同じです。

「中国の聞いたこともないメーカーの格安商品が大量に販売されていて気味が悪い」
……とAmazonのページを見て感じている人は多いと思います。
実績もないメーカーが「マーケティング」だけで市場を支配している証拠です。
しかしそれは有名メーカーも然り。むしろブランドや地位に任せてゴリ押ししたり、
殿様商売で天狗になったり、肝心の品質やサポートの手を抜いていたり、
新商品といいつつ古い部材や技術を流用していたりするので、
無名メーカーより悪い一面もみられます。

消費者のニーズに応じてあっという間に商品化してしまう中国はある意味、
本物の「ものづくり大国」といえるのかもしれません。
パクリや粗悪品が多いのも事実ですが………。

もちろん特定のメーカーや製品を好きで愛用している人を否定するものではありません。
評判やイメージではなく、実際の商品で判断することが大切です。
最近の中国製はもちろん当たり外れがありますが、高品質なものも増えてきています。

むしろ中国を「悪い」と決めつけて商品開発の努力をしないことのほうが問題ではないでしょうか。
よその悪口を吹聴するだけで自分は「高品質」だと思い込む──。
冷静に考えてみてください。
ずっと「粗悪品」とバカにされつつも商品を作り続けてきた中国と、
中国製をバカにするだけで努力を怠ってきた日本のどちらが優れているのかを。


日本製や日本の会社にこだわりすぎて、本当にいい製品に触れる機会を失っていませんか?
日本メーカーに限定するのは選択肢を狭めるだけです。
製造国に対する先入観だけで判断するのは賢明ではありません。
中国製であることと、中国製を日本製と偽って販売する日本の業者ではどちらがまともですか?



まず3000円未満の安価なゲーミングヘッドセットを買って、次は1万円程度のロジクール、
2万円程度のゼンハイザーなどとアップグレードしていく様子はまさにマーケティングの成果です。
いろいろな製品を所有しているのにゲームサウンドの本質を理解していない人は多いです。

いいガジェットを持っていることでマウントを取りたくなる気持ちはわかるのですが、
そうやって射幸心と購買欲を刺激することがマーケティングの狙いであり、
実態のない格付けや無益な競争の引き金になっていることを覚えておいてください。


「定位の特別優れたサウンドデバイスなど存在しない」といっても過言ではありません。
なぜなら定位の良し悪しを決めるのはゲームのサウンドエンジンしだいであり、
デバイスにはゲームのサウンドをただ再生する働きしか要求されていないからです。
使用するイヤホン・ヘッドホンの品質と、それに対する「慣れ」は影響するかもしれませんが、
デバイスは音声をマルチチャンネルに対応させたり、残響を加えたりといった機能によって、
ゲーム本来のサウンドに独自の処理を適用することも可能である、ということに過ぎません。
左右の音声に対する位相差・音量差・時間差を「誇張」してサラウンドを演出しているだけなのです。
ゲームのサウンドを加工することで精度が向上するのでしょうか?

ゲームの音響担当者が特定のメーカーのバーチャルサラウンドヘッドホンやオーディオエフェクトの使用を前提としたサウンドデザインで設計するでしょうか?
もしそうであるのなら、ゲームの動作環境にサウンドデバイスに関する事項が明記されているはずです。

ゲームのサウンドを忠実に再生するのと、デバイスの都合で加工するのとではどちらが正確な定位を得られるのでしょうか?

人間の聴覚には個人差や「慣れ」や順化といったものがあるため、
バーチャル7.1サラウンドを一聴したときの感動が時間の経過とともに失われたり、
ステレオに慣れてステレオのほうが好都合となったり、逆に7.1サラウンドのほうがよくなったりします。
また「先入観」に大きく左右されるため、この記事を熟読した人のほとんどはそれが払拭され、
7.1サラウンドよりステレオのほうが聞き取りやすくなるでしょう。

あまり知られていませんが、ボリュームを少し上げただけでも定位は改善されます。
人間の聴覚は中音域をもっとも強く認識するため、ボリュームが小さいと中音域ばかり目立ち、
ゲームの音声を十分に聴取できなくなってしまうからです。
マザーボードのサウンド出力で音量が不足している場合はヘッドホンアンプを使うのもよいでしょう。

「新しいサウンドデバイスを使ったら定位がよくなった」と感じるのは、
ただ単に以前のデバイスより音量が大きくなっているだけの可能性が高いのです。

FPSをはじめとする3Dゲームは、人間の聴覚に基づいたサウンドをステレオで再現しているので、
7.1chの環境は本来必要とされていません。もともとチャンネルベースの音源ではないからです。
50畳くらいの部屋でサラウンドスピーカーを設置できるのなら有用かもしれませんが……


「ステレオ」と「聴覚」についての知識があれば、
ヘッドホンで聴取するのに7.1サラウンドなど有用であるはずのないことが理解できます。

多くの人が勘違いしているのは、
サウンドデバイスによってゲームの音声がレンダリングされている」ということです。
大昔のプログラムとデバイスの関係はそうでしたが、現在のシステムにはまったく当てはまりません。
プログラム自体が、ゲーム内の3D空間で発生したサウンドイベントに基づいて適切な音声を生成し、
OSのミキサーを通してデータを受け取ったデバイスはそれを再生する働きしかしていない、
というのが現在の仕様です。
デバイスはゲームのサウンドエンジンに対して何ら操作する権限を持っていません。

サウンドデバイスの性能は、グラフィックボードのようなグレードに分かれているものではないのです。

高価なサウンドデバイスだからといってゲームのクオリティーが高くなるわけではありません。
何度もいうように、ゲームのサウンドはデバイスに依存しない設計になっているため、
どんなに高性能なサウンドデバイスを利用してもゲームの仕様を超えた音響は再現できません。
強いていえばサウンドはソフトウェア処理なので、高性能なCPUを利用することには意味があります。
しかしそれも最近のCPUではほとんど問題になりませんが。


Sound Blasterの「SBX Surround」はステレオの音声信号に残響を加えているだけだし、
「Scout Mode」や「Smart Volume」はゲームの音声をそのつど加工して音量を調整するため、
不要な環境音まで大音量になるわ、ボイスチャットで相手が話すたびに音量が下がるわで、
音の距離感が狂うし、フレンドとの協力プレイにも差し支えるものとなってしまっています。
しかも若干の「遅延」すら伴う場合があります。

あらかじめゲームの音声をすべて解析してコンプレッサーをかけるような処理であれば有用なのですが、
真っ黒な不正のため、公認のMODでない限り使用してはいけません。
プログラムを改ざんする違法行為なのでオンラインゲームでは絶対に行わないでください。

もしゲームエンジンに手を加えるとすれば、
「神の目」のように壁越しに敵の位置を見ることができるようになったり、
3Dマップ上に音源をプロットしたりすることが可能になってしまうのです。
もはや勝負にならず、チーターのおもちゃも同然のクソゲーに成り果てます。

ゲーミングオーディオデバイスは不正にならない程度の音声加工しかできないようになっています。


デバイスは「ゲームで生成された音声」に対して強調や減衰のエフェクトを追加するだけなのです。
無音に近い場面で単独の物音を静止状態で聞くだけなら好都合かもしれませんが、
実際のFPSゲームは必ずしも静かではなく、多数の物音と複雑な視点移動を伴うため、
エフェクトを追加するとかえって聞き取ることが困難になる場合が多いです。
またゲーム側により高精度な立体音響を有効化するサウンドオプションのある場合があり、
デバイス側よりもゲームの機能を適用したほうが効果的なこともあります。

静止視点でターゲットだけが動いている様子を視聴しても有用な検証にはなりません。
実際のFPSゲームにそのような状況はありえないといってもよく、
お互いに動いている状況でエフェクトの有無の比較をする必要があるからです。
音源や視点が動いている場合、デバイス側のエフェクトや7.1chサラウンドはぼやけたり、
適切な位置や角度から聞こえなかったり、距離が判別できなくなったりします。

エフェクトの追加に「遅延」があると、ほとんどの音が左右どちらかに偏って聞こえ、
前後や斜め方向の識別が困難になってしまいます。
「右後方に敵の気配がしたのに左前方にいた」というのはこれが原因だと考えられます。

ゲームの中心、つまり自分(主人公)の発する声や発砲音にまでサラウンドが適用され、
自分の出している音が別の音源であるかのように聞こえ、混乱することもあります。



どうか冷静に考えてください。
7.1chでないとまともにプレイできないゲームがあると思いますか?
ステレオの動作環境のほうがはるかに一般的なのに、
ゲーム会社がサウンドに関して見当違いの設計をするでしょうか?

人間の聴覚は左右の耳であらゆる方向を認識できる構造になっているということが一番重要です。
これを理解できない人につけ込んで7.1chのゲーミングデバイスが普及するようになったのです。
最終的にステレオヘッドホンから再生するのに、7.1chに最適化するというのはデメリットしかありません。

7.1chは「ステレオの上位規格」ではなく、視聴環境の違いに対応するために用いられるものなのです。
映画館のような物理的に広い空間で多数の聴衆にサウンドを届けるためには、
フロントスピーカーから2chの音声を再生するだけでは不足してしまいます。
空間が広いため、スピーカーと聴者との距離による「音の遅延」が無視できない大きさになるからです。
人間の聴覚は0.6ミリ秒未満の遅延を認識し、左右の耳に到達するわずかな時間差によって
音源がどの方向にあるのかをほぼ瞬時に把握できるようになっています。
ところがスピーカーが遠ければ遠いほど違和感が増加し、壁や床による「反響」の影響が大きくなり、
正確な音源の位置を特定することが困難になってきます。
それでスピーカーの数を増やすことによって空間をフォローするようにしているわけです。
一般的な家庭では防音や反響への対策は到底できません。

しかし聴者の耳に密着するヘッドホンの場合は違います。

耳から離れているスピーカーから再生するのと違って音の遅延を考慮する必要がありません。
左右のチャンネルが独立しているため、音が混ざり合うこと(クロストーク)を無視することができます。
さらにヘッドホン・イヤホンはそれ自体が非常に優れた「遮音性」をもたらします。

鋭い人ならもう気づいたでしょう。
バーチャルサラウンドとは、意図的にクロストークを追加して音の広がりを演出する仕組みであるということです。
「じゃあゲームで使用するなら意味があるのでは?」
違います。

