ゲームのサラウンドやステレオのサウンドデバイスに関する話題 ホワイトノイズ、イコライザー、遮音性、マイクの種類など

サラウンドを要求していないゲームにマルチチャンネルのデバイスを対応させても音の定位は悪くなるだけです。
ステレオで設計されているゲームはステレオで再生することを前提とした音作りをしているためです。

デバイス側のバーチャルサラウンドやエコー等のエフェクトを有効にするより、
デバイスはステレオで、ゲーム側の機能のみを適用したほうが効果的であることが多いです。

多くの人がゲーム側の事情をまったく無視してサウンドデバイスにこだわり始め、
メーカーの思惑通りに新商品に飛びつき、バーチャルサラウンドの仕組みも人間の聴覚の構造も、
現代のゲームはデバイスに依存せずゲーム側で音声処理が完結しているという重要な事実すらも
何一つ理解せずに間違った認識が広まってしまっていると私は分析しています。

どうしてバーチャル7.1サラウンドのサウンドカードやUSBヘッドセットが多いのかというと、
「単に消費者がそれを求めているから」に過ぎません。
直感的にステレオより7.1サラウンドのほうを選んでしまうのでしょう。
実のところ商品の中身など関係なく、メーカーはただ売れるものを作っているだけです。

極端な話、「定位の特別優れたサウンドデバイスなど存在しない」といっても過言ではありません。
なぜなら定位の良し悪しを決めるのはゲームのサウンドエンジンしだいであり、
デバイスはゲームのサウンドをただ再生する働きしかしていないからです。
デバイスはそれをマルチチャンネルに対応させたり、残響を加えたりといった処理をすることによって、
ゲーム本来のサウンドを大幅に変化させることができるようになっているだけなのです。
ゲームのサウンドに含まれていない音源を生成して精度を向上させることが可能でしょうか?

ゲーム開発の音響担当者が特定のバーチャルサラウンドヘッドホンやオーディオエフェクトの使用を前提としたサウンドデザインで設計するでしょうか?
もしそうであるのなら、ゲームの動作環境にサウンドデバイスに関する事項が明記されているはずです。

ゲームのサウンドを忠実に再生するのと、デバイスの都合で音声を加工するのとではどちらが有利になるでしょうか?


「あれがいい」「これは悪い」というのは業者のマーケティングか、
メーカーの口車に乗せられたユーザーが思い込みでそのように判断し、
実際にはステレオと同等なのにサラウンドのほうが優れていると評価している可能性が高いのです。

本格的な「バーチャルサラウンド」のメカニズムをわかりやすく説明しましょう。
たとえば「右後方のスピーカー」から音が出ているようにする仕組みは、

・まずヘッドホンの右チャンネルから先に音が聞こえます。
・ほんの一瞬(0.6ミリ秒未満)遅れて左チャンネルからも音が聞こえます(クロストーク)。
 ・この音は右チャンネルのものよりも音量が若干小さく、位相が変化しています。
 ・聴者の後頭部と左の耳たぶに吸収・回折する音を再現するためのローパスフィルターがかけられています。
・わずかな音の遅延、音量の減少、位相の変化、ローパスフィルターによって「右後方のスピーカー」から音が出ているかのように認識されます。

遅延を短くすれば正面・真後ろから出ているように聞こえる、という具合です。
人間の耳は前方から集音する形状になっているため前の音はもっとも明瞭に聞こえ、後ろの音は耳たぶが障害物となり、下からの音は肩や胴体に大きく遮られ、上からの音はそれがありません。
いずれにしても人間の聴覚は耳の形状や頭部、胴体による音のわずかな変化を聞き分けて定位を認識することができるのです。
しかしほとんどの3Dゲームはこのメカニズムに基づいた音声を生成しているため、
デバイス側のサラウンド機能を有効にすると処理が二重に適用される問題があります。
だからかえって定位がぼやける可能性がある、と私はさんざん言っているのです。

ゲームにはもともと適切な定位を得るためのサウンドエンジンが組み込まれているのですよ。
使用するデバイスのスペックやルーチンで再現されているのでは決してありません。
サウンドとグラフィック処理(ビデオカード)の役割を混同しているのではないでしょうか?

定位定位といいますが、音源の方向だけでなく「距離」や「向き・速さ」の変遷を聞き取ることが重要です。
バーチャルサラウンドは距離が誇張あるいは不適切に聞こえることが多く、
実戦のプレイで有用であるとはいいがたいものばかりです。

「静止している音源をじっくり聞いて位置を判断する」状況がどれだけFPSゲームにあるのでしょうか。
敵は常に移動しているし、自分も場所を変えながら対応し、視点も素早く動かして戦うはずです。
バーチャルサラウンドは移動する複数の音源が適切に聞き取れない音響になることがほとんどです。
具体的には、視点を動かした際の音源に追加されている残響と逆位相の成分の追従が鈍く、
実際の位置よりも遅れて(遠ざかって)聞こえてしまいます。


しかしながら、一般的に「後処理」を加えるのは劣化を引き起こすものですが、
それを実際にどう認識するのかは人それぞれです。
立体「的」に聞こえることが必ずしも定位を向上させるとは限りません。

あくまで私は、バーチャル7.1サラウンドはステレオよりも迫力を感じることはできるが、
定位はステレオと同等か劣ることはあっても優ることはない、と認識しているということです。

「パソコンにサウンドカード!」という発想そのものがすでに非常に古い考え方であり、
Windowsがとうの昔にFM音源やMIDI音源を捨てて「PCM音源」を選択している時点で、
ハードウェアによるサウンドのサポートはほとんど不要になっているのが現実です。
サウンドカードのメーカーはいまだに過去の栄光や実績にしがみついているのです。
USB DACやBluetoothオーディオなどと形を変えて商売を確立してはいますが、
パソコンの仕様と、ゲームの仕様と、デバイスの役割が正しく理解されていないことが困りものです。

