2017年1月1日日曜日

抵抗入りのケーブル…アッテネーターをつなぐだけでホワイトノイズと音量の問題は解決しそう

音楽や動画を再生するとミュートにもかかわらず「サーー」という音が聞こえるのは
外部要因やUSBケーブル由来のものではなく、アンプから出ている雑音です。
これを「残留ノイズ」とか「熱ノイズ」というんですね。

DACへの入力電流ではなくアンプからの出力が強すぎるのが原因なので、
USBケーブルや電源やセルフパワーのハブを交換してもこのノイズはどうにもなりません。

ミュートしているのに聞こえる場合はサウンドデバイスのファームウェアを更新しても解決しません。
(無音時に内部的に電源を切る設定になっている製品も本質的な問題解決にはなっていないということに留意してください)
アンプはアナログの回路であるため、交換するか抵抗を加えるしか対処法がないのです。

大衆向けにスペックを高く見せかけようとして無駄に高出力のアンプを搭載した安価なオーディオ機器が非常に多く、能率の高いイヤホンでは特にホワイトノイズが大きくなりがちです。


🔗「ブーン」というハムノイズはアースによって解消する場合があります。



アンプからの出力の「受け」側であるヘッドホンのインピーダンスを上げると、
電流が流れにくくなる代わりに残留ノイズの影響も少なくなる。
音量は上がりにくくなるが、微調整はしやすくなる。

インピーダンスというのは「電気抵抗」と考えて差し支えありません。

OSのシステムと連動してステップ的にしか音量を調整できないサウンドデバイスの場合、
「音量1にしても大きすぎる」と対処のしようがないのです。
音量0では何も再生されないし、聞こえるのは残留ノイズの音だけになります。
信号0に対して雑音が100%という最悪の音質です。

そこでスライド式やダイヤル式のいわゆる「ボリュームコントローラー」のついた
可変抵抗器を経由する延長ケーブルをつなぐと………解決できるんです。
ケーブルの途中に抵抗を入れる仕組みになっているだけなのですが、
電流が流れにくくなれば全体の音量が下がり、システムの音量を上げることができるようになります。
より細かいステップで調整することが可能になるというわけです。
無音時の残留ノイズが「聞こえなく」なるまで音量を絞ってしまえばいいのです。
消えるわけではなく、あくまで人の耳に聞こえなくなるという意味です。

しかしスライドやダイヤル式の可変抵抗器を私はおすすめしません。
ボリュームの位置によって左右の音量がずれたり、ノイズが混じったりするものが多いからです。

ボリュームコントローラーといってもスマートフォンを操作するボタン式のものは、
物理的な抵抗が入っているのではなく、システムの音量ステップを上下させているだけです。


オーディオの世界では「ロー出しハイ受け」という鉄則があるそうです。
低出力のアンプを高インピーダンスのヘッドホンで受ける。
音量は小さくなってしまいますがノイズはほとんど目立たなくなります。

ポータブル向けのヘッドホンやイヤホンは非常に抵抗が小さく感度が高いため
「ハイ出しロー受け」というまったく逆の状況になってしまうんです。
残留ノイズが大きくなるし、音量の調整も難しくなるし、いいところがありません。

パソコンのマザーボード内蔵のサウンドよりちょっといいものを、と考えて
適当なサウンドカードやUSB DACなどを導入するとその問題にぶつかることはよくあるそうです。
かなりの高級機種でないとアナログ式のボリュームコントローラーはついていません。
アナログ式のように見えて実はOSと連動するだけのものが多いです。

しかしケーブルの途中にアッテネーターやシンプルなボリュームコントローラーをつけるだけで
高いものを買わなくとも要求は理論上ほとんど叶えられる(はず)。



どう考えてもヘッドホンとサウンドカードを買うよりも安いし
理屈を考えてもアッテネーターを追加するほうが合理的。

「音が大きすぎて困っている」なら試してみる価値は十分にあるでしょう。

PC内蔵のサウンド設定をいじっているときに気づいていた、
「十分な音量があるのならわざわざサウンドカードを追加しなくてもいい」
というのは真実でしたね。

反対に、

音量が大きすぎるとアッテネーターで「減衰」しなければならなくなる……

なるほど……なるほど……



抵抗を入れた状態でアンプの音量を上げるというのは
抵抗を入れていない状態でアンプの音量を下げるのと同じだと思うかもしれませんが、
さっきも説明したとおり残留ノイズを軽減することができるので
相対的なSN比(信号と雑音の比)は高くなるんですね。

