もともと筆の遅い人が読んでも早くなるような内容ではなかったですね。
初心者が空いた時間にぱぱっと描き上げる指南書にはなりそう。
でもいい本です。
ちゃんと今の流行やニーズに合っています。
カフェスケッチ / CAFE SKETCH:感じることはタカラモノ 大型本 – 2023/12/22
「カフェスケッチ」というタイトルそのまままの本は横長のちょっと変わったサイズ。
はじめてのジェスチャードローイング 着衣とビッグシェイプ 大型本 – 2023/5/30
「はじめてのジェスチャードローイング」も同様。
よくも悪くもラフスケッチなので、ここから作品に仕上げるためにはまったく別のスキルを要求されることを忘れてはいけません。
とにかく線が極太で、重ね合わせたようなタッチの絵しかありません。
ラフスケッチの上達を実感しやすい半面、きちんとした作品へ昇華させるのは慎重を要します。
初めて絵を描く人にはいい本です。
キャラクターの描き方:アナトミーベースのキャラクターデザイン 大型本 – 2023/1/31
「アナトミーベースのキャラクターデザイン」は手に取った瞬間に薄い(物理)本だと感じます。
ほかの教本に比べて(ページ数が)薄いです。
個性的でとてもインパクトの強い絵柄なのですが、すべての絵が独特のパースとデフォルメで描かれているため、初心者がそのまま模写しようとすると大変なことになるかも。
解説も多くないのでこれ1冊だけでは心配。
絵を描くのが好きになれる本 一人で手軽に始める日常のスケッチ 単行本(ソフトカバー) – 2023/9/6
「絵を描くのが好きになれる本」を買いました。
少しメンタルや「周囲の人の目」が気になる、絵描きが陥りがちな心理状態の人に向けられた本だそうです。
でも私が読んだ限りでは、そういう「ありがちな内容に対して鼻につくとか耳が痛いといった “ありがちな” 印象」は特に感じませんでした。非常にいい本です。
単純に著者の画力が高いです。
技法やツールでごまかしている感がありません。
絵のほとんどが鉛筆デッサンなどではなく、ペンを用いた迷いのない線で描かれているのがとても印象的で、一筆書きに近い「コントゥールドローイング」や、線の集まりで陰影や面や奥行きを表現する「ハッチング」、人物の顔だけでなく動物、木、自動車などさまざまなモチーフが正確な「遠近法」に基づいて描かれています。
終盤では少しだけカラーイラストにも触れています。「絵の具は10色もあれば十分」だそうです。
コピックのスターターセットで事足りるのではないでしょうか。
ページを段階的に読み進めていく教本ではないです。
どこから読み始めても参考になります。
いわゆる「デッサン」というのは、鉛筆の濃淡や用紙の目地などの要因によって惑わされ、本来の画力を測ることが難しいんですよね。
デッサンを実物ではなく「写真」で見たり、縮小した画像で見たりすると「上手く見える」ことがあって惑わされます。
そもそもこの本の著者(イ・ギジュ)はデッサンについて一言も触れていません。
画材の紹介の中で4Bの鉛筆を説明しているだけで、「練習」の段階ではいきなり「迷い線のないペンスケッチ」から始まっています!
著者はとにかく「線」の重要性を繰り返し説いています。
76ページからの「建築家のフリーハンドの秘法」なんて、なんと参考になるのでしょう。
フリーハンドでこれだけ建物のラインや透視図法を描写できる人はなかなかいませんよ。
絵の上手さはペンによる線画を見るまではわからないものです。
終始「鉛筆デッサン」ばかり描いている教本は、個人的に地雷だと思っています。
私も中学生まではずっと鉛筆デッサンにこだわっていたので、その問題点については誰よりもよく理解しているつもりです。
ああ、もちろん鉛筆デッサンが悪いと言っているのではありませんよ。
「上達したつもり」「完成させたつもり」になって成長を止めてしまうことが問題なのです。
鉛筆を捨ててペンを手に取った瞬間にその「呪い」が解ける人もいます。
「絵を描くのが好きになれる本」……いいですね。タイトルに偽りなし。
特定のモチーフの描き方や技法の習得に向いた教本ではないです。
人物画や猫の横顔など一部ちょっと……と感じる箇所もあります。
本当に久しぶりの絵の教本。
というかもう二度とこの手の本を買わないと決めていた私ですが、「知識のアップデートは常に必要」だと再認識したので、ほかにも気になる本がありつつ一番ビビッと来たこれを選びました。
絵を描くのが好きになれる本 一人で手軽に始める日常のスケッチ 単行本(ソフトカバー) – 2023/9/6
昨日お絵描きチャット配信で話していたあれです。
読書を生かし、すぐにでも役立てましょう。
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