ゲーム自体がバーチャルサラウンドと本質的に同じメカニズムによってゲーム内の3D空間で発生したサウンドイベントを処理して適切な音声を出力しているからです。

せっかく優れた遮音性とクロストークを最小限に抑える理想的なヘッドホンを使っているのに、
どうしてわざわざゲームとは別の余計なクロストークを加える必要があるのでしょうか。
ものによっては深刻な「遅延」すら生じさせます。

デバイスのバーチャルサラウンド機能を有効にすると処理が二重に適用され、
ゲーム本来の定位が再現できなくなってしまいます。

もはや「勝てるゲーミングデバイス」といってサラウンドを勧めるのは、
相手をわざと負けさせるための策略としか考えられません。

ハードウェアのサポートを必要としているゲームであればデバイス側の機能を有効にする意味はあるかもしれませんが、
実際にはゲームのサウンドはソフトウェアで処理が完結していて、DACとアンプを通って再生され、
出力された音声を人間の左右の耳で聞く仕組みになっています。


FPSゲームの入門者に多いのは、
いいサウンドデバイスを使えば静止視点のまま音を聞いただけで索敵できると思ってしまう
ということです。

少しヘッドホンを外して現実の空間に耳を傾けてみましょう。
部屋でゴキブリや蚊の気配を感じたとき、身動きせずにその存在を把握しようとしますか?
しませんよね?
双眼鏡で一点を見つめたままじっとしていれば野鳥を観察できますか?
できませんよね?
動物の気配だけでなく水漏れや近隣の騒音や会話などを、
ずっと正面を見て静止した状態のまま聞き取ろうとしますか?
しませんよね?

猫やうさぎはじっとしていても耳を物理的に動かして音の位置を探ることができますが、
人間の耳にはそのような構造がないため、頭を動かさなければなりません。
それと同じように、FPSゲームはただ耳を澄ましているだけでなく、
視点を動かすことによって索敵する必要があるのです。

現実ですら視点を動かして音源を探すのに、どうしてゲームの世界を音だけで索敵しようとするのですか?

縛りプレイをしているのでしょうか?

FPSゲームは視点の位置に合わせて音の聞こえる角度や位相などが変化します。

上下が聞き分けられない」と訴える人がいるのは、視点の移動を適切に行っていないからです。
上下がわからない場合でも、どの方角から音が聞こえているのかは判断できているはずです。

まず音の方角を向き、視点を少し上下させてみましょう。

………!

上下がはっきりわかると思います。

上から音が鳴っているのであれば、視点を上に向けたときに音量が大きく聞こえます。
その感じをよく覚えてください。
上下が聞き分けられない原因はデバイスやヘッドホンではなく、視点にあるのだということがわかるでしょう。

FPSゲームの視点は、耳の向きではなく自分の頭の角度を反映しているのです。
正面から音が聞こえるとき、ターゲットを画面の中心に捉えていることになります。

上手なプレイヤーは視点を動かしながら索敵し、常に有利な場所を探すように行動します。
初心者ほど「音」の情報に頼り切って索敵をおろそかにする傾向があり、
敵の動きを先読みするのに失敗し、とんでもない場所から攻撃されることが多いのです。



私としては、ゲーム用だからこそ一般的なオーディオ向けの機種を推奨したいです。
たとえばオーケストラの生演奏を収録した音源は、多数の楽器が同時に再生されるため、
個々の音が混ざり合ったり埋もれたりすることなく明瞭に聞き分けられる機材を要求されます。
これはまさにゲームに求められているものと合致します。
クラシック音楽の評価の高いヘッドホンを探すのが近道かもしれません。

収録の時点で音源をしっかり編集してあるポップミュージック向けのヘッドホンよりも、
クラシックやオーケストラ向けのものを選んだほうがいいでしょう。
多様なメーカーや製品の中から選ぶことができます。

「ゲーミング」にこだわりすぎて選択の幅を狭めてしまうことのないようにしてください。

特別なヘッドホンではなく一般的なものの中から、装着感や音の好みで選ぶのが最適だと思います。
比較する場合は最低でも「2~3日」聞き続けてから判断してください。
人間の聴覚というのは面白いもので、しばらく聞いているとその音質に慣れてしまい、
最初の違和感がいつの間にかなくなっているものなんですよ。

30年前のゲームボーイに付属されていたイヤホンを試してみたところ、
最初は音が悪くてうんざりしましたが、だんだん慣れてきて自然に聞こえるようになりました。
これは機材のエージングではなく聴覚的な都合でそう感じるのです。


7.1chであることよりも、ステレオの基本的な能力のほうがはるかに重要です。


本格的な「バーチャルサラウンド」で行われている処理をわかりやすく説明しましょう。
たとえば「右後方のスピーカー」から音が出ているようにする仕組みは、

・まずヘッドホンの右チャンネルから先に音が聞こえます。
・ほんの一瞬(0.6ミリ秒未満)遅れて左チャンネルからも音が聞こえます(クロストーク)。
 ・この音は右チャンネルのものよりも音量が若干小さく、位相が変化しています。
 ・聴者の後頭部と左の耳たぶに吸収・回折する音を再現するためのローパスフィルター(800Hz)がかけられています。
・わずかな音の遅延、音量の減少、位相の変化、ローパスフィルターによって「右後方のスピーカー」から音が出ているかのように認識されます。

遅延を短くすれば正面・真後ろから出ているように聞こえる、という具合です。
左右の耳は20cmほど離れていて、秒速340mの音は最大で0.6ミリ秒の遅延をもたらすのですが、遅延が大きいほど横方向から発せられているように聞こえ、遅延が小さいほど正面または真後ろに定位するようになります。
人間の耳は前方から集音する形状になっているため前の音はもっとも明瞭に聞こえ、後ろの音は耳たぶが障害物となり、下からの音は肩や胴体に大きく遮られ、上からの音にはそれがありません。
いずれにしても人間の聴覚は耳の形状や頭部、胴体による音のわずかな変化を聞き分けて定位を認識することができるのです。
しかしほとんどの3Dゲームはこのメカニズムに基づいた音声を生成しているため、
デバイス側のサラウンド機能を有効にすると処理が二重に適用される問題があります。
だからかえって定位がぼやける可能性がある、と私はさんざん言っているのです。




定位定位といいますが、音源の方向だけでなく「距離」や「向き・速さ」の変遷を聞き取ることが重要です。
バーチャルサラウンドは距離が誇張あるいは不適切に聞こえることが多く、
テストではともかく、ゲームで実際に戦う場面では使い物になりません。

「静止している音源をじっくり聞いて位置を判断する」状況がどれだけFPSゲームにあるのでしょうか。
敵は常に移動しているし、自分も場所を変えながら対応し、視点も素早く動かして戦うはずです。
バーチャルサラウンドは移動する複数の音源が適切に聞き取れない音響になることがほとんどです。
具体的には、視点を動かした際の音源に追加されている残響と逆位相の成分の追従が鈍く、
実際の位置よりも遅れて(遠ざかって)聞こえてしまう欠点があります。


しかしながら、一般的に「後処理」を加えるのは劣化を引き起こすものですが、
それを実際にどう認識するのかは人それぞれです。
立体「的」に聞こえることが必ずしも定位を向上させるとは限りません。

あくまで私は、バーチャル7.1サラウンドはステレオよりも迫力を感じることはできるが、
定位はステレオと同等か劣ることはあっても優ることはない、と主張しているだけのことです。



「パソコンにサウンドカード!」という発想そのものがすでに非常に古い考え方であり、
Windowsがとうの昔にFM音源やMIDI音源を捨てて「PCM音源」を選択している時点で、
ハードウェアによるサウンドのサポートはほとんど不要になっているのが現実です。
サウンドカードのメーカーはいまだに過去の栄光や実績にしがみついているのです。
USB DACやBluetoothオーディオなどと形を変えて商売を確立してはいますが、
パソコンの仕様と、ゲームの仕様と、デバイスの役割が正しく理解されていないことが困りものです。

「サウンドカードは素晴らしい!」「バーチャルサラウンドはすごい!」などとミスリードしている間に、
ステレオによる音響技術がどんどん向上し、見当違いのコンテンツに成り下がったのでしょう。



現代のゲームの動作環境を見ればわかるように、CPUやグラフィック性能は重要でも、
サウンドデバイスは項目すら明記されていないものがほとんどです。
サラウンドに対応しているのならその旨が記載されているはずです。
しかし「対応」をうたっているだけでバーチャルサラウンドが有効である保証はありません。
ゲーム内のオプションに「ヘッドホン最適化」等の項目があればそちらを選択し、
デバイスはステレオでプレイしたほうが定位がよくなる可能性もあります。
まずはゲームのサウンドの仕様を確認してください。



このように「5.1サラウンドサウンド推奨」とされているゲームであっても、
「最終的にステレオヘッドホンから出力されるバーチャル5.1サラウンド」が有効であるかはわからないので、
私の主張していることを念頭に置き、サラウンドとステレオの両方を比較してみてください。

どのゲームタイトルならバーチャルサラウンドの恩恵を受けられるのかという重要なことが公開されていない時点で
「お察し」だと思います。デバイスの開発者は本当に実際のゲームでテストしているのでしょうか?


