2020/10/28

減点方式の評価をすると失敗だけが目立ってしまう

 「だから何もしないほうがいい」と合理的な答えに至る……というのが現実。

ゲームの世界とは正反対だね。

モンスターを倒したりクエストをこなしたりして「加点」されるシステムと違い、
現実世界では一度の失敗が致命的な「減点」対象となりうる。

以前から「デメリットシステム」の問題が指摘されていたけど……
ずっと変わらないということは、世間的にはそれが一番安定した姿なのだろう。


たった一度の失敗で信用を失うのに、どんなに成功を積み重ねても報われないとすれば、
その失敗を犯さないために「何もしない」のが一番賢明な判断になってしまう。


大人しくて素直で従順で真面目で勤勉な━━

そういう人は極力「何もしない」で無難な対応に徹している。
出世も昇格も思いのままだ。

それがいいとは思えないのに、そうするしかない。


「だって人と違うことをすると評価されないから」


多様性を与えられた結果、多様性を失ってしまった。




かといって今から「加点方式」に切り替えたところで上手くいくとは思えない。


まず評価する側に適切な能力がないことが問題だ。

なぜならずっと減点方式の世界で生きてきたから。

単純に見方を逆にすればいいというものではない。


評価する手段も方法も確立されていないのにルールを変えることはできない。

「何をやっても百点満点」「必ず成功判定」とすればいいのか?

それはもはや評価ではないし、それで人の自尊心や技能が高まるとは到底考えられない。



だからやっぱり減点方式を採用せざるを得ないという………

理不尽だけど十分な、そして仕方のない理由があったのだ。



教える側に十分な知識と技能がないので、既存の機関からはどうしても不満が出てくる。
言い出しっぺが率先して開拓すればいいのだが、リスクを恐れて結局なにもやらずに終わる。
「少年革命家」のような人物も雲行きが怪しい。

「既存のプラットフォーム」で活動する限り、そのルールと原則を超えることはできない。
あらゆる規則や制約に縛られて思うように動けなくなる。


人間は「可能性の生き物」といわれるが、人間であることによって制限がかけられてしまうため、それを超越した存在に誰もがなりたがる……。

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