「サウンドカードは素晴らしい!」「バーチャルサラウンドはすごい!」などとミスリードしている間に、
ステレオによる音響技術がどんどん向上し、見当違いのコンテンツに成り下がったのでしょう。



現代のゲームの動作環境を見ればわかるように、CPUやグラフィック性能は重要でも、
サウンドデバイスは項目すら明記されていないものがほとんどです。
サラウンドに対応しているのならその旨が記載されているはずです。
しかし「対応」をうたっているだけでバーチャルサラウンドが有効である保証はありません。
ゲーム内のオプションに「ヘッドホン最適化」等の項目があればそちらを選択し、
デバイスはステレオでプレイしたほうが定位がよくなる可能性もあります。
まずはゲームのサウンドの仕様を確認してください。



このように「5.1サラウンドサウンド推奨」とされているゲームであっても、
「最終的にステレオヘッドホンから出力されるバーチャル5.1サラウンド」が有効であるかはわからないので、
私の主張していることを念頭に置き、サラウンドとステレオの両方を比較してみてください。

どのゲームタイトルならバーチャルサラウンドの恩恵を受けられるのかという重要なことが公開されていない時点で
「お察し」だと思います。デバイスの開発者は本当に実際のゲームでテストしているのでしょうか?


非常に古いゲーム(Windows95)はサウンドカードのサポートが必要でしたが、
現代のゲームはソフトウェア上で音声が処理されるため関係のない話になっています。

本当に不思議なのですが、なぜゲームのサウンドの仕様を無視してデバイスにこだわるのでしょうか。

AmazonのQ&AやYouTubeのコメント欄は
「これを買えば7.1chになりますか?」
「PS4で7.1サラウンドを利用できますか?」
という質問であふれ返っています。

私ならその質問にこう答えます。

「7.1chにしたところでステレオより優位にはならない可能性が高いです」

仮にゲームが7.1chの音源を収録しているとしても、再生するのに特別なデバイスは必要なく、
ソフトウェアレベルで7.1chを適切にステレオへダウンミックスすることが可能であるため、
ゲーム側で処理の完結しているサウンドをそのまま出力したほうがいい結果を得られるでしょう。

何度も繰り返しますが、ヘッドホン・イヤホンで聴取する場合、
聴覚の原理的にステレオ信号で完全な定位を再現することができるため、
デバイスやドライバーソフトウェアの設定で7.1サラウンドに対応させる必要はまったくありません。


※デバイスを5.1chに設定するより、スカイリムをステレオで動作させたほうが定位がいいことがよくわかる動画。




ゲームのサウンドというのはデバイスではなくゲームのサウンドエンジンによって的確に生成されているので、
バーチャルサラウンドや残響などの処理をデバイス側で強制するとかえって劣化します。
ゲームの想定していない音声処理をデバイスが独自のアルゴリズムで行ってしまうと、
本来の音質を変化させ、正しい音響を再現できなくなるためです。


ステレオとバーチャルサラウンドは一聴して異なる音響であることがわかるため、
その感覚を「定位がよくなった」と誤認している可能性が非常に高いです。
バーチャルサラウンドスピーカーのテストで用いられるデモ音源を再生して確認するのではなく、
実際のゲームプレイをサラウンドとステレオの両方で比較する必要があります。
静止している音源(足音や銃声)だけでなく、移動している足音の位置を常に追従できるかどうか、
自分が移動してみて音源との距離や方角を正しく認識できるかどうかが最大のポイントです。
特定の方向だけでなく、前も後ろも、斜めも、上下も聞き分けられることを確認してください。

「そんなバカな。ステレオよりサラウンドのほうが有利に決まっているだろう」と思われるかもしれませんが、
そもそも3次元空間の立体音響シミュレーションというのはステレオで完全に再現されているため、
ヘッドホンやイヤホンで聴取するのにサラウンド音声を用いる必要はまったくありません。
立体音響シミュレーションは「波」の性質を持つ音が、3Dの仮想空間をどのように進み、
反射し、回折するのかをスーパーコンピューターを使って解析するというもので、
地震や津波の予報やメカニズムの解明にも応用されています。

立体音響シミュレーションは「最終的に人間の耳でどのように聞こえるのか」を計算するのが目的のため、
ステレオで視聴するものとして設計されています。ゲームのサウンドも例外ではありません。

ゲームのサウンドは映画やDVDのようにあらかじめ収録された音声を視聴するものではなく、
3次元空間の任意の座標からリアルタイムに発せられる音を一人称視点で聞く仕様になっています。
そのため立体音響というのは、人間の耳の数と同じ2つの信号で再現するのがもっとも合理的であり、
バイノーラル録音やHRTFフィルタはそれに基づいて設計するようになっています。

それなのに多チャンネルの処理を強制すると、スピーカーごとの音の遷移が複雑化し、
本来ならば聴者の周囲をきれいな円形を描いて音源が移動している状況であっても、
角度によっていびつに感じられたり、速度が変化しているかのように聞こえたりしてしまうのです。
一定の距離を保っているのに前と後ろで距離が違っているように聞こえることもあります。

私はいろいろなゲームでステレオと7.1chの比較を行っていますが、
7.1chでプレイすると定位がおかしくなることがほとんどです。
「誇張されて聞こえる」どころではなく、方向によって距離が不規則に感じられ、
「敵がすぐ後ろまで来ていると思って振り返ったのに数メートル離れていた」
ということが多発し、非常に対応しづらくなってしまっています。
ステレオの場合は距離感だけでなく方向も正しく認識でき、振り返りざまに敵を攻撃することも可能です。

デバイスのサラウンド機能による「追加のチャンネル(サイド・リア・センター・サブウーファー)」が、
ゲームのサウンドの意図するものとは必ずしも一致していないということが最大の問題です。
リアチャンネルの位置が適切でない場合があり、特に後方の定位がひどく悪化します。

