あの例の「昔ながらの腹筋運動は無意味。専門家が勧める腹筋に効くエクササイズ」は、
たしかに体を傷めにくく比較的安全にトレーニングを行うことができる内容なのですが、
筋肉への負荷や運動の量という観点からはあまりにも軽いのです。
トレーニングが軽いので疲れにくく、継続しやすいことは間違いありません。
しかし明らかに運動不足になります。
体力や代謝の低下した高齢者向きのエクササイズではないかと感じています。
始めて数ヶ月間は「画期的なエクササイズだ!」と思っていましたが……
続けているうちに腹筋や体幹への負荷がほとんどなくなり、お腹が張るような感じがし、
鍛えているというよりは太ってきているような気分になりました……
腹筋にはある程度の「厚み」が必要なのでしょうか。
3年前の腹筋を見てみるとガリガリですよね。
ガリガリを理想だという人もいますが、このころは本当に腰痛がひどくて、
お腹の冷えからくる下痢に毎日悩まされていたのです。
ガリガリでは腰や背中を支えるための十分な筋力がなく、
熱量も不足して胃腸が冷えてしまうのではないでしょうか。
もし「体は痩せていれば痩せているほどいい」と考えている人は、
筋トレをしないことをオススメします。
ガリガリの体を鍛えようとすると、骨格を支える十分な筋肉がない状態で負荷をかけることになり、
関節や靭帯が耐えきれず痛みや炎症を起こしてしまうからです。
おそらく筋トレや減量に失敗する最大の原因は、
自分の理想の体という「美意識」と、実際の体の応対が食い違っていることです。
ガリガリのまま筋肉をつけようと運動すると確実に腰痛を起こします。
体を支えるのに最低限必要な筋肉を得られないうちから意識だけがはやると、
慢性的な腰痛という代償を払うことになります。
絶対にやってはいけないのは、瞬発力で腹筋を鍛えようとすることです。
もうそれだけで腰と背中を痛めます。
瞬発力で上半身を持ち上げても腹筋はほとんど使われません。
お腹を引き締めて上半身を軽く丸めたときに腹筋は使われます。
それを意識せずに鍛えようとすると、だいたい体を反らせたときに腰を痛めます。
腹筋の力で支えずに上半身を反らせるのは非常に危険なのです。
「腹筋を意識する」というのは「イメージトレーニング」のことではなく、
「お腹を引き締めて軽く丸めた状態を保つ」という意味です。
そうしないと自然と背中側に体が反ってしまい、腰に強い負荷をかけることになります。
最後にやったのは何年前でしょうか……
当時の私は「腹筋を意識する」ことに無頓着であったため、
やればやるほど腰が痛くなって仕方ありませんでした。
背中から腰にかけての面を床に密着させることが重要です。
腹筋を意識しない場合、背中と腰の間のあたりが少し浮いてしまいます。
その浮いたところに大きな負荷がかかり、腰痛を引き起こすのです。
昔の私はそれを知らなかったのです。
だからこのトレーニング法が悪いのだと勘違いしてしまいました。
……
床に背中と腰をしっかり密着させ、腹筋を意識しながら試してみると……
非常にいい!
ウソみたいに腰が痛くならない!
むしろ腹筋と首が久しぶりに筋肉痛になった!
といっても身動きが取れなくなるような悪いものではなく、
適切に負荷をかけている証拠となるいい筋肉痛です。
以前は筋肉痛よりも先に腰にズキズキとした痛みが走ったため、
いかに不適切なトレーニングをしていたかがわかります……
腰をかばってますます無理な姿勢で行うはめになってしまいました。
……
正しい腹筋の鍛え方なんてどんなに調べても出てこない。
コピペやセンセーショナルな記事ばかりで、どうせ当人はトレーニングすらしていない…
だから私は自分の体で検証を行ったようなものです……
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