2019年11月16日土曜日

Creative Sound Blaster Play! 3もホワイトノイズが目立ち、音声が左右反転することがある クロストークについて追記

2020/6/18追記


目次

・そもそもクロストークとは何なのか?
・バーチャルサラウンドは何をしている?
・バーチャルサラウンドでFPSゲームが不利になる?
・ゲームエンジンとサウンドデバイスと聴覚
・2つの耳であらゆる座標からの音を認識できる理由
・多くの音源も2つの波形で表される
・マルチチャンネルサウンドが有用なのは限定的
・1930年代に確立された立体音響
・低音の定位はなぜ悪い?


そもそもクロストークとは何なのか?


純粋な「ステレオ」で再生する場合には聴覚的に認識できるクロストークはほぼありません。
ところが「バーチャルサラウンド」を有効にするとクロストークが発生し、
「Rチャンネルだけの音源を再生しているのに左からも音が出ている」ことが起こります。
イヤホン・ヘッドホンから片耳だけで音を聞いてみると一目瞭然です。

バーチャルサラウンドの仕組みは、
Rチャンネルの音声を「一瞬遅らせて」「位相をずらして」「小さな音量で」Lチャンネルからも再生することで実現されているからです。
チャンネルが逆の場合も同じです。

クロストークと遅延が追加されることによって「音源が遠くにあるかのように錯覚」します。
「部屋に設置されたスピーカー」から出ている音を聞いているのと同じ感覚になる音声処理を加えているのです。

逆に、スピーカーは特別な音声処理をしなくてもクロストークを伴います。
スピーカーから出る音は物理的な「空間」を伝わって聴者まで届く間に、
左右の音声が交差したり、部屋に反響したりして位相ズレや遅延した音が両耳に到達するからです。

「音」の正体は空気の振動が伝わる現象であり、「波」の性質を持っていて、
部屋の壁や家具などに干渉したり反射したりする際に表面の状態に応じて減衰します。
銃声や足音のように瞬間的・パルス状に発せられる音も「粒」が聴者に飛んでくるのではなく、
連続する「波」が空気を振動させながら広がったものが耳に捉えられます。
壁に当たって跳ね返ったあと遅れて耳に到達する音が「反響」として聞こえるわけです。

この遅延が長いほど広い空間にいるように感じられます。


バーチャルサラウンドは何をしている?


バーチャルサラウンドはスピーカーを設置した典型的な部屋のプロファイルにしたがい、
スピーカーから広がって壁・天井・床に反射する波に似せた処理を加え、
あたかもその現場で聞いているかのような音声を再現する技術に過ぎません。

聴者の耳に密着しているイヤホン・ヘッドホンは(よほど大音量でなければ)、
左右の音声が独立して耳に入るためスピーカーのようなクロストークは発生しません。
そこでバーチャルサラウンド技術によってクロストークを再現すると、
スピーカーから出ているような音声をヘッドホンで聞くことができるということです。



バーチャルサラウンドでFPSゲームが不利になる?


バーチャルサラウンドはごく普通の音楽や歌謡曲を再生する場合は上手く機能することが多いですが、
リアルタイムレンダリングのゲームサウンドでは思うようにいかないことがあります。

FPSなどをプレイする場合、ゲームエンジンが適切な音声処理を行なっているため、
デバイス側でバーチャルサラウンドを有効にすると二重に適用されてしまうからです。
ゲームサウンドは視聴者の部屋のプロファイルではなく、ゲーム世界の三次元空間をもとに音響をシミュレーションしています。

・高架下で車のクラクションを鳴らすと反響する。
・狭い地下室で自分の足音が詰まったように聞こえる。
・広いホールで主人公の出す声が遅れて返ってくる。
・壁越しに徘徊しているモンスターの物音がこもって聞こえる。

このような聞こえ方をするのはゲームエンジンが実際に三次元空間でサウンドをレンダリングをしているためで、
サウンドデバイスとは処理を行う段階がそもそも違います。
サウンドデバイスはゲームエンジンによってレンダリングされた音声に独自のアルゴリズムによる処理を加えているだけです。

クロストークはバーチャルサラウンドを再現する仕組みそのものであり、必然的なものなのです。
FPSゲームで「右から敵の銃声がしたと思ったのに左にいた」というようなことが起こる原因になっています。