デバイスによる音声処理がなぜよくないのかというと、バーチャルサラウンドというものは、
「ステレオヘッドホンを用いて現実のサラウンドスピーカーの音を聞いているかのような感覚」にするため、
本来の音源にはない「逆位相」の音を追加して「クロストーク」を生じさせる仕組みになっているからです。
位相を変化させたり、左右の音をわずかに遅延させたりすることで空間の広がりを演出しています。

簡単にいえば右前方のスピーカーから出た音は、右耳に到達した0.6ミリ秒未満後に左耳にも届き、
右耳で聞こえるものとは若干音量が小さく、位相が異なった音として認識されます。
この「左耳でも聞こえる音」をヘッドホンの左スピーカーから出るように処理するのがバーチャルサラウンドの実態です。
わずかな音の遅延と位相の変化を加えることによってサラウンドスピーカーの音響を再現しています。
この加減をデバイスが独自のアルゴリズムで行ってしまうのが問題であり、
ゲームの意図や設計を無視した処理によって適切なサウンドを得られなくなるということです。

「左耳でも聞こえる音」は聴者の頭部に吸収されたり回折したりして高音成分が減少するため、
ローパスフィルターを通して音質を調整することもできます。
この「頭部に吸収されたり回析したりする音」を現実と同じようにシミュレーションすることによって、
音が前から出ているのか、後ろから出ているのか、上、はたまた下から出ているのかということを
聞き分けられるようになっています。多くの人はこのメカニズムをまったく理解していません。
7.1chではなくステレオ音声に対するサラウンド処理は有意義かもしれない、というのはこのためです。
バイノーラルレンダリングやHRTFフィルターの本質はおそらくこのような仕組みであると考えられます。

左右チャンネルに対する音量差、時間差、位相差、ローパスフィルターがバーチャルサラウンドの本質です。

しかしゲーム自体がこの原理に基づいて立体音響を生成しているため、デバイスの機能を強制すると
処理が二重に適用される問題があり、定位を損なわせる可能性があるということなのです。

ゲーム本来のサウンドが加工され、特定の角度や距離の音が聞こえなくなったり、ずれたりすることもあります。
とにかくゲーム側のサウンドの仕様を確認することが大切です。
おそらくほとんどすべてのゲームはサウンドデバイスの特殊な機能を必要としていません。

特に同時多発的に音の出るイベント。多数の敵の潜むエリアで前後左右から同時に撃たれるシーンなどは、
バーチャルサラウンドによる逆位相の音が干渉して異常に聞き取りづらくなることがあります。
視点を素早く移動させる場合も、逆位相の音がスムーズに遷移せず、位置の特定が難しくなります。

「7.1chをやめてステレオにしたらわかりやすくなった!」
という人も多いはずです。


耳道を密閉するカナル型イヤホンや、遮音性の高いヘッドホンは左右のチャンネルが混ざらないため、
外部スピーカーでは必然的に生じてしまうクロストークが物理的にほぼ起こらないことが利点なのに、
それを意図的に追加して音場を広げているものがバーチャルサラウンドの正体なのです。
「ヘッドホンでサラウンドスピーカーの音響を再現する技術はすごい!」と思うかもしれませんが、
実はもっとも重要なクロストークの概念が抜けてしまっています。

ゲームはデバイスに依存せず適切に前後・上下・左右をステレオで再現しています。
ゲーム側で処理の完結しているサウンドに対して追加のチャンネルを生成したり、
遅延や位相の変化を施したりなど、デバイスが余計な処理をすると定位が損なわれ、
想定外の不適切な音響になってしまう…ということです。

ゲームのサウンドはサラウンドスピーカーの位置や角度から出力しているのではなく、
3次元空間の任意の距離や方向から聞こえる音が出るように設計されていることが重要です。

多くの人はこれを無視しているか、ゲームとデバイスの構想の違いに気づいていません。
しかし誇張されたサウンドを心地よいと感じる人がいるのも事実であり、
必ずしもデバイスの処理が悪いと断定することもできません。

ステレオの信号に対して残響や音量の増幅等のエフェクトを加えることには意味があるかもしれませんが、
もともとステレオで出力しているゲーム音声を7.1chとして再生するのは定位を狂わせるだけで
何のメリットもない可能性が高いです。
またゲームが7.1chをサポートしているとしても、最終的に「ステレオヘッドホン」で出力するのなら、
デバイスをステレオに設定し、ゲームのオプションでヘッドホンに最適化する旨の機能があればそれを有効にしましょう。

デバイスを7.1chに対応させるよりも、ゲーム内で処理の完結する機能を使ったほうがいい結果を得られるはずです。

多チャンネルによる立体音響を再現する試みは1930年代に失敗した経緯があり、
ステレオマイクによるバイノーラル録音はその後に考案されました。
それ以前は、聴者の周囲に設置した無数のマイクで収録した音を、無数のスピーカーから再生することが
理想的な立体音響を得る手段であると考えられていたのです。
しかし、どうあがいても「人間の耳は左右に2つしかない」ということが決め手となり、
ステレオフォニックの分野が確立されるに至りました。

では多チャンネルを再生するサラウンドは何のために存在しているのかというと、
映画館やホールのように「物理的に広い空間」の任意の座席にいる人々に音声を聞かせるには、
ステレオ(2ch)だけでは音響的に不足し、適切な聴取ができないためなのです。

「物理的に広い空間」というところが重要です。

狭い部屋ではステレオスピーカーとサラウンドスピーカーを識別するのは困難であり、
5.1chと7.1chの違いも認識できないばかりか、まず設置する場所に困るでしょう。
1辺が10m以上の広い空間の場合は、前方の左右に置かれたステレオスピーカーのみでは難しく、
音量も不足し、再現性が大きく失われてしまいます。
スピーカーと聴者の距離の差が大きく、音の遅延を無視できなくなります。
そこで中央、左右、斜め後ろにスピーカーを追加することによって補う形になっているのです。

