かつて暗号通貨の発掘で一世を風靡してすぐに使い道のなくなったGPUが、今度はAIイラストの発展に寄与しているとかいないとか……
「投資」と煽ってさまざまな機材やテクノロジーに手を出す人が世界中におり、当たろうが外れようが「無駄にしたくない」ので稼働させ続けます。
さて…どうして人物の顔とAIは親和性が高いのでしょうか。
AIが作り出すイラストも写真も一昔前までは「不気味の谷」と呼ばれる醜さや気味の悪さを露呈していました。
しかしそれが急激に改善されています。
画像のクオリティが実際に向上しているのと、それを見る人間の認識も変わってきているのでしょう。
コンピューターの性能が上がれば上がるほど、
興味を持って参入する人が増えれば増えるほど、
AIが作成した画像の数は指数関数的に増えます。
しかも作品は最終的に人間が選び出しています。
進化しつつあるAIを、目の肥えた人間が育てている。
だから急成長しているように見えるのです。
そのうち実在する人物の「写真」を見るよりも、AIが作り出した架空の人物のほうが魅力的になります。
単純接触効果によるところも大きい…。
執拗に取り上げるまとめサイトやSNSで「不気味の谷」を目にする機会が増え、見ることに抵抗がなくなってきたばかりかAIに感銘を受け、クリエイターの仲間入りを果たす人も相次いでいます。
ところで現代における「写真」とは何でしょうか。
明暗や色調だけでなく形や大きさまで加工してしまいます。
ポートレートでは撮影時の角度やライティングを意識するよりも、記録されたデータをあとから編集したほうが「生産的」です。
つまり被写体がどんな造形であっても意に介さないのです。
加工後はどれも似通った顔になっているでしょう。
今日、人物の写真として当たり前のように見ているものは本来の姿とは違います。
長期にわたるマスク社会によって現実よりも写真で顔を見る機会のほうが多くなりました。
AIはそこから学習しているのです。
みんなが一斉にマスクを外したとき、再び不気味の谷が現れます。
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