本来の音源にはないクロストークを追加することによってゲームのサウンドが変化してしまい、
適切な音を聞き取ることが困難になるからです。

バーチャルサラウンドが不利になると感じる人は無効にし、
完全なステレオに設定したほうがいいですよ。

「音声が左右反転してしまう」のはクロストークとは違いますが、クロストークを表現するためのドライバで何らかの不具合が起きたことが原因と考えられます。
ここでまたクロストークの意味を誤解されると困るので念のため…。



ゲームエンジンとサウンドデバイスと聴覚


ゲームエンジンが3D空間の任意の座標から発せられるサウンドをリアルタイムに演算し、グラフィックと同期して映像と音声を出力しています。
サウンドデバイスによるバーチャルサラウンドはゲームエンジンとOSのサウンドミキサーを仲介する「ミドルウェア」で2次的に処理しているに過ぎないため、定位の悪化や遅延の原因になります。

ステレオ(2ch)ではなくマルチチャンネル(5.1ch、7.1ch)のサウンドを出力するデバイスもありますが、
それをステレオのヘッドホンで聴取する場合、ミドルウェアはステレオ信号にダウンミックスしています。
人間の聴覚は左右の耳で音(空気の疎密波)を捉えると、電気信号となった2つの波形が神経に伝達され、
元の音源が7.1chであってもどのみちステレオに合成されたものを脳で認識する構造になっています。



2つの耳であらゆる座標からの音を認識できる理由


左右の耳でどうして前後左右、上下、斜め、距離の違うあらゆる座標からの複数の音を瞬時に聞き分けられるのかは、
「左右の耳の非対称性」と「耳間(左右の耳の距離)」で科学的に説明することができます。

耳介(耳たぶ)の形状は前後にも左右にも上下にも非対称になっているため、
同一の音源であっても発せられる座標によって少しずつ異なった波形が鼓膜に届きます。
頭部や耳介に吸収・回折・反射されることにより微妙に波形が変化するからです。
また(個人差はありますが)耳間は20cmほど離れているため、
秒速340mの音は左右の耳に対し最大で0.6ミリ秒の遅延を生じさせます。

人間の聴覚はこのわずかな違いをリアルタイムに聞き分ける能力を持っているため、
ゲームエンジンによってそれを適切にレンダリングされたサウンドを聴取することで
あらゆる定位を現実とほぼ同じように認識できるのです。
経験や学習にはあまり影響されない本能的な体の反応です。

動物の中でもネコの聴覚は特に正確で、コウモリに至っては自ら発した超音波の反響を聞き取る能力を持っています。
しかしいずれも耳の数は2つ。ステレオです。

左右の耳に到達する波形の違いと遅延から音源の方位と距離を判断できる構造になっているのです。
さらに「ドップラー効果」というのもあり、音源が自分に近づいているのか遠ざかっているのかを識別することもできます。
これはレースゲームなどで再現されていて、車両の距離や速度を認識するのに役立っています。



多くの音源も2つの波形で表される


難しいですが、わかってしまえば実に簡単なことでした。
どんなに多くの音源があっても2つの耳で2つの異なる波形を認識し、それを脳が合成して「聞いて」いるということです。

部屋に置いた1つのスピーカーから音を出した場合でも、スピーカーの位置に応じて異なった波形が両耳に到達するため、モノラルであっても脳はステレオとして聞いていることになります。

「チコちゃんに叱られる!」ではモノラルスピーカーの原理について紹介していましたが、
もう一歩踏み込んでステレオの説明もしてほしかったです。

5.1chであろうが7.1chであろうが、それらが合成されて2つの波形になったものを聞いているというのがポイントです。
時間軸で変化しつつ連続して伝わってくる空気の「波」……それが音の正体です。
音はある瞬間を切り取っただけでは「聞こえ」ないのでイメージするのが難しいでしょう。
連続する波形によって初めて「音」として認識されます。

脳は合成された2つの波形の中から個々の音に意識を向けることができるため、
繁華街の喧騒の中から友達の声を聞き取ったり、曲の中から特定の楽器の音だけを「耳コピ」したりできます。