ところが、ヘッドホンで聞く場合にはそれがまったく当てはまりません。
サラウンドスピーカーは広い空間では有意義であるものの、耳に密着して聴取するヘッドホンには適しません。
1930年代の失敗を繰り返すようなものだからです。
「リアル7.1chスピーカー搭載のヘッドセット」も同じ轍を踏んでいる可能性が高いです。

ゲームにはなぜヘッドホンがよくてスピーカーはだめなのか。
それこそがバーチャルサラウンドを否定する最大の理由になります。

部屋に設置されたスピーカーから再生すると、音は物理的な空間を通って聴者の耳に届くため、
たとえステレオスピーカーであってもクロストークが発生し、左右のチャンネルは混ざり合って聞こえます。
ヘッドホンと違い、スピーカーと耳の距離が遠く、音速のわずかな遅延が無視できなくなるのです。

人間が左右の2つの耳だけで現実世界のあらゆる方向の音を認識できることから、
立体音響のシミュレーションや3Dゲームのサウンドはそれに基づいて動作するように設計されています。
耳に密着するヘッドホンの場合、物理的な空間の音源では必ず生じるクロストークが無視されるため、
意図的に追加することによって距離や方角を聴覚的に認識できる構造になっています。
ゲーム自体が適切な処理をしているのに、デバイスでさらにクロストークを強化するのは、
本来のサウンドを損ない、定位を悪化させる原因になってしまうのです。


皮肉なことにSound BlasterX G6の売りである左右独立ヘッドホンアンプ「Xamp」というのは、
まさにクロストークを最小限に抑えるために設計されたもので、純粋なステレオデバイスとしての
性能が群を抜いて高くなっているのです。バーチャルサラウンドはおまけに過ぎません。

Sound Blasterの製品のいいところは、このようにステレオ再生機としての基本能力が高く、
たとえサラウンドやソフトウェアの導入で転んでも十分に実用できるということにあります。

「んなもんどうだっていいんだ。迫力のあるサウンドを聞きたいんだ」というのであればサラウンドがおすすめです。
「迫力」や「臨場感」は定位とはまた別の話ですが、重要なことなのです。

私もサラウンドのすべてを否定しているわけではありません。
初めてDTSサラウンドを導入したときは本当に「映画館で聞いているよう」で驚愕したからです。
しかしゲームの正しい定位を得ることができなかったため、純粋なステレオに変更しました。

特にゲームで使用する場合はサラウンドの第一印象だけで判断せず、ステレオと比較して選ぶようにしましょう。
もちろんサラウンドのほうがいいと感じる人はそうしてください。


ドライバーソフトウェアでゲームのグラフィックスを完全に制御しているビデオカード(GPU)と異なり、
今日のサウンドデバイスにはそのような仕組みがなく、ゲーム側で生成された音声を出力することと、
それに対し独自のアルゴリズムで加工を施す以外には何の働きもしていないということが重要です。

最初に紹介した動画はスカイリムというマルチチャンネル音源を収録した珍しいPCゲームなのですが、
デバイス側を5.1chに対応させると後方の定位が悪くなってプレイに差し支えるレベルになります。
ゲームがステレオをサポートしないため、いわゆる「MOD」を導入して5.1chをステレオへダウンミックスし、
ステレオのデバイスで出力すると非常に立体的で明確なサウンドを聞くことが可能になります。

ハードウェアやデバイスのユーティリティーではなく、ゲーム側でソフトウェア的な処理によって
正しいサウンドを出力することができるというところがポイントです。

「ハードウェアアクセラレーター」として機能するサウンドデバイスは現在のゲームには当てはまりません。
ゲーム自体がデバイスに依存しない設計になっていて、ただ音声を出力するだけだからです。
いまだに昔の仕様のゲームを持ち出してサウンドデバイスの重要性を説く人がいることに驚きます。

その大きな誤解が今日まで及んでいるのが現実です。
誤解の蔓延する様相は「マイナスイオン」や「ブルーベリー」や「飲むコラーゲン」などとよく似ており、
肝心の事実をあやふやにして都合のいい理論を展開させるマーケティングとそっくりだと感じます。


余談ですが最近流行りの「ASMR」も完全なステレオ音源です。
録音の段階で人間の聴覚を再現するためのダミーヘッドマイクが使用されており、
ステレオで正しく再生可能です。
7.1chで”収録”などするはずがありません。2chです。



サラウンドや残響などのエフェクトを加えるよりも、イコライザーを自分の聴覚に合わせて調整することのほうが
はるかに重要です。
「足音の聞こえやすさ」はサラウンドではなくイコライザーの調整によるところが大きいです。

多数のプレイヤーが同じマップで戦うジャンルのゲームでも特に戦場型のものは、
環境音がすでにうるさく、銃声や足音だけでなく爆発、戦車・戦闘機の音などが入り混じるため、
イコライザーの調整が非常に重要になると思います。
逆に物音を立てずに戦う隠密型のゲームの場合は、音量のダイナミックレンジ調整が厄介で、
「小さな音はより大きく、大きな音はより小さく」して均一化を図る機能のほうが重要になるでしょう。

FPSゲームと一口にいっても実際のプレイシーンの音響はまったく違うため、
サウンドデバイスやソフトウェアによってはカバーしきれない分野があるのも事実です。



この動画は2秒ずつ周波数の異なるサイン波を再生します。
31Hz、62Hz、125Hz、250Hz、500Hz、1000Hz、2000Hz、4000Hz、8000Hz、16000Hzの
サイン波をよく聞いて、大きすぎると感じる周波数を下げ、何度も確認してください。
人間の聴覚には個人差があるため、人によって下げる幅は異なります。