本来聞こえるべき信号に対して聞こえるべきでない雑音の割合が減ることによって
定量的にみた「音質」というものを結果的によくすることができるのです。

以前はこの理屈がさっぱりわかりませんでした。

面白いね……


「ミュートしているのに動画や音楽を再生するとサーーーーーって聞こえる」。
これは心霊現象ではなく立派な物理現象です。



結局ホワイトノイズの問題はインピーダンスケーブル1本で解決しました。

🔗ZY-Cable P to S インピーダンスケーブル ZY-001でホワイトノイズが消えた!!!

たった3000円のケーブルをつなぐだけでホワイトノイズとお別れできる!
固定抵抗器であるインピーダンスケーブルはおすすめしますが、
より安価なスライド式の可変抵抗器のボリュームコントロールケーブルはおすすめしません。
スライドの位置、つまり音量によって左右のバランスが崩れたり、
「ガリガリ」「プチプチ」とノイズが入ったりするものがとても多いからです。
可変抵抗器という物理的な構造に原因があるのであり、品質の問題ではないことに留意してください。

「国産有名メーカーだからいい」というのはもはや信用できません。
生産地やメーカーのフレコミではなく、実際の商品がどうであるのかがすべてです。
国産メーカーの商品であっても、実際に製造しているのは海外であることがザラにあります。
ブランドや利権の関係で価格をつり上げ、他の商品を締め出そうとしていることすらあります。


「抵抗を加えると音質が悪くなる」と言う人がいますが、
ケーブルの抵抗値によって音質を変化させる行為を「リケーブル」といい、
これはオーディオの重要なコンテンツの一つになっています。

音質が「悪くなる」と考えず、「周波数特性が変化する」と捉えるのが適切です。
リケーブルは決してオカルトや誤差の範囲ではなく、れっきとした物理現象です。
ただ、抵抗の影響を受けやすいイヤホンと受けにくいイヤホンがあって、
BA(バランスド・アーマチュア)型は顕著にわかるが、ダイナミック型はわからないということがあります。

インピーダンスケーブルを使用した直後は、ボリュームを上げた際に
高音が刺さったり、低音が強調されすぎたりしているような気がする」と感じる場合があります。
しかしそれで「音質が劣化した」と判断するのは早すぎます。
少なくとも2~3日は聞き続けてみてください。
人間の聴覚には柔軟性や適応性があり、新しい音質に「慣れ」て違和感がなくなるようになっているからです。
インピーダンスケーブルがなくてもホワイトノイズが気にならない人がいるのはそのためです。
ホワイトノイズの含まれているオーディオ環境も、数日のうちに慣れるものなのです。
しかし意識すると気になってしまうため、対策が必要になる場合もあるということです。




あまり知られていませんが、イヤホンはイヤーピースの選び方によって思いのほか音質に影響します。外耳道とイヤーピースの隙間が大きいと低音がスカスカになり、挿し込みが浅いと遮音性や全体的な周波数特性が劇的に悪化します。イヤホンよりイヤーピースのほうが重要といってもいいくらいです。

欧米向けに販売されているイヤーピースの形状は日本人の耳に合わないことが多いため、「アジアンフィット」と呼ばれる球形に近いものを選ぶと驚くほど音質が改善される場合があります。




このコンプライとRHAの球形に近いイヤーピースは少なくとも私の耳にはフィットしています。コンプライは耳栓のように扱うため着脱が素早くできないので、集中したいときに「ここぞ」と使うようにしています。

イヤーピース一つで音質がよくなることが知られると、また業者が目をつけて怪しい商品が出回るので内緒ですよ。1個10万円のイヤーピースとか……



聴覚や味覚は非常に官能的なもので定量的に評価することが難しい分野です。
そのため、あらゆる人に好まれる音楽を作ることも、
あらゆる人がおいしいと感じるスイーツを作ることもできないのです。