ビデオカードのグラフィックドライバーがアップデートされると、
特定のゲームタイトルに対して「パフォーマンスが何%向上」という具体的な内容が公開されますが、
サウンドデバイスに関してはそのような報告を一度も聞いたことがありません。


非常に古いゲーム(Windows95)はサウンドカードのサポートが必要でしたが、
現代のゲームはソフトウェア上で音声が処理されるため関係のない話になっています。

本当に不思議なのですが、なぜゲームのサウンドの仕様を無視してデバイスにこだわるのでしょうか。

AmazonのQ&AやYouTubeのコメント欄は
「これを買えば7.1chになりますか?」
「PS4で7.1サラウンドを利用できますか?」
という質問であふれ返っています。

私ならその質問にこう答えます。

「7.1chを出力できる以前に、デバイス側のサラウンド処理はステレオより優位にはならない可能性が高いです」


何度も繰り返しますが、ヘッドホン・イヤホンで聴取する場合、
聴覚の原理的にステレオ信号で完全な定位を再現することができるため、
デバイスやドライバーソフトウェアの設定で7.1サラウンドに対応させる必要はまったくありません。


※デバイスを5.1chに設定するより、スカイリムをステレオで動作させたほうが定位がいいことがよくわかる動画。


ステレオとバーチャルサラウンドは一聴して異なる音響であることがわかるため、
その感覚を「定位がよくなった」と誤認している可能性が非常に高いです。
バーチャルサラウンドスピーカーのテストで用いられるデモ音源を再生して確認するのではなく、
実際のゲームプレイをサラウンドとステレオの両方で比較する必要があります。
静止している音源(足音や銃声)だけでなく、移動している足音の位置を常に追従できるかどうか、
自分が移動してみて音源との距離や方角を正しく認識できるかどうかが最大のポイントです。
特定の方向だけでなく、前も後ろも、斜めも、上下も聞き分けられることを確認してください。


もし7.1サラウンドのほうが高精度な処理を行えるのであれば、
シミュレーションに採用されていなければおかしいです。


地震や津波のシミュレーションと同様の「波が空間を伝わる」様子がわかる動画。
反射、回折、干渉、減衰といった波の性質が計算されています。

「壁越しに聞こえる音はローパスフィルターによって高音成分が減衰している」
といったことも一目瞭然ですね。
壁の厚みに応じた特定の周波数が吸収されて音量が減衰するためです。

人間の頭部は800Hz以上の周波数を減衰させる「障害物」となるため、
音源に対し適切なローパスフィルターを適用することで現実的な音響を再現できます。


こういったサウンドエンジンの仕組みと人間の聴覚の構造がわかれば、
ヘッドホンで聴取するのに7.1サラウンドなど有用であるはずのないことが理解できます。

逆にいえば、音声処理のメカニズムを理解していない人によって間違いが広まったのです。
そしてそれに追い打ちをかけるようにゲーミングデバイスメーカーが目をつけました。


……たしかにこれらの音響と聴覚の仕組みを知らなければ、
バーチャル7.1サラウンドが有利であると誤解するでしょう。

なお私が参考にしているのはこの英語のサイトです。

🔗Free Online Audio Tests, Test Tones and Tone Generators

まともに解説されている日本語のサイトがないため、翻訳に頼りながら調べていました。
わかってしまえば簡単なことなのに、そこへたどり着くのは困難を極めました。

「知られると都合の悪い情報は広まらない」のを疑ってしまうほどです。



ゲーム本来のサウンドがデバイスによって加工され、特定の角度や距離の音が聞こえなくなったり、ずれたりすることもあります。

特に同時多発的に音の出るイベント。多数の敵の潜むエリアで前後左右から同時に撃たれるシーンなどは、
バーチャルサラウンドによる逆位相の音が干渉して異常に聞き取りづらくなることがあります。
視点を素早く移動させる場合も、逆位相の音がスムーズに遷移せず、位置の特定が難しくなります。

「7.1chをやめてステレオにしたらわかりやすくなった!」
という人も多いはずです。


耳道を密閉するカナル型イヤホンや、遮音性の高いヘッドホンは左右のチャンネルが混ざらないため、
外部スピーカーでは必然的に生じてしまうクロストークが物理的にほぼ起こらないことが利点なのに、
それを意図的に追加して音場を広げているものがバーチャルサラウンドの正体なのです。
「ヘッドホンでサラウンドスピーカーの音響を再現する技術はすごい!」と思うかもしれませんが、
実はもっとも重要なクロストークの概念が抜けてしまっています。

ゲームはデバイスに依存せず適切に前後・上下・左右をステレオで再現しています。
ゲーム側で処理の完結しているサウンドに対して追加のチャンネルを生成したり、
遅延や位相の変化を施したりなど、デバイスが余計な処理をすると定位が損なわれ、
想定外の不適切な音響になってしまう…ということです。


デバイスを7.1chに対応させるよりも、ゲーム内で処理の完結する機能を使ったほうがいい結果を得られるはずです。

多チャンネルによる立体音響を再現する試みは1930年代に失敗した経緯があり、
ステレオマイクによるバイノーラル録音はその後に考案されました。
それ以前は、聴者の周囲に設置した無数のマイクで収録した音を、無数のスピーカーから再生することが
理想的な立体音響を得る手段であると考えられていたのです。
しかし、どうあがいても「人間の耳は左右に2つしかない」ということが決め手となり、
ステレオフォニックの分野が確立されるに至りました。

では多チャンネルを再生するサラウンドは何のために存在しているのかというと、
映画館やホールのように「物理的に広い空間」の任意の座席にいる人々に音声を聞かせるには、
ステレオ(2ch)だけでは音響的に不足し、適切な聴取ができないためなのです。

「物理的に広い空間」というところが重要です。

狭い部屋ではステレオスピーカーとサラウンドスピーカーを識別するのは困難であり、
5.1chと7.1chの違いも認識できないばかりか、まず設置する場所に困るでしょう。
1辺が10m以上の広い空間の場合は、前方の左右に置かれたステレオスピーカーのみでは難しく、
音量も不足し、再現性が大きく失われてしまいます。
スピーカーと聴者の距離の差が大きく、音の遅延を無視できなくなります。
そこで中央、左右、斜め後ろにスピーカーを追加することによって補う形になっているのです。

ところが、ヘッドホンで聞く場合にはそれがまったく当てはまりません。
サラウンドスピーカーは広い空間では有意義であるものの、耳に密着して聴取するヘッドホンには適しません。
1930年代の失敗を繰り返すようなものだからです。
「リアル7.1chスピーカー搭載のヘッドセット」も同じ轍を踏んでいる可能性が高いです。


「んなもんどうだっていいんだ。迫力のあるサウンドを聞きたいんだ」というのであればサラウンドがおすすめです。
「迫力」や「臨場感」は定位とはまた別の話ですが、重要なことなのです。

私もサラウンドのすべてを否定しているわけではありません。
初めてDTSサラウンドを導入したときは本当に「映画館で聞いているよう」で驚愕したからです。
しかしゲームの正しい定位を得ることができなかったため、純粋なステレオに変更しました。

特にゲームで使用する場合はサラウンドの第一印象だけで判断せず、ステレオと比較して選ぶようにしましょう。
もちろんサラウンドのほうがいいと感じる人はそうしてください。


スカイリムはマルチチャンネル音源を収録した珍しいPCゲームなのですが、
デバイス側を5.1chに対応させると後方の定位が悪くなってプレイに差し支えるレベルになります。
ゲームがステレオをサポートしないため、いわゆる「MOD」を導入して5.1chをステレオへダウンミックスし、
ステレオのデバイスで出力すると非常に立体的で明確なサウンドを聞くことが可能になります。

ハードウェアやユーティリティーではなく、ゲーム側でソフトウェア的な処理によって
正しいサウンドを出力することができるというところがポイントです。

「ハードウェアアクセラレーター」として機能するサウンドデバイスは現在のゲームにはありません。
ゲーム自体がデバイスに依存しない設計になっていて、ただ音声を出力するだけだからです。
いまだに昔の仕様のゲームを持ち出してサウンドデバイスの重要性を説く人がいることに驚きます。

「最大同時発声数」なんてものは現代のPCM音源には関係のない話です。

もしかして90年代のPCとゲームで遊んでいる人が声を上げているのでしょうか?


非常に大きな勘違いが今日まで及んでいるのが現実です。
誤解の蔓延する様相は「マイナスイオン」や「ブルーベリー」や「飲むコラーゲン」などとよく似ており、
肝心の事実をあやふやにして都合のいい理論を展開させるマーケティングとそっくりだと感じます。

7.1サラウンドという言葉だけがひとり歩きしている印象です。


余談ですが最近流行りの「ASMR」も完全なステレオ音源です。
録音の段階で人間の聴覚を再現するためのダミーヘッドマイクが使用されており、
ステレオによって正しい音響の再生が可能です。
7.1chで”収録”などするはずがありません。2chです。


最終的な出力がステレオのスピーカー・ヘッドホン・イヤホンであるのなら、どんなに多くの音源を同時に再生しても2つの振動板から2つの波形を出すことですべてのサウンドが再現できます。

それが左右の耳に入り、波形が電気信号に変わり、脳が適切に処理することで正確な定位を得ることができるのです。
マルチチャンネルよりも2つの波形をいかに適切に処理するかが重要です。


サラウンドや残響などのエフェクトを加えるよりも、イコライザーを自分の聴覚に合わせて調整することのほうがはるかに有益です。
「足音の聞こえやすさ」はサラウンドではなくイコライザーの調整によるところが大きいです。

「ゲームに最適化する」のは間違いで、「個人の聴覚に合わせる」ことが正解です。

多数のプレイヤーが同じマップで戦うジャンルのゲームでも特に戦場型のものは、
環境音がすでにうるさく、銃声や足音だけでなく爆発、戦車・戦闘機の音などが入り混じるため、
イコライザーの調整が非常に重要になると思います。
逆に物音を立てずに戦う隠密型のゲームの場合は、音量のダイナミックレンジ調整が厄介で、
「小さな音はより大きく、大きな音はより小さく」して均一化を図る機能のほうが重要になるでしょう。

FPSゲームと一口にいっても実際のプレイシーンの音響はまったく違うため、
サウンドデバイスやソフトウェアによってはカバーしきれない分野があるのも事実です。



この動画は2秒ずつ周波数の異なるサイン波を再生します。
31Hz、62Hz、125Hz、250Hz、500Hz、1000Hz、2000Hz、4000Hz、8000Hz、16000Hzの
サイン波をよく聞いて、大きすぎると感じる周波数を下げ、何度も確認してください。
人間の聴覚には個人差があるため、人によって下げる幅は異なります。

できるだけ静かな環境で調整を行うようにしてください。
(G433のようなヘッドセットは遮音性が非常に低いため、静かな環境でないと調整が困難になります)

おおむね中音域とされる500Hzから4000Hzまでを下げることになるケースが多いはずです。
サウンドデバイスが「フラット」とするイコライザー設定は、物理的な音圧レベルが等しいことを意味しており、
これを人の聴覚で聞くと中音域が大きく感じられる傾向があるためです。
逆に低音域は相対的に小さく感じられるため、31Hzと62Hzを上げることで豊かな低音を得られるでしょう。