できるだけ静かな環境で調整を行うようにしてください。
(G433のようなヘッドセットは遮音性が非常に低いため、静かな環境でないと調整が困難になります)

おおむね中音域とされる500Hzから4000Hzまでを下げることになるケースが多いはずです。
サウンドデバイスが「フラット」とするイコライザー設定は、物理的な音圧レベルが等しいことを意味しており、
これを人の聴覚で聞くと中音域が大きく感じられる傾向があるためです。
逆に低音域は相対的に小さく感じられるため、31Hzと62Hzを上げることで豊かな低音を得られるでしょう。

いったん自分の耳で全体がフラットに近い聞こえ方をするように調整し、
実際のゲームで特に強調したい周波数を上げていくのが最適なイコライザーとなります。
上げなくても中音域を下げただけで満足できるでしょう。

もちろん全音域が完璧に同じ大きさに聞こえるようになることはありえないので、
31Hzや16000Hzを上げすぎて耳を痛めることのないように注意してください。
16000Hzの音をほかの周波数と同じ音量で聞こえるほどブーストすると、
間違いなく難聴になるし、イコライザーが破綻してしまいます。

大切なのは低音と高音を上げるのではなく、「中音域を下げる」のだということが理解できると思います。
中音域を下げることで聞き疲れのないクリアな音質になり、驚くほど低音がよく聞こえるようになるはずです。
高額なゲーミングヘッドセットはこの原理にしたがって中音域が控えめのチューニングになっているに過ぎず、
価格に見合った商品ではない可能性もあるのではないかと私は考えています。

イコライザーに関心がないか、初期設定(フラット)を一番いいと思い込んでいる人は、
さまざまなヘッドセットを買っては売ってを繰り返すループ地獄に陥ることが少なくありません。
そして最終的に「値段」で選び、一番高いものに落ち着くというパターンです。
完全にメーカーのマーケティングに乗せられていて、物事の本質が見えなくなってしまっています。


自分の聴覚に合わせたイコライザーはゲームだけでなくあらゆる音のリスニングを改善します。
既成のプリセットやフラット志向を過信せず、ぜひこの機会に調整してみてはいかがでしょうか。
新しいヘッドセットを買い求めるよりもきっと有意義だと思います。




高いサンプリングレートや量子化ビット数のデバイスを使用すると不具合の原因になります。
ほとんどのゲームのサウンドは16bit/48000Hzで最適に動作する設計になっているため、
これ以上のフォーマットを扱うデバイスでは正常に出力されない可能性があります。
(プツプツというノイズが混じる、音声がまったく出なくなるなど)

高音質のフォーマットはゲーム音声に不具合が生じるか、PCの挙動が怪しくなる恐れがあるので、
いたずらに設定しないほうがいいかもしれません。
もちろんゲームのサウンドは高いサンプリングレートの処理を要求していないし、
デジタルの品質をどれほど高くしても、実際のデータはアナログの回路を通って出力されるので、
巷でいわれているように音質はよくならないものなのです。

一般に「静かな部屋」とされる環境でも、20デシベルから40デシベルの背景音が存在しています。
たとえ高音質のフォーマットで再生したところで、音質の差は背景音に容易に埋もれてしまい、
実際には知覚できない事態になるため、プラシーボ効果に過ぎないことが多いんですよ。

そんな誤差やオカルトのような音質を追求するよりは、ホワイトノイズ(残留ノイズ)や、
ハムノイズなどの明確に聞こえる雑音への対策をしたほうがはるかに意味があります。
ホワイトノイズはデバイスのヘッドホンジャックに抵抗を加えるだけでほぼ消せるし、
ハムノイズは機器のアースを行うことで確実に解消できるからです。

高音質のフォーマットは逆に音質を低下させる場合のあることが知られており、
初期設定よりもS/N比が悪化したり、高周波成分が正しく復元できず、
本来の音源にはない波形を生じさせたりする場合があります。

しかし人間の先入観や勘違いというのは非常に強力で、
実際には音質が悪くなっているのに、高音質の設定にしたという操作が聴覚に影響し、
そのように聞こえてしまうことがあるのも事実です。

「原音再生」という実態のよくわからない言葉に弱い人もいるでしょう。
収録された音声というのは一般的に編集段階で加工や調整をされていることが多く、
そもそも「原音」を聞くことなどできない場合がほとんどなんですよ。
真の「原音」を求めるのなら、生演奏やライブ会場へ足を運んだほうがはるかに現実的です。

これは「良し悪し」の基準ではなく、「各人の好み」で考慮するべき課題です。
真実よりも、自分の操作による音質の変化を体感することのほうが有意義であることもあるからです。

どうして自分の聞きたい音楽を自分の耳で聞くのに、
「音質」に関して他人の意見を求めるのか理解に苦しいです。




デバイスのサンプリングレートや接続するUSBポートの相性問題がオーディオ関連には多く、
特定の条件で音声が出なくなったり、OSがフリーズしたりする報告が古くからあります。
最新のOSとドライバーで解消されることもあれば、逆に新たな不具合が起こって
ロールバックを求められることもあります。

オーディオデバイスはまず安定動作させることが課題であるといっても過言ではないのかもしれません。


「パソコンはオーディオ的にはノイズまみれである」といわれていますが、
聴覚的にノイズと認識できるものはアンプ由来の「ホワイトノイズ(残留ノイズ)」と、
電源由来の「ハムノイズ(グラウンドループノイズ)」くらいのもので、そもそもパソコンとは無関係で、
サンプリングレートやDACの品質によるノイズは人間の耳には聞こえないと考えられます。
ノイズ云々ではなく、パーツごとの音質の傾向や周波数特性の違いを考慮したほうが有益であると思われ、
なんでもかんでも「ノイズ」でくくってしまうのは思考停止につながる恐れがあるので、
聴覚的に認識できないノイズに神経をとがらせるのは賢明とはいえません。