マルチチャンネルサウンドが有用なのは限定的


音源のチャンネル数の多さは人間の聴覚に合わせているのではなく、
映画館などの広い空間で再生する際、複数のスピーカーを用いることによって
聴者の位置(座席)による聞こえ方の差を少なくするのが狙いです。
映画館では多数の人間の体が「吸音材」として作用してしまうため、
スピーカーの位置は物理的に高くなっていて、人体との干渉を抑えるように設計されています。
またチャンネルを分けることで音源の「編集」がしやすくなるというのもあります。

ところがゲームのサウンドはチャンネルベースではなくオブジェクトベースの音源をリアルタイムに処理しているため、
ゲームエンジンの都合で基本的にステレオで最適に聴取できる仕様になっています。



1930年代に確立された立体音響


ステレオヘッドホンで現実世界の立体音響を完全に再現できるという事実は1930年代に発見されました。
それ以前は無数のマイクで収録した音声を、聴者を取り囲むように設置した無数のスピーカーから再生することが理想であると考えられていたのです。
「チャンネル数の暴力」…スピーカーの束で殴るようなイメージですね。
もちろん失敗に終わりました。

独立したサウンドデバイスが音声処理をしていたのは1990年~2000年代初期、もう20年も前のCPUの性能が低かった時代の仕様で、今のパソコンゲームには関係ないどころか、OSのサウンドミキサーの仕組み自体が違っているのでまったく参考になりません。
当時のサウンドの規格はもう使われていないか、別の構造に取って代わられています。



低音の定位はなぜ悪い?


高い音に比べると低い音はどこから出ているのかを認識することが難しくなります。
人の頭部はその寸法から800Hz以上の周波数を減衰させる「障害物」として作用するため、高い音に関しては左右の耳に到達する音圧の違いが区別しやすいのですが、それ以下の周波数は頭部より波長が長くなることから音の到達する位相差と時間差で認識するしかなくなります。

左右の耳に到達する時間差に加えて位相差を聞き取ることができる周波数の音は正確な定位を得やすいのですが、さらに低い音になると両耳に対してほとんど波形が変化しないため、たとえ真横から音が出ていても正面から聞こえているように錯覚します。

これを利用したのが「サブウーファースピーカー」です。
80Hz以下の低音は人間の聴覚では正確な位置を特定できないため、サブウーファーは部屋のどこに取り付けても設計通りに聞こえるようになっています。
サブウーファーからは十分に低い音声のみを出力するようにしないと、メインスピーカーの周波数帯域と重複してしまうので注意が必要です。

イヤホン・ヘッドホンで聴取する場合も低すぎる音は定位があいまいになります。
重低音が強調されるイヤホンやイコライザーを設定するとFPSゲームでは不利になるかもしれません。




これらのメカニズムがなかなか理解できませんでした。

恥ずかしいことに私はこれを理解するのに独学で1年以上かかりました。
多くの時間とお金を無駄にしてしまいました。
痛々しいですね;;

[audiocheck.net]
このサイトを知らなければ私はいまだに理解できなかったでしょう。

サウンドデザイナー兼エンジニアであるaudiocheckの中の人いわく、静音な部屋で聴取できるのであれば長時間の作業でも負担にならず、外来のノイズを遮断する必要もない開放型ヘッドホンを選ぶのが「フラットでクリア」に聞こえるためオススメとのことです。

以下に示すのがaudiocheckで参考にされていたヘッドホンとイヤホンです。



しかし一般的には無響室はおろか静音な部屋すら用意できないことが多いため、インナーイヤー型で耳掛け式(シュアがけ)のイヤホンにコンプライのイヤピースをつけて遮音性を高めるか、密閉型のヘッドホンの中から選んだほうがいいでしょう。

周りの騒音は、聞こうとしている音源や再生機器の品質よりも影響するからです。
騒音レベルが高いほどダイナミックレンジ(最大音量と最小音量の比)が低下し、
適切に聞き取ることのできない音声成分の割合が多くなってしまいます。

騒音に負けないように大音量で鳴らすのが一番耳にダメージを与えます。
知らず知らず音量を上げてしまう通勤や通学中に音楽を聞くことがもっとも危険といわれています。

専門家のアドバイス通り、視聴はできるだけ静かな環境で音量を上げすぎずに行うようにしてください。

とても参考になったのでaudiocheck.netに5ドルの寄付をしました(556円)。
寄付をするとサイト全体から広告が消え、フィードバックのフォームが現れるようになり、音声ファイルをダウンロードすることが可能になります。