いったん自分の耳で全体がフラットに近い聞こえ方をするように調整し、
実際のゲームで特に強調したい周波数を上げていくのが最適なイコライザーとなります。
上げなくても中音域を下げただけで満足できるでしょう。

もちろん全音域が完璧に同じ大きさに聞こえるようになることはありえないので、
31Hzや16000Hzを上げすぎて耳を痛めることのないように注意してください。
16000Hzの音をほかの周波数と同じ音量で聞こえるほどブーストすると、
間違いなく難聴になるし、イコライザーが破綻してしまいます。


また80Hz以下の低音は波長が長く、左右どちらのチャンネルから再生しても
「両耳で聞いているような感覚に陥る」ため、定位が悪くなります。
これはサブウーファースピーカーをどこに設置しても違和感なく聞き取れる原理と同じです。
低い音ほど指向性が弱くなり、人間の聴覚ではどこから聞こえるのか判断できなくなります。

音の波長が左右の耳の間隔を超えてしまうためです。

ヘッドホンで片方のチャンネルから低音を再生する場合は聞き分けられるのですが、
ゲームの場合は常に「逆位相の音」がつきまとうため、低音の定位が非常にあいまいになります。

もっと低い30Hz以下のサイン波を片耳で聞いてみると理解しやすいと思います。
片耳で聞いているはずなのに「頭の中央から音が出ている」感じがします。


つまり「低音マシマシ」のヘッドホンやイコライザーはFPSゲームには不向きということです。

バーチャル7.1サラウンドにはサブウーファーの再現に問題のあるものがあり、
片耳だけ重低音が聞こえて耳に大きな負荷をかけることがあります。
その場合もステレオに変更すれば解消されます。

「左耳に違和感が…」というのはバーチャル7.1サラウンドが原因であることが多いです。


大切なのは低音と高音を上げるのではなく、「中音域を下げる」のだということが理解できると思います。
中音域を下げることで聞き疲れのないクリアな音質になり、驚くほど低音がよく聞こえるようになるはずです。
高額なゲーミングヘッドセットはこの原理にしたがって中音域が控えめのチューニングになっているに過ぎず、
価格に見合った商品ではない可能性もあるのではないかと私は考えています。

イコライザーに関心がないか、初期設定(フラット)を一番いいと思い込んでいる人は、
さまざまなヘッドセットを買っては売ってを繰り返すループ地獄に陥ることが少なくありません。
そして最終的に「値段」で選び、一番高いものに落ち着くというパターンです。
完全にメーカーのマーケティングに乗せられていて、物事の本質が見えなくなってしまっています。


自分の聴覚に合わせたイコライザーはゲームだけでなくあらゆる音のリスニングを改善します。
既成のプリセットやフラット志向を過信せず、ぜひこの機会に調整してみてはいかがでしょうか。
新しいヘッドセットを買い求めるよりもきっと有意義だと思います。




高いサンプリングレートや量子化ビット数のデバイスを使用すると不具合の原因になります。
ほとんどのゲームのサウンドは16bit/48000Hzで最適に動作する設計になっているため、
これ以上のフォーマットを扱うデバイスでは正常に出力されない可能性があります。
(プツプツというノイズが混じる、音声がまったく出なくなるなど)

高音質のフォーマットはゲーム音声に不具合が生じる場合があるばかりか、
PCの挙動が怪しくなる恐れもあるので、
いたずらに設定しないほうがいいかもしれません。
もちろんゲームのサウンドは高いサンプリングレートの処理を要求していないし、
デジタルの品質をどれほど高くしても、実際のデータはアナログの回路を通って出力されるので、
巷でいわれているように音質はよくならないものなのですよ。
最終的に聴取しているのは、あなた自身の耳と脳であることを忘れないでください。

聴覚は官能的なものであり、定量的に評価することはほとんど不可能です。

そのうえ「静かな部屋」とされる環境でも、20デシベルから40デシベルの背景音が存在しています。
どれほど遮音性の高いヘッドホン・イヤホンを使用しても、
聴者自身の呼吸や脈拍による「雑音」が影響します。
たとえ高音質のフォーマットで再生したところで、音質の差は容易に埋もれてしまい、
実際には知覚できない事態になるため、プラシーボ効果に過ぎないことが多いんですよ。

何百万円もするスピーカーやケーブル類をそろえたとしても、
部屋に置いてある機材や壁・床・天井によって音が反響してしまうし、
温度・湿度・気圧によっても音の伝播は物理的に変化するのが現実です。
つまり最低限、部屋の防音と整理と空調の完備が必要になるということです。

よく「オーディオマニア」の話題で大量の機材が部屋に並べられている写真を見ますが、
そんな状況でスピーカーから音を出しても本来のパフォーマンスは発揮できません。
きちんと片付けないと機材そのものが音に影響してしまうからです。

「自称オーディオマニア」は音の性質をよく理解していないのかもしれませんね。

しかしそこまで気にするのは強迫性障害か統合失調症の疑いがあるので、
オーディオよりも精神科の受診を優先してください。

オカルトのような音質を追求するよりは、ホワイトノイズ(残留ノイズ)や、
ハムノイズなどの明確に聞こえる雑音への対策をしたほうがはるかに意味があります。
ホワイトノイズはデバイスのヘッドホンジャックに抵抗を加えるだけでほぼ消せるし、
ハムノイズは機器のアースを行うことで確実に解消できるからです。

もはや人間の聴覚では認識不可能なノイズの対策に取り組まなければならないほど現代のオーディオシステムは十分に完成されているということではないでしょうか。

「ノイズガー」とうるさい人ほど具体的にどういうノイズなのかを認識していません。
まるで自分がノイズであると自己紹介をしているかのようです。
古いカセットテープなどによくある「もともと音源に乗っているノイズ」は再生機器側の問題ではありません。
不要なアップサンプリングとダウンサンプリングによってノイズを生じさせるのは本末転倒です。
Windowsの既定の形式がどうして24ビット/48kHzなのかを考えましょう。
それで何の不都合もないから既定値になっているのです。


高音質のフォーマットは逆に音質を低下させる場合のあることが知られており、
初期設定よりもS/N比が悪化したり、高周波成分が正しく復元できず、
本来の音源にはない波形を生じさせたりする場合があります。
CD音源はそれを賢明に考慮して制定された規格で成り立っているのですよ。
今のやりたい放題のハイレゾ商法とはまったく違います。

不用意に高音を再生すると歪ませてしまうという理由からローパスフィルターをかけているのです。

そもそも「ノイズ」とは、再生しようとしている音源に含まれていない音が混じって聞こえてしまう現象のことです。

不要なアップサンプリング処理によって高周波成分が本来の音源から変化したとすれば、
それはノイズを聞いているのと何が違うのでしょうか。

しかし人間の先入観や勘違いというのは非常に強力で、
実際には音質が悪くなっているのに、高音質の設定にしたという操作が聴覚に影響し、
「よくなった」ように聞こえてしまうことがあるのも事実です。

「原音再生」という実態のよくわからない言葉に弱い人もいるでしょう。
収録された音声というのは一般的に編集段階で加工や調整をされていることが多く、
そもそも「原音」を聞くことなどできない場合がほとんどなんですよ。
真の「原音」を求めるのなら、生演奏やライブ会場へ足を運んだほうがはるかに現実的です。

なぜかオーディオの評論家たちはこれらの重要なことに言及していません。

「商品がいかに素晴らしいか」という宣伝が目的だからです。
事実を知られるとよほど都合が悪いのでしょう。


音質は「良し悪し」ではなく、「各人の好み」で考慮するべき課題です。
自分の操作による音質の変化を体感することが有意義であることもあります。
抵抗値を変える「リケーブル」や「イコライザー」はまさにそういうことです。

どうして自分の聞きたい音楽を自分の耳で聞くのに、
「音質」に関して他人の意見を求めるのか理解に苦しいです。

オーディオが精神疾患の始まりになることのないよう、
ゲートキーパーが必要かもしれませんね……




デバイスのサンプリングレートや接続するUSBポートの相性問題がオーディオ関連には多く、
特定の条件で音声が出なくなったり、OSがフリーズしたりする報告が古くからあります。
最新のOSとドライバーで解消されることもあれば、逆に新たな不具合が起こって
ロールバックを求められることもあります。

オーディオデバイスはまず安定動作させることが課題であるといっても過言ではないのかもしれません。


「パソコンはオーディオ的にはノイズまみれである」といわれていますが、
聴覚的にノイズと認識できるものはアンプ由来の「ホワイトノイズ(残留ノイズ)」と、
電源由来の「ハムノイズ(グラウンドループノイズ)」くらいのもので、そもそもパソコンとは無関係で、
サンプリングレートやDACの品質によるノイズは人間の耳には聞こえないと考えられます。
ノイズ云々ではなく、パーツごとの音質の傾向や周波数特性の違いを考慮したほうが有益であると思われ、
なんでもかんでも「ノイズ」でくくってしまうのは思考停止につながる恐れがあるので、
聴覚的に認識できないノイズに神経をとがらせるのは賢明とはいえません。

明らかに「サーーーー」と聞こえるホワイトノイズと、「ブーーーーン」というハムノイズには対策が必要ですが、
それ以外のノイズを気にすることはありません。

もしパソコンが「ノイズまみれで使い物にならない」というのなら、オーディオの収録からマスタリング、そして配信に至る作業をこなしているパソコンの立場をどう説明するのでしょうか?

「原理的に不可能」になってしまうのではありませんか?
それとも「ノイズのない特別なパソコン」で編集していると思っているのでしょうか?
「やっぱ特別にしてもらってんのか?」とでも…?