明らかに「サーーーー」と聞こえるホワイトノイズと、「ブーーーーン」というハムノイズには対策が必要ですが、
それ以外のノイズを気にすることはありません。



ゲーミングヘッドセットのUSB DAC部分を除くヘッドセット本体に関して、
ハウジングまたはケーブルの途中についているダイヤルやスライドのアナログ式ボリュームコントローラーは、
個体差が激しく、ボリュームの位置によってはひどいノイズが混じったり、左右の音量バランスが崩れたり、
とてもゲームに使用できそうにない状況を引き起こす場合があります。
ボリュームコントローラーを操作していると左側の音が極端に小さくなったり、聞こえなくなったりします。
もちろん「不良品」ということで販売店またはメーカーに対応を求める案件になりますが、
アナログの可変抵抗器という物理的な構造上、多かれ少なかれこの問題は起こる可能性があります。
新品のころはよくても、しばらく使用しているうちに異常が起きることもあります。

デジタルのボリュームコントローラーや、OSに連動して音量を変化させるものは問題ありませんが、
ほとんどのゲーミングヘッドセットはアナログ式のコントローラーを採用しています。
アナログ式の利点は安価であることと、ホワイトノイズを効果的に抑制できることです。

たとえばLogicool G433のボリュームコントローラーはアナログのダイヤル式で、
Sound BlasterX G5のボリュームコントロールノブはOSと連動するだけのデジタル式です。
G433はボリュームコントローラーがらみのトラブルが多く、G5にはそれがないのですが、
G5自体にボリュームの位置を記憶する回路がないため、接続先によっては常に音量が初期状態となり、
調整の手間がかかることが欠点になっています。



eスポーツを意識して通気性の高い素材のイヤーパッドを採用するヘッドセットが増えてきています。
しかし例外なく遮音性が低く、周りの扇風機やセミ・コオロギ・カエルなどの鳴き声が筒抜けになり、
実際のゲームプレイでは肝心の物音を聞き取りにくくなっていることが多いです。
ヘッドセットの遮音性はとても重要で、カナル型イヤホンのほうがゲーム向きである場合もあります。

G433のイヤーパッドは非常に通気性が高い反面、遮音性がとてつもなく低くなっています。
静かな環境でプレイできるならいいのですが、観客の歓声や実況が飛び交うであろう大会の場では、
こんなヘッドセットを使って試合に集中できるとは考えられません。
結局、遮音性の高い一般的な合皮のイヤーパッドのほうが有利になるでしょう。

ヘッドホンの密閉型・開放型を問わず、遮音性の低い製品は避けたほうが無難であると考えられます。
ブランドの中には開放型で好評の製品もありますが、静かな環境で使用することが大前提であり、
性能を生かすためにはよほど防音や空調の整った部屋でないと困る場合が多いのです。
家庭用のごく普通の扇風機でも30デシベルから60デシベル程度の「騒音」を発します。
最大出力で回せば70デシベルを超えるものもあるかもしれません。

扇風機の欠かせない夏場などは、遮音性の低いヘッドホンは非常に運用しづらく、
その時期に初めてゲーミングヘッドセットを購入した人は「思ったほど足音が聞こえない…」
と判断してしまうことがあるようです。

遮音性の高いカナル型イヤホンは、耳の穴が密閉されるため声が詰まる感じがし、
話しづらいのが欠点ですが、それを除けば非常にゲーム向きの優秀なアイテムといえます。
「SHUREがけ」といってイヤホンを耳たぶの後ろからフック状に引っかけて装着することによって、
ケーブルがこすれてゴソゴソいう「タッチノイズ」を大幅に減少させられるメリットがあります。
タッチノイズは気になると大変うるさく感じられるため、対策を講じなければならなくなります。
オーバーヘッドホンは構造上、タッチノイズを抑えることが困難ですが、イヤホンは容易です。
しかしイヤホンも形状によってはSHUREがけが不可能なタイプもあるため、選ぶ必要があります。
私はRHA CL750というハイインピーダンスイヤホンを愛用しています。

40℃に達するような猛暑では、遮音性の以前に頭が蒸れてしまうため、
オーバーヘッドホンではなくイヤホンでないと無理があると感じました。



「プロゲーマーが使用している」
「YouTubeに商品レビューがたくさんある」
「商品名にプロと書いてある」

このような宣伝を真に受けないようにしてください。
テレビショッピングやCMを見たことがありますか?

「タレントの●●さん愛用の健康ドリンク!」
「あの●●さんのCMでおなじみの~」

これは実際にプロや芸能人が愛用しているのではなく、「業者にそう言わされているだけ」です。
使っているというより「使わされている」といったほうが正しいでしょう。
広告やプロモーションに起用される有名人というのはギャラで動いているだけなので、
商品に責任を持つわけでもなく、信憑性や妥当性の裏付けにもなりません。

導入実績や権威者のお墨付きも基本的に信用してはいけません。
昔から怪しい健康グッズや疑似科学を普及させる常套手段として使われる例が多数あるからです。

プロというのはスポンサーありきのため、メーカーにとって都合のいいことしかレビューできません。
素人のレビューのほうが信頼できる場合があるし、着眼点が的確であることも多いです。
無名のころの活動はまともだったのに、プロデビューを果たすと様変わりしてしまう人が多いのは、
やはりみんな「お金」と「名誉」には逆らえない事情があるからなのです。

人気プロゲーマーやYouTuberも例外ではありません。

Amazonのカスタマーレビューには巧妙な「サクラ」が多いため注意が必要です。
実際に使用したレビューではなく、検索上位に出てくるレビューの受け売りだったり、
無難で当たり障りのない内容を書いていたり、勘違いをしていたり……。

「PCゲームデバイスのレビューを検索しても提灯記事しか見つからない」というコメントをいただきました。
本当にその通りだと思います。
アフィリエイトのブログはどれも似通ったレイアウトで、同一の管理人かと思ってしまうほどです。
消費者ではなく広告主のほうを向いているため、内容の信憑性は非常に低いです。