バーチャルサラウンドと聴覚の仕組みについて疑問に思っている人は多いと思います。


ゲームにおいてあらゆる座標の音源を処理しているのはゲームエンジンであり、
デバイスの(2次的な)働きによるものではないということが肝心です。

だからサウンドデバイスよりも、最終的な音の出口であるスピーカー、イヤホン、ヘッドホンの設計と装着感(遮音性)のほうが実は重要なんですよ。




もしステレオでバーチャルサラウンドも切っているのにクロストークやノイズが発生する場合は、
端子が汚れていないか、きちんと挿さっているかを確認してみてください。


****************


この1年前に発売されたCreative Sound BlasterX G1を持っているのですが、
能率の高いヘッドホンを接続するとホワイトノイズ(残留ノイズ)がはっきりと聞こえます。

G1とそのノイズ対策についてはこちらの記事をご覧ください。
http://abs.hantasy.com/2017/01/zy-cable-p-to-s-zy-001.html


なお私はもうG1もG5もG433もCL750もZY-001も使用していません。

X570マザーのオンボードサウンド(ALC1220)にBLON BL-05を直挿ししています。



🔗BLON BL-05 リケーブルイヤホンを初めて買ったレビュー FPSの距離感や上下の定位が抜群にいい

BL-05は安いくせにびっくりするくらい音がよくて、今までどんなイヤホン・ヘッドホンを使ってもモヤモヤしていた「上下」の聞き分けがずば抜けています。

ただでさえ理屈や感情的にもモヤモヤしていて懐疑的だったのに、
このイヤホンはここまで上下の識別ができるのか…
と驚いています。

しかもオンボードサウンドで。

能率の高いイヤホンでもホワイトノイズはまったく聞こえないし、アンプ(音量)も十分、
マイク入力の遅延も少なくて、付属のソフトウェア(Nahimic)によるノイズリダクションが非常に優秀です。
どこをどう比較してもG5よりALC1220のほうが入出力ともに優れていて安定していますよ。

正直ALC1220とBL-05の組み合わせを人に教えると損するかもしれないと思うレベル。

やっと満足するものが手に入りました……




さて、先日サウンドブラスターの安価なUSBオーディオインターフェースが発売されました。
筐体や構造はほとんど同じで、サンプリングレートなどが向上しているだけの新型です。


挙動の悪いバーチャル7.1サラウンドを利用したければG1
ステレオのサラウンドのほうがマシだと思えばPlay!3を買うのがいいと思います。

Sound Blasterの現行品でまともなバーチャルサラウンドを再生できるのは、
内蔵サウンドカードのZシリーズしかないような気がします……5.1サラウンドまでですが。
PC内に増設するサウンドカードは発熱が大きいため、真夏などは熱暴走に警戒してください。
ゲーム用のPCでビデオカードを使用していない人はまずいないと思います。
発熱の増大に影響するであろうサウンドカードを増設する場合、
PC内のエアーフローや消費電力にはくれぐれも気をつけてください!








G1で気になっていた「無音時のサーーーーというホワイトノイズ」が解消されているだろうか?
と少し期待していましたが、アマゾンのレビューを見ると残念ながら改善されていないようです。

再生する信号がなくなると数秒後にノイズが消える」というのが完全に同じ症状です。

これはサウンドカードの故障や不良ではなく、アンプに由来する残留ノイズが聞こえているのです。

イヤホン・ヘッドホンの多くはポータブル機器での使用を前提としているため、
インピーダンスが低く、感度の高い、高能率のものがほとんどです。
高能率のヘッドホンを高出力のサウンドカードにつなぐと、よほど高品質のものでない限り
「サーーーー」というホワイトノイズはどうしても聞こえてしまうのです。

インピーダンスが高く、感度の低い、低能率のヘッドホンを使用するとノイズが相対的に小さくなり、
全体的な音量は下がってしまいますが「サーーーー」という音はほとんど聞こえなくなります


ヘッドホンにせよイヤホンにせよ自分のお気に入りのものを使いたいのに、
サウンドカードの都合で買い換えるなんて嫌ですよね。




そこでおすすめなのが「75Ωのインピーダンスを追加するだけのケーブル」。
ZY-Cable ER4P ER4S 4P to 4S p to s p2s インピーダンス ケーブル ZY-001です。