パソコンを使わずに蓄音機やレコードで処理しているわけがないでしょう。
「飛行機がなぜ空を飛べるのか理解できないから乗らない」と言っている人と変わりません。

たしかにデジタルというのは「0」か「1」かという極論で構成されており、
ノイズが「ある」か「ない」かのどちらかであると思われがちなところがあります。
しかし最終的な信号はアナログで出力され、人間の耳に届き、脳で聞いているため、
最初から最後までデジタルの概念が通用するわけではないことが重要です。

「人間の聴覚で認識できないノイズ」であれば運用上の問題はありません。
「限りなくゼロ」に近づけることはできますが、「ゼロ」にはできないのです。

思考回路までもがデジタルになってしまわないようにしましょう。




ゲーミングヘッドセットのUSB DAC部分を除くヘッドセット本体に関して、
ハウジングまたはケーブルの途中についているダイヤルやスライドのアナログ式ボリュームコントローラーは、
個体差が激しく、ボリュームの位置によってはひどいノイズが混じったり、左右の音量バランスが崩れたり、
とてもゲームに使用できそうにない状況を引き起こす場合があります。
ボリュームコントローラーを操作していると左側の音が極端に小さくなったり、聞こえなくなったりします。
もちろん「不良品」ということで販売店またはメーカーに対応を求める案件になりますが、
アナログの可変抵抗器という物理的な構造上、多かれ少なかれこの問題は起こる可能性があります。
新品のころはよくても、しばらく使用しているうちに異常が起きることもあります。

デジタルのボリュームコントローラーや、OSに連動して音量を変化させるものは問題ありませんが、
ほとんどのゲーミングヘッドセットはアナログ式のコントローラーを採用しています。
アナログ式の利点は安価であることと、ホワイトノイズを効果的に抑制できることです。

たとえばLogicool G433のボリュームコントローラーはアナログのダイヤル式で、
Sound BlasterX G5のボリュームコントロールノブはOSと連動するだけのデジタル式です。
G433はボリュームコントローラーがらみのトラブルが多く、G5にはそれがないのですが、
G5自体にボリュームの位置を記憶する回路がないため、接続先によっては常に音量が初期状態となり、
調整の手間がかかることが欠点になっています。



eスポーツを意識して通気性の高い素材のイヤーパッドを採用するヘッドセットが増えてきています。
しかし例外なく遮音性が低く、周りの扇風機やセミ・コオロギ・カエルなどの鳴き声が筒抜けになり、
実際のゲームプレイでは肝心の物音を聞き取りにくくなっていることが多いです。
ヘッドセットの遮音性はとても重要で、カナル型イヤホンのほうがゲーム向きである場合もあります。

G433のイヤーパッドは非常に通気性が高い反面、遮音性がとてつもなく低くなっています。
静かな環境でプレイできるならいいのですが、観客の歓声や実況が飛び交うであろう大会の場では、
こんなヘッドセットを使って試合に集中できるとは考えられません。
結局、遮音性の高い一般的な合皮のイヤーパッドのほうが有利になるでしょう。

ヘッドホンの密閉型・開放型を問わず、遮音性の低い製品は避けたほうが無難であると考えられます。
ブランドの中には開放型で好評の製品もありますが、静かな環境で使用することが大前提であり、
性能を生かすためにはよほど防音や空調の整った部屋でないと困る場合が多いのです。
家庭用のごく普通の扇風機でも30デシベルから60デシベル程度の「騒音」を発します。
最大出力で回せば70デシベルを超えるものもあるかもしれません。

扇風機の欠かせない夏場などは、遮音性の低いヘッドホンは非常に運用しづらく、
その時期に初めてゲーミングヘッドセットを購入した人は「思ったほど足音が聞こえない…」
と判断してしまうことがあるようです。

「かといってボリュームを上げるのは耳に悪そうだし…」

ほかの記事でも言及していますが、遮音性の低いヘッドホンは相対的にボリュームを上げる必要があるため、
遮音性の高いカナル型イヤホンよりも耳を痛める可能性があります。
健全な聴力を維持するためにも、下手なオーバーヘッドホンよりもカナル型イヤホンをおすすめします。

10代や20代のうちから誤ったオーディオ環境に足を踏み入れて
大切な聴力を失ってしまうことのないように切に願っています

遮音性の高いカナル型イヤホンは、耳の穴が密閉されるため声が詰まる感じがし、
話しづらいのが欠点ですが、それを除けば非常にゲーム向きの優秀なアイテムといえます。
「SHUREがけ」といってイヤホンを耳たぶの後ろからフック状に引っかけて装着することによって、
ケーブルがこすれてゴソゴソいう「タッチノイズ」を大幅に減少させられるメリットがあります。
タッチノイズは気になると大変うるさく感じられるため、対策を講じなければならなくなります。
オーバーヘッドホンは構造上、タッチノイズを抑えることが困難ですが、イヤホンは容易です。
しかしイヤホンも形状によってはSHUREがけが不可能なタイプもあるため、選ぶ必要があります。
私はRHA CL750というハイインピーダンスイヤホンを愛用しています。

40℃に達するような猛暑では、遮音性の以前に頭が蒸れてしまうため、
オーバーヘッドホンではなくイヤホンでないと無理があると感じました。

人間の聴覚は少なくとも0.6ミリ秒未満の遅延を認識することができるため、
装着感の悪いヘッドホンや、上手く収まらないイヤホンを使用すると違和感が生じるかもしれません。




「プロゲーマーが使用している」
「YouTubeに商品レビューがたくさんある」
「商品名にプロと書いてある」

このような宣伝を真に受けないようにしてください。
テレビショッピングやCMを見たことがありますか?

「タレントの●●さん愛用の健康ドリンク!」
「あの●●さんのCMでおなじみの~」

これは実際にプロや芸能人が愛用しているのではなく、「業者にそう言わされているだけ」です。
使っているというより「使わされている」といったほうが正しいでしょう。
広告やプロモーションに起用される有名人というのはギャラで動いているだけなので、
商品に責任を持つわけでもなく、信憑性や妥当性の裏付けにもなりません。

「高品質! 高耐久! 長期安定性! 特許取得! 弊社独自の技術! 令和最新版!」
このようなキーワードが異様に多いですが、売り上げに効果があるから採用されているのです。
100円ショップの商品を立派な化粧箱に入れただけで2980円になるようなものです。

導入実績や権威者のお墨付きも基本的に信用してはいけません。
昔から怪しい健康グッズや疑似科学を普及させる常套手段として使われる例が多数あるからです。

プロというのはスポンサーありきのため、メーカーにとって都合のいいことしかレビューできません。
素人のレビューのほうが信頼できる場合があるし、着眼点が的確であることも多いです。
無名のころの活動はまともだったのに、プロデビューを果たすと様変わりしてしまう人が多いのは、
やはりみんな「お金」と「名誉」には逆らえない事情があるからなのです。

人気プロゲーマーやYouTuberも例外ではありません。
YouTubeの知名度だけで信じてしまう人は業者や詐欺師の思う壺になりますよ。

Amazonのカスタマーレビューには巧妙な「サクラ」が多いため注意が必要です。
実際に使用したレビューではなく、検索上位に出てくるレビューの受け売りだったり、
無難で当たり障りのない内容を書いていたり、勘違いをしていたり……。
そもそも人間ではなくスクリプトによって投稿されたレビューもあるかもしれませんね。


「PCゲームデバイスのレビューを検索しても提灯記事しか見つからない」というコメントをいただきました。
本当にその通りだと思います。
アフィリエイトのブログはどれも似通ったレイアウトで、同一の管理人かと思ってしまうほどです。
消費者ではなくスポンサーと検索エンジンのほうを向いているため、内容の信憑性は非常に低いです。
そうした情報を見て根拠のない信用を抱いてしまう人が多いのはとても残念です。

プロとしてメーカーから継続的に商品提供を受けているYouTuberやブロガーほど、
スポンサーの顔色ばかりをうかがって、視聴者や読者の声に耳を貸さない傾向があります。
肝心の商品紹介よりも、自分の評判やスポンサーの機嫌を気にしているような人のレビューの
どこに信憑性があるのでしょうか?

開封だけでろくに使用していないレビューが多くほとんど役に立ちません。

レビューといいながら単なる「メーカーのプロモーション代行」になっている動画やブログが多すぎです。

どれほど有名なサイトでも、どんなに説得力を感じる文章でも正しいとは限らないし、
妥当な内容である保証もありません。


もちろん私のことも決して鵜呑みにしないようにしてください。



でたらめのゴシップを垂れ流すYouTubeの「文字動画」には多数の視聴者がいて、
内容の正しさよりも面白さを求めていることが大半です。
私はその魅力を否定しません。需要がある以上、供給側を批判しても仕方がないでしょう。
うそはうそであると見抜けることが第一ですが。


ネット上の情報の多くはデバイスメーカーのプロモーションを真に受けただけの誤解や、コピペや、
10年以上前の「サウンドカード全盛期」の仕様や常識に尾ひれのついた内容になっていて、
肝心の人間の聴覚やバーチャルサラウンドのメカニズムについてはほとんど触れられていません。

「バーチャルサラウンドのことはよくわからないけど、なんとなくよさそうだから利用している」
「知らない」のに無条件で「いい」と判断してしまう。
「特許技術」とか「よくわからないけどすごいテクノロジー」に惑わされています。

「特許」というのは製品の独自性やアイデアを保護する制度であり、
本来は「同業他社」に対して「勝手にパクるなよ」と意思表示をするためのものです。
消費者に特許をアピールする意味がよくわかりません。


もう何年も前から「学力の低下」や「考える能力の低下」が問題視されていますが、
ゲーミングオーディオの世界も例外なく該当しており、メーカーとそれにだまされた消費者によって
勘違いが常識のように浸透してしまっているというのが現実です。

特に日本人は幼いころから協調性や規律について厳しく教育され、自立よりは従属の傾向が強く、
どこへいっても「右へならえ」の精神を発揮しやすいため、オーディオに関して盲目的になるのでしょう。


いまだに「日本は先進国で世界をリードしている」とか「シンガポールは途上国」と思っている人は多いです。
それはずいぶん昔の知識か、都合のいい条件で比較しているだけで現実を見ていない人です。
「日本の教育水準は高い」「日本人の幸福度は高い」というのも過去の話になっています。

パナソニックやソニーは日本のメーカーですが、肝心の製品は中国やマレーシアなど海外で作られている
ものがほとんどで、日本には製造する施設はおろか技術者すらいないことがあります。
日本のメーカーはただ製品の特許や利権を持っているだけで、実際には作る能力のないことすらあります。
それで「ものづくり大国」を自称しているのだから不思議なものです。

下町ボブスレーのときもそうでしたが、その分野では未経験の素人同然の企業が、
不用意に製造して問題を起こすなど、日本製だからといって信用できるわけではないのが現実です。


いつまでも昔の常識にとらわれて間違った思い込みに振り回されることのないようにしましょう。


古い製品をやたらと絶賛するのは、それが実際にいい製品だからではなく、
ヤフオクやメルカリなどの個人取引で価格を操作する小賢しい人がいるからです。
さも古い製品を優秀だとか日本製はいいとかミスリードする狙いがあります。