どれほど有名なサイトでも、どんなに説得力を感じる文章でも、内容が正しいという保証はありません。



世の中の広告がすべて真実だとしたら、誰でもベッドから動かなくても大金を稼げるし、
身長も伸びるし、肌も美しくなり、地位も名誉も思いのままに獲得できてしまいますよ。

夢を持つことは否定しませんが、利益のためにそれを現実と混同してもいい理由にはなりません。



ネット上の情報の多くはデバイスメーカーのプロモーションを真に受けただけの誤解や、コピペや、
10年以上前の「サウンドカード全盛期」の仕様や常識に尾ひれのついた内容になっていて、
肝心の人間の聴覚やバーチャルサラウンドのメカニズムについてはほとんど触れられていません。

「バーチャルサラウンドのことはよくわからないけど、なんとなくよさそうだから利用している」
「知らない」のに無条件で「いい」と判断してしまう。

もう何年も前から「学力の低下」や「考える能力の低下」が問題視されていますが、
ゲーミングオーディオの世界も例外なく該当しており、メーカーとそれにだまされた消費者によって
勘違いが常識のように浸透してしまっているというのが現実です。

特に日本人は幼いころから協調性や規律について厳しく教育され、自立よりは従属の傾向が強く、
どこへいっても「右へならえ」の精神を発揮しやすいため、オーディオに関して盲目的になるのでしょう。
私はそれを否定することはしませんが、文化や風習だからといって事実をねじ曲げることには反対です。

パネルディスカッションのような授業はあっても、児童・生徒は原則的に従順であることが教育であり、
異論や反証を唱える者が現れても全力で叩き潰そうとするのが学校です。
このような時代遅れの制度ではゲーミングオーディオの基礎すら学ぶ余地がありません。

ゲームについて真剣に議論をしても、単なる娯楽とか「低俗な趣味」とあしらわれるのが関の山で、
ゲーム開発に求められるスキルや設備、ゲームで用いられている高度な音響と描画技術などの
重要な話題には一切取り合ってもらえないのが現状ではないでしょうか。

いまだに「日本は先進国で世界をリードしている」とか「シンガポールは途上国」と思っている人は多いです。
それはずいぶん昔の知識か、都合のいい条件で比較しているだけで現実を見ていない人です。
「日本の教育水準は高い」「日本人の幸福度は高い」というのも過去の話になっています。

いつまでも古い常識にとらわれて、間違った思い込みに振り回されることのないようにしましょう。



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結論としては、LとRのチャンネルを正しく出力できるサウンドデバイスであればよく、
遮音性の高いヘッドホン・イヤホンを使えばさらにいいということです。
ときどき製造上のミスやドライバーの不具合でLRが反転しているものがあること以外、
特に「ゲーム用」として特筆すべき再生デバイスはないというのが現状です。

少なくとも私は、PCゲームをプレイするのにマルチチャンネルサウンドを処理するデバイスは勧められず、
ステレオで正常に動作するものを選んでください、としかアドバイスできません。

パソコンのオンボードサウンドで音量が不足しているのでなければ、
特にサウンドデバイスを購入する必要はないでしょう。


むしろボイスチャットや実況での音声入力、つまり録音デバイスのほうが大切です。
ゲーム用のデバイスは再生だけでなく録音にも注力されているため、
手ごろな価格で再生と録音の機材をそろえられるという利点があります。


Sound BlasterX G5は4極のヘッドセットだけでなく独立したマイク入力も可能で、
プラグインパワー対応のいろいろなマイクを試してみることができます。
声が小さくなりすぎるほどの強力なノイズリダクション機能が強制的に有効化されていて、
録音デバイスとしてのマイク入力には常に0.2秒ほどの遅延のあることが難点ですが、
ヘッドセットのブームマイク、イヤホンのインラインマイク、ピンマイク、ショットガンマイクと、
さまざまなマイクを使用してみたところ、「もうこれで十分じゃん」と私は妥協しました。

ファンタム電源を用いるコンデンサーマイクも検討してみたのですが、邪魔になりそうだし、
3000円程度のUSB接続のものも実用的かどうか判断できず買わなかったので、
G5にピンマイク「SONY ECM-PC60」か、ショットガンマイク「SONY ECM-TC60」を
そのまま接続して運用することにしています。

このピンマイクは定番商品ですが、ショットガンマイクはたぶん入手困難です。
20年くらい前のカセットテープレコーダーに付属されていたボールペンくらいの大きさのマイクで、
MADE IN JAPANと書いてあり、金メッキされたミニプラグになっています。
別に日本製がいいというわけではありません。


実際にゲームの実況で使用した動画がありますが、内容はくだらないものなのでごめんなさい。
あくまで「G5との組み合わせでこのように収録される」という参考にしていただけたら幸いです。
クソみたいな内容なので動画の冒頭の数秒だけ聞けば十分ですww
できるだけ自然なトークを収録するために長い動画になっています。


G5にG433のブームマイクで収録
環境音はほとんど拾いませんが、声が少し割れ気味になっています。
比較した中で音質はもっとも悪いものの明瞭な声を収録することができます。




G5にピンマイクで収録(扇風機の音が入らない状況)
全指向性の安価なピンマイクの音質は高く聞こえます。
G433に比べて声はクリアですが、音量は小さめになっています。




G5にピンマイクで収録(扇風機の音を入れて実験)
扇風機は60デシベル程度の騒音を発しているのに、意外なほどノイズが入っていません。
注意深く聴き比べれば背景で「ファーーーーww」と扇風機の音がするのがわかる程度です。





G5にピンマイクで収録(意図的に部屋を騒音まみれにして実験)
PCとは別のスピーカーから大音量でコオロギ、鳥、カエル、川のせせらぎの音を垂れ流し、
わざとノイズまみれの環境で収録しましたが、特に声の聞き取りにくさには影響していません。