これはどんなイヤホンでもヘッドホンでも接続すれば75Ωの抵抗を追加できるというケーブル。
3極の3.5mmステレオミニプラグであれば使用できます。
音量は少し下がるし、音の特性も変化する可能性がありますが、ノイズは軽減できます。

2999円とPlay!3よりも高くついてしまいますが、これで残留ノイズは大幅に軽減されると思います。
私のG1ではほとんど聞こえなくなりました。

G1もPlay!3も品質に特に差はないと思います。メーカーも形状も同じですからね。

このオーディオインターフェースに限らず、インピーダンスケーブルを1つ持っておくと役に立ちます。


あくまで私個人の考えですが、
再生している音源に本来含まれていないホワイトノイズが聞こえるのは音質以前の問題であるから、
ノイズを取り除いた(自分の耳に聞こえないレベルにまで低減した)音でなければ納得できません。

言い換えれば、ノイズのない状態で聞く「音」がそのオーディオデバイス本来の音質である、ということです。

少し極端かもしれませんが……


ノイズを減らしたら音質も劣化した」と感じることがあったとしても、
それが本来の音質だ」と考えたほうが合理的というか気分的にいいのではないでしょうか。

どちらにしても不満を抱くのなら、もっと高品質なデバイスを探したほうが賢明です。

しかしそれは「オーディオ沼」と呼ばれる底なし沼に足を踏み入れたような状態……

なので

・ノイズのないこと
・音質は個人の「好み」であり「善悪」や「優劣」ではないこと

で上手く妥協する必要があります。


パソコンのマザーボードのサウンドチップよりいい音を求めて買ってみた製品ですが、
高音質にしたつもりが盛大なホワイトノイズを乗せてしまったので本末転倒だと当初は感じました。

もし抵抗入りのインピーダンスケーブルを知らなければ、
パソコンから外してオンボードサウンドに戻していたことでしょう。

よく「USBだからホワイトノイズが出る」といわれていますが誤りです。
残留ノイズというのはUSBの規格やコンピューターの制御系に原因があるのではありません。
アンプの最終段、音声の最終的な出口でノイズを除去しきれていないために聞こえるのです。
USBという接続性の問題ではなくアンプの出力……つまりアナログの回路に原因があるのです。
インピーダンスケーブルという物理的な抵抗を入れることで非常に効果的にノイズを除去することができます。


(アナログの可変抵抗器による)ボリュームコントローラー付属のヘッドセットが前提ならば、
そもそもヘッドホン自体のインピーダンスが何Ωだろうが関係ないような気がします……
300Ωまでのヘッドホンに対応!」などとアピールしているのが皮肉に聞こえます。


多くのサウンドデバイスは大きな音を出すのは簡単なのです。
しかし常に最大音量で聞く人などいるでしょうか?

この記事にたどり着いた人はおそらく、音が大きすぎて困っていることが大半でしょう。
システムのボリュームを1まで下げても大きいし、音楽プレイヤーでさらに下げても
サーーーーというホワイトノイズが気になってしまう……

サウンドデバイスの音質の定量的な指標であるS/N比ダイナミックレンジというのは、
簡単にいえば最小と最大音量の比です。

最大音量があまりにも大きく、最小音量ではホワイトノイズが鮮明に聞こえる状況だと、
スペック的には高いS/N比を有していても、実用上の音量では大きく劣ることになってしまうのです。

わかりやすくいえば「小さな音を再現できない」のです。
小さな音を出そうとするとホワイトノイズに埋もれて聞き取れなくなるからです。
大きな音ではなく小さな音の再現性に問題が起こるのです。

だから抵抗を入れてホワイトノイズを軽減することには意味があるのですよ!


可変抵抗器ならインピーダンスケーブルよりも柔軟に音量を調整することができます。
しかしボリュームの位置による「ギャングエラー」が起こる可能性があります。
左右の音量バランスが崩れるのは音質以前の深刻な問題です。
ユーティリティーで音量を調整したとしてもボリュームコントローラーを操作すれば崩れてしまいます。

固定抵抗器であるインピーダンスケーブルなら初期不良を除いてギャングエラーは起こらないはずです。
物理的な可動部品もないため故障が少なく、長く愛用できると考えています。