よく考えてください。

古い製品のほうがいいとすれば、今の製品を買う価値はないと認めているようなものではありませんか。

もし世論がそういう傾向になったら経済が冷え込むどころか、
技術や知識までもが古い状態のまま更新されなくなってしまうんですよ。
いまだに「パソコンやスマホはハイテクな機械だ」と思っている年配者がいますが、
電話をかけたり手紙を書いたりするのと変わらない「日常的な道具」であることを知らないようです。

技術の進歩や普及をかたくなに拒み、古き良き時代に延々と浸るのは、
結果的に損をし、貧しい世の中になる原因を作っているということに
どうして気づかないのでしょうか。

「メールやLINEのような便利すぎるツールを使うからコミュニケーション能力が低下している」
と声高に叫んでいる人もいるでしょう。
よーーーーく考えてください。
コミュニケーションを放棄しているのはまさにその人ではありませんか?
時代に合ったコミュニケーション手段を否定し、受け入れようとしない人こそ
「コミュニケーション能力が低下している」のです。

古いものを推しているのは本質的にそういう性向のある人たちです。
真に受けていては確実に損をしますよ。



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結論としては、LとRのチャンネルを正しく出力できるサウンドデバイスであればよく、
遮音性の高いヘッドホン・イヤホンを使えばさらにいいということです。
ときどき製造上のミスやドライバーの不具合でLRが反転しているものがあること以外、
特に「ゲーム用」として特筆すべき再生デバイスはないというのが現状です。

少なくとも私は、PCゲームをプレイするのにマルチチャンネルサウンドを処理する外付けデバイスは勧められず、
ステレオで正常に動作するオンボードサウンドを使用してください、としかアドバイスできません。

マザーボードのサウンドで音量が不足しているのでなければ、サウンドデバイスを購入する必要はないでしょう。


むしろゲームをするなら再生能力よりも、
ボイスチャットや実況での音声入力、録音デバイスのほうが大切です。
ゲーム用のデバイスは再生だけでなく録音にも注力されているため、
手ごろな価格で再生と録音の機材をそろえられるという利点があります。


Sound BlasterX G5は4極のヘッドセットだけでなく独立したマイク入力も可能で、
プラグインパワー対応のいろいろなマイクを試してみることができます。
声が小さくなりすぎるほどの強力なノイズリダクション機能が強制的に有効化されていて、
録音デバイスとしてのマイク入力には常に0.2秒ほどの遅延のあることが難点ですが、
ヘッドセットのブームマイク、イヤホンのインラインマイク、ピンマイク、ショットガンマイクと、
さまざまなマイクを使用してみたところ、「もうこれで十分じゃん」と私は妥協しました。
G5はもう使わないことにしました。
すべてのサウンド処理を無効にしていても数フレームの遅延のあることが確認されました。



ファンタム電源を用いるコンデンサーマイクも検討してみたのですが、邪魔になりそうだし、
3000円程度のUSB接続のものも実用的かどうか判断できず買わなかったので、
G5にピンマイク「SONY ECM-PC60」か、ショットガンマイク「SONY ECM-TC60」を
そのまま接続して運用することにしています。

このピンマイクは定番商品ですが、ショットガンマイクはたぶん入手困難です。
20年くらい前のカセットテープレコーダーに付属されていたボールペンくらいの大きさのマイクで、
MADE IN JAPANと書いてあり、金メッキされたミニプラグになっています。
別に日本製がいいというわけではありません。


実際にゲームの実況で使用した動画がありますが、内容はくだらないものなのでごめんなさい。
あくまで「G5との組み合わせでこのように収録される」という参考にしていただけたら幸いです。
クソみたいな内容なので動画の冒頭の数秒だけ聞けば十分ですww

まさか本当にクソみたいな動画になるとは;;
マザーボードのサウンド(ALC1220)で再生するとG5の音声の遅延がはっきりとわかります。
これはもう…だめだ…
すべての音声が一様に遅れていることがわかってしまう…

だから公式サイトには動画のサンプルが用意されていないのです。
じっくり見れば音声の遅延がわかってしまいますから。



できるだけ自然なトークを収録するために長い動画になっています。


G5にG433のブームマイクで収録
環境音はほとんど拾いませんが、声が少し割れ気味になっています。
比較した中で音質はもっとも悪いものの明瞭な声を収録することができます。




G5にピンマイクで収録(扇風機の音が入らない状況)
全指向性の安価なピンマイクの音質は高く聞こえます。
G433に比べて声はクリアですが、音量は小さめになっています。




G5にピンマイクで収録(扇風機の音を入れて実験)
扇風機は60デシベル程度の騒音を発しているのに、意外なほどノイズが入っていません。
注意深く聴き比べれば背景で「ファーーーーww」と扇風機の音がするのがわかる程度です。





G5にピンマイクで収録(意図的に部屋を騒音まみれにして実験)
PCとは別のスピーカーから大音量でコオロギ、鳥、カエル、川のせせらぎの音を垂れ流し、
わざとノイズまみれの環境で収録しましたが、特に声の聞き取りにくさには影響していません。





G5にショットガンマイクで収録
想像以上に音質がいいことに驚いたショットガンマイク。
ピンマイクよりはるかに環境音を拾わず、指向性マイクのよさが実感できます。



音質も希少価値もトップクラスのショットガンマイク、SONY ECM-TC60。
本当はこのマイクをおすすめしたいのですが入手法がありません!
以前Amazonで中古品が売られていたような気がしましたが……
マイクを30cm定規に輪ゴムで固定して角度をつけ、頭の高さから自分の口元を狙っています。

ショットガンマイクが「ショットガン」といわれるゆえん。
集音部分がこのように散弾銃を思わせるスタイルになっているからです。たぶん。

どうでもいいですがMADE IN JAPANというのは今となっては絶滅種に近いので、
このマイクは相当レアな機材ということになります。
テープレコーダーに付属の「おまけ」に過ぎないマイクなのに日本製というのはレアです。
今さら「日本製」をアピールしても感動するのは日本人くらいで、品質の保証にはならないのが現実ですが。

音質もいいし、音量も十分ですよね。






ドライバーソフトウェアがひどいので新旧どちらがいいともいえないG5とG6。
私のG5は安定していますが、G6はまだ不安要素がたくさんあります。

ステレオで正しく動作可能であることと、マイクのノイズリダクションが強力であること以外、
特にこれらを選ぶメリットはないと感じます。

少なくともG5には何の処理もしていない状況ですら数フレームの遅延があるため、
まったくおすすめできません。






G433のUSB DACはドライバーソフトウェアをインストールすると7.1chになり、
ステレオに変更できないという致命的な欠陥が明らかになっためか大幅に値下げされました。
7.1chをサポートしないゲームにはまったく使い物になりません。ステレオのサウンドデバイスが必須です。
通気性に優れたイヤーパッドは快適そのものですが、遮音性が低すぎるのがまた致命的です。

PROゲーミングヘッドセットは遮音性の高いイヤーパッドであり、マイクに風防もついていますが、
USB DACは付属されない点に注意。








定番のピンマイクのくせにプラスチック製のクリップというのが残念です。
これを買うくらいなら半額くらいの中華ブランドを選んだほうがいいかもしれません;;

現行のプラグインパワー対応の手ごろなガンマイクはECM-CZ10だけでしょうか?
ECM-TC60と比べてどのような違いがあるのか不明ですが、型番を見ても後継機ではなさそうだし、
おすすめできるかどうかは正直わかりません。

G5のマイク入力を使用するなら必ずプラグインパワー対応のマイクを選んでください。
ダイナミックマイクや一般的なコンデンサーマイクは使用できません。






この定番(というかほかに類似の製品がない?)のマイクロフォンアンプAT-MA2は、
プラグインパワー対応のマイクの音量を増幅し、ラインレベルで出力する装置です。
これを導入する利点としては、G5のマイク入力ではなくライン入力を使用するため、
G5のノイズリダクションを回避でき、さらにダイレクトモードでも利用可能になることです。
G5はダイレクトモードにするとマイク入力が無効になり、ライン入力しか動作しなくなるのですが、
外部マイクをAT-MA2で増幅し、ラインでG5に入力することができるわけです。

このマイクロフォンアンプもうちょっと安くならないかなぁ…なんで8000円もするんだ;
8000円もあればUSB式のコンデンサーマイクを試してみたくなるよ…


AT-MA2の半額くらいのマイクロフォンアンプが存在していることが気になり、
マイク入力の仕様が明記されていなかったので問い合わせてみました。
「プラグインパワーのマイクに対応していますか?」と。

まだ返信がありません;;スルーされちゃったかな…





入力はプラグインパワーのマイクに対応しているが、出力もプラグインパワーである可能性が濃厚です。
「linep a907」でいろいろ検索したところ、ノートパソコンのマイク入力ジャックへ接続しているものや、
プラグインパワーのマイクを使用している動画像が見つかりました。

やはり現状では、プラグインパワーのマイクを増幅してライン出力できる装置はAT-MA2しかないのでしょうか……

「2チャンネル」とありますが「ステレオ」とは書いていないので、モノラルのマイク入力が2つという意味かもしれないし。
PCのマイク入力がステレオということはまずないだろうけど、ラインとマイクのコンボジャックの可能性もあり、
「ステレオマイクをライン出力できる装置」なのかもしれません……返信がないので不明;;

プラグインパワーのマイク→Linep A907→G5のライン入力

という使い方ができるのかどうかがわからん…

A907自体がアンプなのに、その出力先がマイク端子ということはないよね????
普通に考えればA907は使えるのか…?
そもそもマイクロフォンアンプという装置の役割は、非常に小さなマイクの信号を増幅し、
「ラインレベル」で入力可能にするものという理解で合ってるのかな?