G5にショットガンマイクで収録
想像以上に音質がいいことに驚いたショットガンマイク。
ピンマイクよりはるかに環境音を拾わず、指向性マイクのよさが実感できます。



音質も希少価値もトップクラスのショットガンマイク、SONY ECM-TC60。
本当はこのマイクをおすすめしたいのですが入手法がありません!
以前Amazonで中古品が売られていたような気がしましたが……
マイクを30cm定規に輪ゴムで固定して角度をつけ、頭の高さから自分の口元を狙っています。

ショットガンマイクが「ショットガン」といわれるゆえん。
集音部分がこのように散弾銃を思わせるスタイルになっているからです。たぶん。

どうでもいいですがMADE IN JAPANというのは今となっては絶滅種に近いので、
このマイクは相当レアな機材ということになります。
テープレコーダーに付属の「おまけ」に過ぎないマイクなのに日本製というのはレアです。
今さら「日本製」をアピールしても感動するのは日本人くらいで、品質の保証にはならないのが現実ですが。

音質もいいし、音量も十分ですよね。






ドライバーソフトウェアがひどいので新旧どちらがいいともいえないG5とG6。
私のG5は安定していますが、G6はまだ不安要素がたくさんあります。

ステレオで正しく動作可能であることと、マイクのノイズリダクションが強力であること以外、
特にこれらを選ぶメリットはないと感じます。






G433のUSB DACはドライバーソフトウェアをインストールすると7.1chになり、
ステレオに変更できないという致命的な欠陥が明らかになっためか大幅に値下げされました。
7.1chをサポートしないゲームにはまったく使い物になりません。ステレオのサウンドデバイスが必須です。
通気性に優れたイヤーパッドは快適そのものですが、遮音性が低すぎるのがまた致命的です。

PROゲーミングヘッドセットは遮音性の高いイヤーパッドであり、マイクに風防もついていますが、
USB DACは付属されない点に注意。








定番のピンマイクのくせにプラスチック製のクリップというのが残念です。
これを買うくらいなら半額くらいの中華ブランドを選んだほうがいいかもしれません;;

現行のプラグインパワー対応の手ごろなガンマイクはECM-CZ10だけでしょうか?
ECM-TC60と比べてどのような違いがあるのか不明ですが、型番を見ても後継機ではなさそうだし、
おすすめできるかどうかは正直わかりません。

G5のマイク入力を使用するなら必ずプラグインパワー対応のマイクを選んでください。
ダイナミックマイクや一般的なコンデンサーマイクは使用できません。






この定番(というかほかに類似の製品がない?)のマイクロフォンアンプAT-MA2は、
プラグインパワー対応のマイクの音量を増幅し、ラインレベルで出力する装置です。
これを導入する利点としては、G5のマイク入力ではなくライン入力を使用するため、
G5のノイズリダクションを回避でき、さらにダイレクトモードでも利用可能になることです。
G5はダイレクトモードにするとマイク入力が無効になり、ライン入力しか動作しなくなるのですが、
外部マイクをAT-MA2で増幅し、ラインでG5に入力することができるわけです。

このマイクロフォンアンプもうちょっと安くならないかなぁ…なんで8000円もするんだ;
8000円もあればUSB式のコンデンサーマイクを試してみたくなるよ…


AT-MA2の半額くらいのマイクロフォンアンプが存在していることが気になり、
マイク入力の仕様が明記されていなかったので問い合わせてみました。
「プラグインパワーのマイクに対応していますか?」と。

まだ返信がありません;;スルーされちゃったかな…





入力はプラグインパワーのマイクに対応しているが、出力もプラグインパワーである可能性が濃厚です。
「linep a907」でいろいろ検索したところ、ノートパソコンのマイク入力ジャックへ接続しているものや、
プラグインパワーのマイクを使用している動画像が見つかりました。

やはり現状では、プラグインパワーのマイクを増幅してライン出力できる装置はAT-MA2しかないのでしょうか……

「2チャンネル」とありますが「ステレオ」とは書いていないので、モノラルのマイク入力が2つという意味かもしれないし。
PCのマイク入力がステレオということはまずないだろうけど、ラインとマイクのコンボジャックの可能性もあり、
「ステレオマイクをライン出力できる装置」なのかもしれません……返信がないので不明;;

プラグインパワーのマイク→Linep A907→G5のライン入力

という使い方ができるのかどうかがわからん…

A907自体がアンプなのに、その出力先がマイク端子ということはないよね????
普通に考えればA907は使えるのか…?
そもそもマイクロフォンアンプという装置の役割は、非常に小さなマイクの信号を増幅し、
「ラインレベル」で入力可能にするものという理解で合ってるのかな?

スルーされたわけじゃなく私の質問がアホすぎたのかもしれない。
ダイナミックマイク、コンデンサーマイク、プラグインパワーマイクのどれに対応しているのかくらい明記してほしい。

メールの返信がないということは、注文しても商品が発送されない可能性がある。
気になるけどちょっと怖い。

Linep A907はUSBから電源を供給するため、G5のUSBポートが効果的に活用できます。
後継のG6にはUSBポートがありません。





ようやくまともなゲーミング「イヤホン」が出てきたか!?という感じです。
HyperX Cloud Earbudsはインピーダンスが65Ωと抵抗の高いドライバーを採用し、
他のゲーミングイヤホンよりもホワイトノイズを軽減できることが期待されます。
ホワイトノイズが完全に無音になることはないと思われますが、16Ωのイヤホンと比べれば
雲泥の差があるのではないでしょうか。これは私も気になっています。
Nintendo Switchのイヤホン出力はホワイトノイズが目立つというレビューを見かけたので、
その対策に高インピーダンスの設計になっているのかもしれませんね。

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