しかしオーディオに混じるホワイトノイズに関しては、
「本来の音源」に対して「余分な雑音」の割合を定量的に求めることができます。
これがオカルトではなくれっきとした物理現象である理由です。


ダイナミックレンジやSN比はたしかに定量的な評価なのですが、デバイスのボリュームが小さい場合にホワイトノイズが乗っているとスペック上の数値とは比較にならないほど悪化してしまうことに注意してください。

たとえばSN比が「120dB」だとしても、「ボリューム1」でホワイトノイズが聞こえる状態では何の意味もないインチキな数値です。
人間の聴覚で聞き取れるノイズをまず取り除いてから計測しなければなりません。

ホワイトノイズは聞こえても、120dBのダイナミックレンジは人間の聴覚では全容を認識できません。再現するためにはとてつもない爆音を至近距離で聞かなければならないからです。


これはオーディオに対する私の個人的な考えなのですが、

・ホワイトノイズが聞こえるものを高音質とはいわない。
・人間の聴覚で認識できない領域のスペックをことさら強調するのは怪しい(聞くのは自分の耳であって計測機器ではないのだから)。
・最終的には理論や技術よりも自分の好みの音質であるかが重要。
・周辺の雑音によって音質が変わって聞こえるため、できるだけ静かな環境で聞くこと。



ホワイトノイズのせいで「高音質とは何なのか」と疑問を抱くようになった人もいると思います。

ホワイトノイズはデバイスのボリュームによらず一定の音量で出ている場合が多いため、ボリュームを上げれば上げるほど「相対的に」ノイズを小さくすることはできますが、そんな大音量で聞くことは現実的にありません。すぐに難聴を引き起こします。

インピーダンスケーブルやヘッドセットのボリュームコントローラーで抵抗を加えてホワイトノイズを軽減することは非常に有益であると私は考えています。

しかしそれは「本来の音質ではない」と異を唱える人がいるのもまた事実です。

どちらにしても正解であり、不正解でもあります。



そもそも「ホワイトノイズなんて聞こえないよ」というのは、いわゆる「オーディオファイル」がリファレンスとして使用することの多い高インピーダンスのヘッドホンによるものと考えられます。

国内外の専門家をよく調べてみると、ゼンハイザーのHD600やHD650というオープン型ヘッドホンがリファレンス機として採用されていることが多いとわかりました。公称インピーダンスは300Ωと非常に高く、16Ωや32Ωといった低インピーダンスのイヤホンとは能率がまるで違います。



遮音性や音漏れの問題のあるオープン型ヘッドホンがなぜ好まれるのかというと、静音な環境で視聴することができればそれらを気にする必要がないからです。むしろ圧迫感がなく音のディテールの再現性の高い、フラットに聞こえるドライバーユニットの構造から密閉型よりも自然で長時間のリスニングに適しているということです。

「自称」オーディオファイルは機材にばかりこだわる傾向がありますが、実際に音響の研究や編集をしている人たちは「無響室」とまではいかなくても静音な部屋を備えています。外来のノイズから遮断された環境であればヘッドホンの音漏れを無視することができ、高インピーダンスのドライバーはデバイス由来のホワイトノイズを効果的に抑制できるのです。

………

そのような好条件で計測した「音質」と、一般的な家庭や通勤通学中に聞く「音質」では評価が天と地ほども違うとしても仕方がないのかもしれません。


しかし、時代にそぐわない古い機材をリファレンスとして採用し続けるのは考えものです。




ドライバーの仕様上のインピーダンスと、ケーブルによって追加された電気抵抗では「音質」は異なるかもしれませんが、ホワイトノイズの軽減には非常に有効であることは事実です。


結論としては、「音量に不足を感じていなければアンプを買う必要はない」です。

どんなに優れたDACとアンプを組み合わせたところでホワイトノイズを回避することはできないため、抵抗を加えるか高インピーダンスのヘッドホンを買うしか対策がないからです。
買うものがどんどん増えてしまい、音楽を聞くのが目的なのか、オーディオ機材の沼にハマっているのかわからなくなります。

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