長所
・生きているミズゴケは安定した酸性の環境を維持する。
・保水性と通気性に富む。
・植物の根を容易に包むことができる。
・生きているミズゴケは視覚的に魅力的である。
・再生可能な資源である。
・気化熱を奪うことによる天然の冷却基盤となる。
短所
・硬水を与えると酸性の環境を崩しミズゴケの死につながる。
・死んだミズゴケはぬるぬるになり、通気性が失われる。
・ミズゴケに産卵する害虫が存在するらしい。
・高温や乾燥で枯れやすい。
・生ミズゴケの入手が難しい場合がある。
・雑草や他のコケが混入すると除去するのが難しい。
メカニズムの詳細が私にはよくわからないのですが、
ミズゴケは周辺のカルシウムやマグネシウムなどの陽イオンを水素イオンと交換する能力に優れ、
ミズゴケが健全に生育している間は絶えずそれが機能しているらしいんですよね。
水素イオンが環境に放出されることでpHが低下し酸性に傾きます。
一般的な生物にとっては耐えがたい環境であり、害虫や真菌を寄せつけなくしているそうです。
ミズゴケが虫に食べられているところなど見たことがないし、カビも生えないし腐敗もしていません。
しかしこれは生きているミズゴケの場合です。枯れたミズゴケにはカビが生えます。
ミズゴケの持つイオン交換作用は、硬水に含まれるミネラルによって容易に失われてしまうらしい……
一口に「硬水」といっても程度の問題ですよね。
日本の水道水は「軟水」とされ、私がいつもミズゴケに与えている限りでは枯れることはなく、
非常に良好な状態を保ったまま生育しています。
硬水というものを扱ったことがないので、いつも飲んでいる水道水とどう違うのか……わかりません。
硬水のヨーロッパではミズゴケも食虫植物も上手く栽培できないといわれていて、
「雨水」「蒸留水」「RO水」を与えるよう強く推奨されています。
逆浸透膜…Reverse Osmosis Membraneの頭文字でROと呼ばれているそうですが、
海水を真水に変えられるように、水からイオンや塩類を完全に除去することができる浄水器みたいなものです。
陽イオンは水に溶けて電子を放出するとOH-(水酸化物イオン)を生成しアルカリ性になります。
ミズゴケはそれを水素イオンで置き換える働きをしている、ということでしょう。
中和の際に「塩」が生成されてそれがミズゴケにとって負担となってしまうんですね。
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