オーディオテクニカのボリューム付きヘッドホン延長コードもホワイトノイズ対策に利用されるパーツですが、
可変抵抗器の構造上、ボリュームの最小・最大付近ではギャングエラーが発生しやすくなります。
私は可変抵抗器をあまりおすすめしません。
可動部を保持する機構にいささか難点があり、少し接触しただけでスライダーやダイヤルが動き、
音量が変わりやすいのと、ギャングエラーの個体差が大きいからです。


抵抗を加えると音質が悪くなるからダメだ」と決めてかかる人がいますが、
厳密には「周波数特性が変化する」のであって、音質の定量評価であるS/N比は向上します。

「どの周波数特性が最良か」は誰にも決められないし、定義も存在しません。

たとえ物理的にフラットな周波数特性だとしても、聴覚的にはフラットではない場合があるのです。
人の聴覚は個人差が大きいため、音の物理的な特性がそのまま聞こえるとは限りません。

音質は良し悪しではなく好みの問題である」というのはそのためです。



サウンドデバイス側でできるだけボリュームを上げ、可変抵抗器でボリュームを絞ると、
信号的にはダイナミックレンジが広くなり、物理的な音質は向上するとみなすことができます。

音質が悪くなったと感じるのは、それまで聞いていたホワイトノイズの乗った音に慣れているためであり、
抵抗を加えたことでノイズの軽減した音にまだ違和感を覚えているのが原因です。
信号が減衰し音が小さくなった分、デバイス側でボリュームを上げる必要があります。

ホワイトノイズというのはデバイスのボリュームによらず一定の大きさで鳴っているため、
極端な話、「ミュートしても聞こえる」厄介なノイズです。

システムのボリュームが0の状態でも聞こえてしまうホワイトノイズを抵抗により軽減するのが狙いです。

すると、ボリュームを以前より大きくしてもホワイトノイズが聞こえることはなくなり、
結果的にS/N比が向上し、物理的な音質がよくなる、という単純な仕組みなのです。


どうか先入観や固定観念にとらわれず、自分の好みであるかどうかで判断するようにしてください。

自分の耳で聞くのに、音質に関して他人の耳をあてにするのですか?
そのほうがよほど異常です。

私が言っているのはあくまで物理的な音質であり、「聴覚的」な話ではありません。

人によってはホワイトノイズが聞こえているほうが好みである場合もあるのです。

ホワイトノイズは気になるが、抵抗を上げてホワイトノイズが消えたら消えたで
「音が痩せた」などと言い出すときりがありません。

そういう人は本格的にオーディオ沼に足を踏み入れることになるので気をつけてください……

私はホワイトノイズを解消する手段の一つとしてインピーダンスケーブルを勧めているだけで、
人の好みや趣向にまでは関与しません。
オーディオを楽しむ目的とはまた別の話です。


「抵抗を加えるとゲインが下がる」ことを心配する人もいますが、安心してください。
最大音量で聞くことなど通常では絶対にありえません。
イヤホンによっては「ボリューム1ですら大きい」こともあるため、ゲインが下がるのはむしろ有意義だからです。




音質にこだわりすぎると選択肢を狭めることになるだけです。
それは高価な製品の策略とホワイトノイズに支配されているようなもので、
純粋にオーディオを楽しんでいるとはいえないのではないでしょうか?

自分の好みを見つけるのにどうして他人の判断をあてにするのか不思議です。

インピーダンスケーブルでホワイトノイズを軽減することができれば、
2000円を下回る安価なPlay! 3でも音質が格段に向上するというだけの話です。

「ホワイトノイズが気に入らないからもっと高級品を買おう」というのは非常に消極的な動機です。
高くてもホワイトノイズが聞こえるものはたくさんあるため、根本的な解決には至らない可能性があります。

2000円どころではない20万円のオーディオプレイヤーを高感度イヤホンと組み合わせると、
かなりの確率でホワイトノイズがサーーーーっと聞こえるものなんですよ……

ノイズの仕組みを知らずに「高いからいいと思って買った」人が失望したり、
新品同然のものが中古屋やオークションを転々としていたりすることがあるのが現実です。

高価な商品であっても「思ったほどよくない」ものは世の中にたくさんあります。
オーディオは特に価格と中身が一致していないことが非常に多い世界です。

ホワイトノイズが聞こえると「これは本当にいい機材なのだろうか?」という疑問が生じ、
ノイズのことばかりが気になり、「ノイズが聞こえるのは自分だけなのだろうか」と疑心暗鬼に陥り、
精神的にまいってしまう人もいるほどです。