スルーされたわけじゃなく私の質問がアホすぎたのかもしれない。
ダイナミックマイク、コンデンサーマイク、プラグインパワーマイクのどれに対応しているのかくらい明記してほしい。

メールの返信がないということは、注文しても商品が発送されない可能性がある。
気になるけどちょっと怖い。

Linep A907はUSBから電源を供給するため、G5のUSBポートが効果的に活用できます。
後継のG6にはUSBポートがありません。





ようやくまともなゲーミング「イヤホン」が出てきたか!?という感じです。
HyperX Cloud Earbudsはインピーダンスが65Ωと抵抗の高いドライバーを採用し、
他のゲーミングイヤホンよりもホワイトノイズを軽減できることが期待されます。
ホワイトノイズが完全に無音になることはないと思われますが、16Ωのイヤホンと比べれば
雲泥の差があるのではないでしょうか。これは私も気になっています。
Nintendo Switchのイヤホン出力はホワイトノイズが目立つというレビューを見かけたので、
その対策に高インピーダンスの設計になっているのかもしれませんね。






少し怪しい商品ですが…Ninjas in Pyjamasというeスポーツチームが開発しているそうです。
「7.1chバーチャルサラウンドの機能を付加した分だけデバイスがコストアップしてしまう」
「サラウンドはソフトウェアで実現可能。Windows10にはその機能がある」
「ゲーム側がサラウンドに対応していなければ機能しない」
「だからサラウンド機能を捨ててゲームに本来必要な基本構成に割り切った」
……と、非常にまともなUSBサウンドデバイスのように見えます。
少なくともこの製品はゲームサウンドの本質を理解していると考えられます。

しかし基本性能を重視しているといいながらサンプリングレート以外のスペックが何一つ書いてありません。



さて……最後にゲームの定位が悪くなる原因を簡単にまとめると…

・ゲームの意図しないサウンド処理をデバイスやそのソフトウェアが行ってしまっている。
・音量が小さすぎて特定の音域を上手く聞き取れなくなっている。
・イコライザーを自分の聴覚に合わせずに「他人のオススメ設定」をそのまま使っている。
・ヘッドセットの端子に接触不良やボリュームコントローラーの不調がある。
・イヤーカップまたはイヤーピースの遮音性が低く、周りの音に妨害されている。
・ゲームにまだ慣れておらず、音の情報に頼り切っている。
・デバイスの再生にそもそも遅延があり、ゲームどころではない。


ゲームの定位をよりよくする方法を簡単にまとめると…

・ゲームのサウンドを忠実に再生できるデバイスを使い、ゲーム側のサウンドオプションを有効にする。
・音量を十分に上げる。音が大きすぎる場合は可変抵抗器やインピーダンスケーブルを使用する。
・イコライザーを「自分の聴覚」に合わせてから、ゲームにとりわけ重要な音域を調整する。
・機材の端子はいつもきれいに保つ。無水エタノールで接点を磨くとよい。
・遮音性の高いカナル型イヤホンを使用し、周りの音をできるだけ遮断する。
・ゲームの音を聞くだけでなく画面もよく見て、音の移動や視点の角度による変化に意識を向ける。
・遅延のないデバイスを使用する。


適度な防音と夏場の冷房を十分に制御できる環境ならオーバーヘッドホンでもいいかもしれませんが、
周りの生活音や扇風機などの音が常に聞こえる部屋の場合はカナル型イヤホンのほうが向いています。

いずれにせよ大切なのは自分の使用するイヤホン・ヘッドホンに対する「慣れ」と「愛着」であり、
他人の好みやオススメをあまりあてにしないということです。
私の意見も過信せず、(可能であれば)試着できる店頭で実際に聞いて選んでみてください。

最終的には「好み」の問題であることがわかると思います。


※2019年9月30日追記

「好みの問題である」といいましたが…
もうUSBオーディオなんてゲームには必要ないですね。
必要ないどころか使わないほうがいいくらいです。

MSIのミドルクラスのマザーボードMPG X570 GAMING PRO CARBON WIFIを購入したのですが、
一聴しただけでSoundBlasterX G5は再生にすら遅延があることに気づきました。
マイク入力の遅延ははっきりと認識していましたが、まさか通常の再生にまで遅れがあるとは。
ずっと「音が空間を伝わる遅延がシミュレートされたゲーム側の仕様」だと思っていましたが、
決してそのようなことはありませんでした。
完全にデバイス側の遅延です。
ゲーム内の空間の距離など関係なく、インターフェイスのボタンをクリックする際のサウンドさえも一様に遅れていることがわかりました。

サウンドデバイスの遅延はスペックからは判断できないのが盲点でした。
どんなにいいDACやアンプやコーデックを使用していても遅延だけはどうにもなりません。

一体なんの罪でG5をゲーム用として使わなければならないのでしょうか?
悲しくなりましたよ……
G5をそっと箱にしまいました。
今までありがとうクリエイティブ。
G6にもAE-7にも同じサウンドプロセッサーが搭載されているそうじゃないですか。
もう察してしまいます。
この業界は斜陽どころか虫の息であると。

ゲームに数フレーム単位の遅延のあるデバイスなんて「好み」で許容できませんよ?
G5で撮影したゲームのプレイ動画を見たらことごとく遅延していました。

それに気づくことのできるマザーボードのサウンド出力は非常に優秀です。
というか、それが当たり前のはずなのですが。。。。


音質もマザーボードのほうが好みで、音の立ち上がりがよく、ホワイトノイズもありません。
高音が非常にマイルドで耳に刺さる感じがほとんどなく、G5より聞き疲れしにくいです。
悪い言い方をすると「薄い膜が張ったような感じ」と表現できますが、
不用意なトレブルの強調により聞き疲れを誘発したり、
高周波成分をひずませてしまったりするものよりはいいでしょう。
高音はゲームにはそれほど重要な帯域ではないので、むしろ適していると考えられます。

多くの人が共通して感じている「高音の伸びがない」というのはおそらく事実で、
オンボードサウンドのRealtekはそういう趣きの音響になっているのでしょう。
しかし私は特に音質が悪いとは思わないし、むしろG5よりも好印象を抱いています。
遅延の少なさは圧倒的に優秀です。


リアパネルのヘッドホンジャックに挿すとインピーダンスを自動認識し、
最適な出力で音量調整することが可能になる便利な機能もついています。
プラグを着脱するときの「ブツッ」というポップノイズが発生しません。
着脱を考慮したデポップフィルターが内蔵されているためです。

……とにかく「無音時のホワイトノイズ」がまったく聞こえないので、
ちゃんとサウンドが機能しているのか不安になるほどです。
もちろんPC本体とディスプレイの電源ケーブルにはアースを配線します。
これでコンセントからのグラウンドループノイズ(ハムノイズ)はなくなります。

インピーダンスケーブルも不要になりました。
これが本当に望んでいたオーディオ環境です。

音質もいい、ホワイトノイズがない、遅延もほとんどない、ポップノイズもない、
標準のソフトウェアもシンプルで不具合もない、インピーダンス調整も不要。

しかし「Nahimic3」という拡張ソフトを導入すると、一部のオンラインゲームが
セキュリティー(ゲームガード)によって弾かれて起動できなくなる問題があります。


ゲームをするならハイエンドまではいかなくとも、ミドルクラスのマザーボードを選ぶのが一番いいですね。
MSIのGODLIKEはフラグシップモデルで、フロントパネル用のオーディオ回路までもが独立設計されています。
しかし価格がめちゃくちゃ高いです。
GODLIKEの下がACE、その下がCARBONですが、これで十分だと思います。
ACEにはよりよいDACとフロントパネル用のUSB 3.2 Gen2 Type-C端子があります。
しかしそれでまた遅延が増える可能性があると思うと困るし、ACEは4万円もするので、
CARBONでいいですよ…もういい…もう十分オーディオ沼に足を踏み入れた。

本当に趣味の領域です……
私みたいなやつにはふさわしくありません。

あーあ……サウンドデバイスになんか手を出さなきゃよかった。
もっといいマザーやグラボが買えたのに!
でもそれ以上のことがわかって勉強になった……授業料だと思えばいいか……

どうせゲームのサウンドは16bit/48kHzなので、フォーマットの数値だけ高くしても
よさそうに感じられるだけであまり意味がありません。
オーディオのアナログの部分。つまりヘッドホンやアンプの品質のほうが重要です。
とはいえ「ノイズも遅延もない」だけで満足なので、もう…十分です。

ALC1220のサウンドチップ搭載のマザーボードを選んでおけばいいんです。
ローエンドやエントリーモデルでなければ大丈夫でしょう。
ミドルクラスからハイエンドの間で選びましょう。
MSIでもASUSでもGIGABYTEでもなんでもいいです、もう。

外付けではなくPC内蔵のいわゆる「サウンドカード」も怪しいものです。
豪華な基板にコンデンサーやチップがびっしりと並んでいる光景は、
一見して「なんだかすごそう」という印象を与えますが、はたして、
本当にそれだけの装備が必要なのか、サウンドの本質と関係があるのか、
(メーカーの)伝統や作法が反映されているだけで実体のないものではないのか、
そもそもゲームのサウンドはサウンドカードではなくソフトウェアで処理されているのに、
ただ再生するだけの回路にそれほど大げさなものが求められているのか…
などの疑問が山ほどあります。


サウンドとは関係のないところで余計なコストアップを図っている可能性だってあります。
豪華なパーツをふんだんに使っても、ホワイトノイズや遅延があるのはだめでしょう。
高性能なグラフィックボードからのノイズの混入も懸念されます。
本格的なゲームPCに内蔵サウンドカードなんて本末転倒ではありませんか?
やはり意図的に不利な環境を推奨する人がいるのでしょうか。

オンボードサウンドですら現にまったくノイズがないのに。

それなのに「ノイズガー」「CPU負荷ガー」「音質ガー」という人は、
一体どういう環境でゲームをプレイしているのでしょうか……
20年前のPCで遊んでいるわけではないですよね……

「陰謀論」みたいに危険な思考になりそうなのでこのへんでやめておきます。
もう十分ヤバいですがwww

「好みの問題である」──これに尽きます。
私がとやかくいうことではない……。


対策しているのにノイズが聞こえるのはどうしてか?

ノイズを「出している」のか「入ってきている」のかが判然としないのですが、
基本的な対策を紹介します。

まずパソコン本体とディスプレイには必ずアースを行ってください。
コンセントに由来する「ブーーーン」という交流のハムノイズが解消されます。
冗談かと思うくらいノイズが消えて静かになります。
逆にアースをしていないと、どんなにいい機器を使ってもノイズに悩まされることになります。


電源ユニットとコンセントの容量を確認してください。
電源不足のシステムからはノイズが発生することがあります。
OAタップにドライヤーや電気ストーブを接続していませんか?
確実に1500Wをオーバーします。すぐに外しましょう。
主電源から同じ配線でエアコンや冷蔵庫などが使用されていれば、
コンセントを変えてみましょう。


ビデオカードの「コイル鳴き」のような個体差によるノイズかもしれません。
同一製品でも「キーーーン」という高周波のノイズがあったりなかったりするものがあるため、
メーカーまたは販売店に連絡すれば対応してもらえるかもしれません。


無線機器の電波が影響している。
Wi-FiやBluetooth機器の電源を切るか、遠ざけてみましょう。
オーディオデバイス自体がワイヤレスであれば…あきらめましょう。


電源の劣化、不良、デバイスの故障を疑ってください。
電源ユニットにも寿命があり、長く使用しているとノイズの原因になる場合があります。
「音質」というよりは明らかに動作が異常になるなどの事象が認められるはずなので、
故障を疑うのは基本的に最後になると思います。
しかし判断するのはユーザーには難しいため、早期に問い合わせをするのが確実です。


そもそもオーディオのノイズとファンノイズを混同している。
「ノイズ」とは非常に多義的な言葉であり、オーディオに乗っている電気的なものではなく、
CPUクーラーやケースファンの動作音や風切り音のことを指している場合があります。
気密性の高いケースや静音ファンに交換するか、遮音性の高いイヤホン・ヘッドホンを使用してください。

USB3.0と相性の悪いデバイスがある。
オーディオデバイスには接続するポートとの相性問題が少なくなく、
USB2.0でないと正常に動作せずノイズが発生する場合があります。
PCにUSB2.0ポートがあればそれを使用するか、BIOSでUSB3.0を無効にする必要があります。


ホワイトノイズへの対策であればインピーダンスケーブルの導入を検討しましょう。



OSWindows 10 Home
CPUAMD Ryzen 7 3700X
M/BMSI MPG X570 GAMING PRO CARBON WIFI
RAMCrucial 16GB Kit (2 x 8GB) DDR4-3200 UDIMM
SSD1WesternDigital WD BLACK SN750 NVMe M.2 SSD 500GB
SSD2Crucial 3D NAND TLC SATA 2.5inch SSD MX500 1.0TB
GPUGALAKURO NVIDIA GeForce RTX 2070 Super
CASEFractal Desigh Define R6 USB-C Tempered Glass White
PSUCorsair RM850x 2018
FANNoctua NH-D15
LCDEIZO FlexScan EV2456

少なくとも私の環境ではオンボードサウンドからのノイズは一切聞こえません。
ゲームを同時起動して負荷をかけても正常に動作します。
ノイズも遅延もありません。

もちろん私も“音質的”、アコースティック的にはオンボードよりも外付けの独立したデバイスから再生するほうがいいと思っています。

いろいろな製品を選ぶことができますからね。
オンボードサウンドはRealtek以外に選択肢がないでしょう…たぶん…。

実際にオーディオの収録や編集作業にはオンボードサウンドではなく、
専用の入出力を備えたインターフェースをパソコンに接続するのが一般的です。
録音や編集が目的であることが「聞き専」との大きな違いです。
オーディオインターフェースは再生よりも録音に特化している機材で、
再生やゲームとは用途が少し違っていることを押さえておいてください。

「ゲーム用」に関していえば現状、オンボードのほうが優れているということです。
ゲームサウンドに遅延のない外付けデバイスがあればそれに越したことはないのですが…。
もう疲れましたよ………

「USBオーディオインターフェースは遅延がとても少ない」からといって、
ゲームのサウンドの遅延も少ないかというと、そうでもありません。

なぜならUSBオーディオインターフェースで使用するソフトウェアは、
Windowsのミキサーを介さずにサウンドを処理するASIOというドライバーで動作するからです。
「排他的」と聞いてもピンと来ないかもしれませんが、ようするにそのソフトがサウンドを占有し、
ほかのプログラムからの入出力を一切受け付けない状態で機能するということです。

ゲームのサウンドは構造上、必ずミキサーを通って出力される仕様のため、
USBオーディオインターフェースの遅延の少なさは発揮されません。

あらゆる用途に満足する万能なデバイスなど存在しないし、自分のお気に入りに関してはバイアスがかかる点も覚えておきましょう。

逆に嫌な思いをするとあらゆる要素が悪く見えてしまうことも……。


たしかにUSBオーディオインターフェースのほうが「音質」や「解像度」は高いはずですが、
それが本当にゲームに対して有利に働くかどうかは疑問の余地があります。
ゲームのプレイというよりは、実況の音声を加える用途で使っている人が多いと思います。
録音の音質に関していえば、オンボードとUSBオーディオインターフェースには雲泥の差があるでしょう。

これは事実です。

しかしいくら音質がいいとしても、人間の聴覚で識別できないレベルのダイナミックレンジなどは意味を成しません。
実況の声は視聴者に聞き取りやすくするためにダイナミックレンジを圧縮しているはずです。
機械による計測と実際の聴取を一緒くたにするのは頭の悪い考えです。
ベンチマーク自体が目的になってしまっている人の発想と似ています。

「ハイレゾ」もそうですが、聴覚は非常に官能的なものであるため、
定量的な評価や制御を適用できません。
「他人の聴覚」を自身に当てはめて評価することは不可能です。

人間の聴覚には個人差があり、無響室でない限り背景音の影響を排除することができません。
実際の生活環境というのは想像以上の「騒音」に囲まれているため、
サウンドデバイスのポテンシャルの一部は失われてしまうのです。
この影響を無視してスペックだけで語る人は物事の本質が見えていません。

「静かな部屋」でも20~40dB程度のバックグラウンドノイズ(生活音)が存在しています。
それ以下の音量はノイズフロアに埋もれてしまい、聴取することができません。
「音質」を語るのにこのノイズの影響を考慮しないのは、汚れた雑巾でテーブルを拭くようなものです。
きれいにしているつもりでも、決してきれいになることはありません。

ホワイトノイズが聞こえるというのは、それより小さな音量がノイズに埋もれていることを意味しています。

小さくて繊細なボリュームで再生される音質は最初から「聞こえていない」のです。
聞こえていない部分があるのにどうして音質について評価できるのでしょうか?

轟音を上げるジェットエンジンのそばに立っている人の脈拍を聞き取れますか?
自分の心臓の音すら聞き取ることは不可能なはずです。
120dBのダイナミックレンジとはそれほど大きな音量差を聞き分けることなんですよ。
形骸化したスペックだけで実体のほとんどない概念です。

デバイスのボリュームを100%に固定してヘッドホンから音を聞きますか?

それが理論上の「最高音質」となりますが、短時間で難聴を引き起こすでしょう。
特にSoundBlasterのオーディオデバイスは爆音のものが多いため、
ボリュームは常に10%以下に絞らなければ実用できません。
ボリュームを下げることでダイナミックレンジは大幅に低下することになりますが、
それが何か問題になるのでしょうか?
難聴と引き換えに高音質で再生することのほうがいいのですか?
あまりにもバカげています。

やはり聴感的な要素というのは「味覚」と同様あいまいで、
「言った者勝ち」なところがありますね。
「悪魔の証明」に近く、否定することもできません。

どうか若い人が「老害」にそそのかされて聴力を損なうことのないようにしてください。

20kHz以上のサイン波を聞き取ろうとボリュームを全開にして耳を近づけるような真似は絶対にしないでください。
非常に危険です。聴力を鍛えるどころか一瞬で損傷させる恐れがあります。

聞こえない周波数や音量ではなく、可聴域の音質を考えるべきです。

40kHzや60kHzの「ハイレゾ」は本来イルカやコウモリを相手に成り立つビジネスです。
……もちろん皮肉ですよ。

人間の聴覚では超音波を定量的に評価することができません。



×オンボでいい
○オンボがいい

本当にこういうことかもしれません!

オンボードサウンドは余計な回路を通らない分、ゲームのレスポンスもよくなる…?

人間の左右の聴覚が0.6ミリ秒(1/1700秒)の差を認識できる構造である以上、
ゲームの1フレーム単位の遅延は無視できるものではないはずです。
60Hzの1フレームは16.7ミリ秒にもなります。

バーチャルサラウンドがこれと同等かそれ以上の遅延で再現されているとすれば、
もはや最初から欠陥技術であるから、異なる方向から同時に音が再生された場合の
異常な聞き取りづらさの裏付けになるのではないでしょうか?

デバイスによるクロストークの追加が1ミリ秒以上遅れている場合、
反射による残響か「別の音源であるかのように」知覚されてしまうため、
実際には同一であるはずの音が「どこから聞こえているのかわからない」感覚に陥る…
ということかもしれませんね!?

視点や音源の移動に対してデバイス側のサラウンド処理が追いつかないのです。

ゲームエンジン側、つまりソフトウェアによる処理はグラフィックに合わせて実行されるため、
奇妙な挙動や遅延は発生しないのでしょう。



私はいろいろな方面から、それこそ宗教や哲学も視野に入れて考えています。

どんなに科学の発展した時代にあっても「迷信」を信じている人は存在し、
オーディオやゲーミングデバイスはそれと隣り合わせの一面があるように見受けられます。
しかしそれを「否定」するだけでは誰も幸せになれません。
一部のビジネスを奪ってしまったことは事実です。

「毒キノコの見分け方」や「毒抜きの方法」などはほとんど迷信なのに、
それを本気にして食べてしまうことによる中毒事故があとを絶ちません。
「根拠のない信頼」は本当に危険です。


一般的な消費者が求めているのは実用的な製品やサービスであり、メーカーの夢や妄想に付き合わされることではないはずです。

どうすればより建設的な方向へ進むことができるのか……

何も知らないほうが幸せだったのかもしれない。


映画やアニメを見たあと「感想を検索せずにはいられない」人がいます。
なぜでしょうか?
自分の感性が他人と逸脱していることを恐れる日本人特有の反応があるからです。

レビューにもそれと同じことがいえます。
本能的に周りに同調し、集団でできるだけ目立たない振る舞いをするのと同じように、
忖度し、心にもない評価を下してしまうということです。

そう……だからあてにならないレビューがとても多いのです。
自分の使用した感想ではなく、まず検索して有力そうな内容を取り入れ、同調し、
強い先入観を抱いた状態でレビューするのでほとんど信用できません。

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