そんなもの気にしなければいいじゃないかwwwwと思われるかもしれませんが、
気にしない人は初めから音質のことも気にしません。

気になってしまう人のためであっても精神医学的な対応を示すことはできないので、
音響的なアプローチによる解決策の一つとしてインピーダンスケーブルを勧めています。




ステレオの音声が左右反転してしまう現象
Sound BlasterX G1でもPlay!3でも確認されています。

これは設計の物理的なミスが原因であることもあると思いますが、
大半はドライバーの不具合によるものです。

音声を出力しながらサラウンドやミキサーなどの項目を変更すると発生しやすいです。
たとえば裏で音楽を再生しながらゲームのサウンド設定を変更すると突然起こります。
PC版GTA5でサラウンドスピーカーの項目を変更していたらいきなり音声が左右反転しました。
再起動してもUSBケーブルを挿抜しても直らず、デバイスマネージャーからドライバーを削除、
ケーブルを再接続したらやっと直りました。

コンピューターの再起動、USBケーブルの挿抜、ドライバの再インストール等で直ります。


デバイスマネージャーの「サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラー」にある
正常に動作していないデバイスを右クリックして「削除」を実行してみましょう。
いったんドライバーが削除されるので、USBケーブルを外し、再び接続します。

ドライバーが自動的にインストールされ、正常に動作するようになるはずです。

音声が左右反転する不具合はPS4で多く報告されていましたが、本体の更新で改善された例もあるようです。




Sound BlasterX G5に関して、
詳細設定→ミキサー→プレイバック→モニタリングの「外部マイク」がミュートになっていれば問題ないのですが、
ミュートが解除されているとマイクを接続していなくても「サーーー」とか
「キーーー」といったノイズが聞こえる場合があります。

これは当件の残留ノイズとは原因が異なるノイズです。

マイクブーストを有効にしていて、Scout ModeSmart Volumeを利用していると特にノイズが目立ちます。
「外部マイク」をミュートしておけば信号が電気的に切断されるのでこのノイズは発生しませんが、
ミュートされていない場合、マイクを接続していなくても内部的なノイズを増幅してしまうのです。

これと同じ症状がPlay!3にも起こる場合があるということなので、確認してください。
(設定用のソフトウェアが違うため手順が異なりますが…)


当件のホワイトノイズはヘッドホンアンプで除去しきれていない「残留ノイズ」が聞こえる現象のことで、
インピーダンスケーブルやアナログのボリュームコントローラーを利用すれば解決する問題でしたが、
「外部マイクをミュートしないとマイクを接続していなくても発生するノイズ」は製品の設計の問題です。

しかし、実際に録音された音声にはこのノイズは入っておらず
モニタリングの音声からのみ聞こえるというのが不思議です。

本格的なレコーディング機材として使用されるオーディオインターフェースと違って
安価なのがこの製品の最大の売りであるため、多少のノイズは仕方がないのかもしれません。

これほどの低価格品でノイズを完璧になくすというのは無理があるのでしょう……
高い製品の存在意義がなくなってしまうからです。





2 件のコメント:

  1. 私はSoundBlaster X-Fi Go!Pro r2wp使用しているんですけど、同じような症状に見舞われて困っていました。
    私はヘッドセット側でも音量調節ができるヘッドセットを使用していたので、この記事にヒントを得てヘッドセット側の音量を下げ、Windows側で音量を上げてみました。するとサーーーというホワイトノイズがほぼ皆無になりました!ありがとうございます

    返信削除
  2. >Pickさん

    お役に立てて嬉しいです
    ホワイトノイズ、やっぱり気になりますよね…
    X-Fi Go!Proでもホワイトノイズがあるのですね。参考にします

    先日検証したSoundBlasterX G5はソフトウェアに大きな問題があること以外は非常に優秀で、
    (おそらく大半の)ヘッドホンおよびインピーダンス32Ω以上のイヤホンであればホワイトノイズはほとんど聞こえないことがわかりました。
    しかしマイク入力のレベルが低いため、実況や配信で使用するにはマイクを選びそうです…
    マイクブーストを最大にしてもまだ音量が足りなければ、とりあえず標準のソフトウェアのブーストは無効にし、
    Equalizer APOを使用しゲインを大幅に上げて対処しています

    返信削除

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